- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480435491
作品紹介・あらすじ
これは悪夢か現実か。独自の美意識に貫かれた淫靡かつ幻想的な世界を築いた異色の作家。常人の倫理を遥かに超えていく劇薬のような短篇9作。
感想・レビュー・書評
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手に入りにくい戸川昌子の短編集が今読めるのはありがたい。
どれもミステリ仕立ての官能小説といった内容で、戸川昌子らしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ミステリーというよりも昭和の隠微な、決して優しくない雰囲気を楽しんだ。
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濃すぎて読むのがとても疲れる。どの話も、ミステリを逸脱した思考実験的な試みを感じるけれど、著者が狙ってそうしてる感はなくて、なんていうかちょっと怖い。
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ミステリ短編集。どれも官能の色が濃く、まさしく過激にして耽美。そして目に見える残酷さよりもなお恐ろしく感じられる情念がねっとりと絡みついてくる印象です。一気に読むとお腹いっぱいになってしまいそうな「濃い」一冊。
お気に入りは「蜘蛛の巣の中で」。物語の運びがいったいどういう流れになるのか、とにかく気になってぐいぐい引き込まれます。そして判明した恐ろしい罠……というか、真実がどっちなのかはっきりとは分からない気味の悪さが印象的でした。
「ブラック・ハネムーン」も凄いなあ。単なるポルノ小説だと思って読んでいたらこのオチで叫びそうになりました。あまりに嫌すぎます。そしてあまりにも邪悪……!