- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480435026
感想・レビュー・書評
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田舎町のお屋敷付き運転手モーランは通信教育を受けている。内容は探偵講座だ。気分の方はすっかり名探偵で、当然ながら習ったことを試してみたい気持ちで満ち満ちている。しかし、のんきな田舎町のくせに、モーランが尾行を試した相手が本当の犯罪者だったり、強盗に巻き込またりと、腕を試せば必ずロクでもないことになる。という、メイ探偵の活躍(?)を描いた小説です。
通信講座で探偵になれるんかい、と思ったが、それじゃあ探偵ってどうやってなると思ってるんだ、というとイメージは『探偵の探偵』だ。何やら怖そうだし、大変そう。
映画「知らなすぎた男」に通じるものがある。本人もわかってないうちに事件のど真ん中に来て、そしてよくわかっていないままバンバン事件が解決する。
文章やユーモアの雰囲気がいかにも海外で、時々、まわりくどいと感じる。感じるのに、読めてしまう。
形式が往復書簡の体で話が進むので、事件の状況がわかるにつれ「ばっかもーん、そいつが犯人だ!」とカリオストロの銭形警部みたいになる。当然ながら、モーランはだいたい何も気づいていない。
そんなモーランだけど、エラリー・クイーンは同時代で最高の(喜劇)探偵と評したらしい。
この小説は1947年に書かれている。本編とはいっさい関係ないけど、通信講座ってわりと昔から存在していたんだな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
通信講座で探偵術を教わる運転手モーランと、探偵通信教育学校の主任警部による往復書簡形式ミステリー短篇集。見当違い連発なのに、なぜか運よく事件が解決。個人的には、一応プロな主任警部が、調子に乗りぎみのモーランに一泡吹かせた『指紋の専門家』の回と、ミセス・マクレイがちゃんと謎解きしてくれる補講の回がお気に入り。どの話も安心して読めました。
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50101263 -
結構古いんだよね、これも。
通信教育で探偵講座うけてるコマヌケさんのお話。
アホの子のくせになんか、美味しい思いして、
事件解決。
多分、イギリスで連ドラになってる、うん。 -
前編書簡形式のミステリー(コメディです)! 書簡形式ゆえのタイムラグを孕んだ事後報告的に展開していく物語。冒頭の切っ掛けからは思いもよらぬ方向へ展開していって、間抜けな運転手モーランの活躍が毎回楽しい。誤字の使い方も工夫されてて面白かったー。
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主人公が通信教育で探偵術を学び、その知識を元に事件を解決…と書くとかっこよく思えるけど、主人公が落語の熊さんはっつぁんみたいな人だから、事件の転がり方が面白い!