山口瞳ベスト・エッセイ (ちくま文庫)

著者 :
制作 : 小玉 武 
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 73
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480435002

感想・レビュー・書評

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  • 小玉武が編集した山口瞳のベスト・エッセイ集。7部構成となっている。
    「人間通」「昭和の迷宮」「われらサラリーマン」「夢を見る技術」「わが生活美学」「飲食男女」「老・病・死」。山口瞳は大量のエッセイを書いている人である。それらのエッセイを、上記のようなテーマを決め、それぞれのテーマについてのエッセイを集め、どれを選ぶのかを決める、のは大変な作業だったと思う。
    私は30冊近くの山口瞳の本を読んでいる。エッセイというのは、なかなか記憶に残りにくいのであるが、本書に収められているエッセイのいくつかは読んだ記憶があるばかりではなく、内容もそれとなく覚えていた。それは、「われらサラリーマン」の章に収められていたエッセイだ。
    よく知られている通り、山口瞳はサントリーの宣伝部にいた。サントリーの宣伝部は、開高健、柳原良平、小玉武らが勤めていた場所であるが、山口瞳もそこで一時期活躍をしていた。他の人の書いたエッセイによれば、サラリーマンとしても、なかなか有能であったらしい。「有能」と書いたが、才気走ったという訳ではなく、真面目に一生懸命で仕事の好きなサラリーマンであったようだ。山口瞳がサラリーマンをやっていた時代と、今とではサラリーマンのあり方自体、全く異なるが、一生懸命に仕事に励んでいる人が、その励んでいる仕事について書いたものは、心に残りやすいということだろうか。

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著者プロフィール

1926年東京生まれ。小説家、随筆家。『江分利満氏の優雅な生活』で直木賞受賞。おもな著作に31年間連載したコラムをまとめた「男性自身」シリーズ、『血族』『居酒屋兆治』など。1995年没。

「2014年 『ぐつぐつ、お鍋 おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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