緋の堕胎 (ちくま文庫)

著者 :
制作 : 日下 三蔵 
  • 筑摩書房
3.57
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本棚登録 : 46
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480435491

作品紹介・あらすじ

これは悪夢か現実か。独自の美意識に貫かれた淫靡かつ幻想的な世界を築いた異色の作家。常人の倫理を遥かに超えていく劇薬のような短篇9作。

感想・レビュー・書評

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  • 手に入りにくい戸川昌子の短編集が今読めるのはありがたい。
    どれもミステリ仕立ての官能小説といった内容で、戸川昌子らしい。

  • ミステリーというよりも昭和の隠微な、決して優しくない雰囲気を楽しんだ。

  • 濃すぎて読むのがとても疲れる。どの話も、ミステリを逸脱した思考実験的な試みを感じるけれど、著者が狙ってそうしてる感はなくて、なんていうかちょっと怖い。

  • ミステリ短編集。どれも官能の色が濃く、まさしく過激にして耽美。そして目に見える残酷さよりもなお恐ろしく感じられる情念がねっとりと絡みついてくる印象です。一気に読むとお腹いっぱいになってしまいそうな「濃い」一冊。
    お気に入りは「蜘蛛の巣の中で」。物語の運びがいったいどういう流れになるのか、とにかく気になってぐいぐい引き込まれます。そして判明した恐ろしい罠……というか、真実がどっちなのかはっきりとは分からない気味の悪さが印象的でした。
    「ブラック・ハネムーン」も凄いなあ。単なるポルノ小説だと思って読んでいたらこのオチで叫びそうになりました。あまりに嫌すぎます。そしてあまりにも邪悪……!

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著者プロフィール

1931年、東京市生まれ。伊藤忠商事で英文タイピストをする傍らシャンソン喫茶「銀巴里」に出演しシャンソン歌手となる。62年『大いなる幻影』で第8回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー、翌年には『猟人日記』が直木賞候補となる。以降、数多くの著作を発表するとともにタレントとしてテレビ出演をするなど多彩な活動を行う。2016年歿。

「2018年 『緋の堕胎 ミステリ短篇傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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