- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480437556
感想・レビュー・書評
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私がもっとずっと若くて、恋愛や友情や色んなことに悩んでいる頃に読みたかった。
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記録
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30年前に、30半ばで書かれたエッセイ集
友人関係に思うこと、自分の生き方に思うこと、親との関係に思うこと、核になる氷室さんの考え方は色褪せず共感するところも多い
女だから、もう30過ぎなんだから、と好き勝手言われてる様も赤裸々に描かれる
疑問に思い、反発し、書き記し、小説に昇華し、、、先人たちの生き方が反映されて、まだましな今があるのかな
昭和32年生まれとのことで、両親と同世代
両親の刷り込まれた価値観の片鱗に触れられたようにも思う -
1992年に単行本として出版されたエッセイ集の新版。
女性に対する世の中の見方も良い方に変わってきたといえば、そうではあるが根底にあるものは変わってはいないのではないかと、この本を読むと感じる。
エッセイといっても年月が経つと、時流にあわず、古さを感じてしまうものもある。しかしこの作品は、30年も前に書かれたものなのかと驚かされる。
30年を経ても、古さを感じさせない、普遍性のある作品である。 -
セクハラもマンスプレイニングもトーンポリシングも、ぴたりと当てはまる単語が生まれる前からずっとあった。
それを既存の言葉でするすると言語化し、怒ってみせる著者。
キレっぷりがかっこよくて憧れる。
とくに好きな章は、
「詠嘆なんか大嫌い」「とてもすばらしかった旅行について」「一番とおい他人について」「それは決して『ミザリー』ではない」
連帯しながらもそれぞれに孤独を抱えている女性たちの描かれ方、尊重のされ方が印象的だった。 -
さようならアルルカン、白い少女たち、クララ白書、アグネス白書、シンデレラ迷宮、シンデレラミステリー、恋する女たち、雑居時代、少女小説家は死なない!、ざ・ちぇんじ、なんて素敵にジャパネスク、なぎさボーイ、多恵子ガール……
ちょいとマセた小学生が児童文学に飽き足らず、大人の階段のぼる読書にハマるにうってつけのコバルト文庫。
そういえば、シンデレラ迷宮のあとがきに登場人物ジェーンの由来があって『ジェーン・エア』を手に取ったのだった。11歳だった。
復刊エッセイ。
いっぱしの女として。独立して生きていく上で、断絶する社会と、友人たちとの違和感。少女小説家は世間とどう抗っていたのか。その怒りと行動に、思わず(わかる……)と苦笑していると、ピシャリと叩かれる。
「私たちはふだん、友人だから、女同士だから、親子だから、恋人だからという理由で、相手の何かをわかった気になっているけれど、それ自体は、なんの根拠にもならない」 -
202109/新版で再読。1992年の刊行、なのに今もこの時とあまり変わっていないことにショックを感じつつ。まだまだ氷室冴子たくさん読んでいたかったなあ…。
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読了。氷室さんの文章を数十年ぶりに読んだけど、心にズーン!とくる感覚は変わらず。この本を書いた氷室さんが今の私と同年代ということもあるのかも。これはまた読み返す。「やっぱり」って私も書きがちなんだけど氷室さんも同じと書かれていて嬉しかった笑 また著作も読み返したい
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文庫化された時に、初めて本書の存在を知り懐かしさのあまり手に取った。
多感な学生時代に、氷室冴子さんの本を読み漁った記憶が蘇る。マンガと児童文学しか読んだことのなかった当時の私には、氷室さんの作品は衝撃的な面白さだった。
エッセイを読みながら、彼女の作品に出てきたきっぷの良い女性キャラクターが思い出される。氷室さんだなぁ…。30年も前に彼女のように生きるのは、今よりずっと覚悟と勇気が必要だったのではないだろうか。
知識不足により、いくつかわからない話題があり、知らないとついて行けない感があったので★3つに。 -
この本を読んで「やはり!」「なるほど~」と言ってしまう人がかなり居るだろう。流石な「いっぱしの女」なのである。