ぼくたちは習慣で、できている。増補版 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 438
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480437822

作品紹介・あらすじ

三日坊主は、あなたのせいじゃない。良い習慣を身につけ、悪い習慣をきっぱりやめるステップを55に増補。世界累計部数20万部突破。解説 pha

感想・レビュー・書評

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  • 継続は、精神力や根性ではムリムリ!!

    私は辛く苦しい時に本に癒しを求めるのですが、先日大切にしていたモノをなくした時、失意を慰めるべく、「本を読んで新しい自分になりたい」と思わずこのタイトルに手が伸びました。

    ミニマリズムがいかに生活の質、ひいては自分のメンタルにいい影響を及ぼしたか、を著者の体験を通してとても分かりやすくフレンドリーな文体で書いたベストセラー『ぼくたちに、もうモノは必要ない』。その著者がミニマリズムの次に選んだテーマは『習慣』。

    続かないダイエットやジム通いはなぜ続かないのか、そしてどうすれば続けられるのか。習慣のメカニズムを、偉人たちの習慣や著者の持論をもとに紐解いてくれます。

    『天才たちの日課』やそれ系の書物からの引用が多く、それらをより分かりやすく、読みやすくキュレーションしてくれていて、そこに体験談を交えて著者の感情ごと伝えてくれています。読んでいて、言葉遣いは至極フランクだけど、気遣いは丁寧だと感じました。説教くささや上から目線は一切感じません。

    序盤でまず告げられる、「続かないのは自己否定感のせい」という理論に膝を打ちました!習慣化できなかった時というのは、決めたルーティンを守れなかった→そんな自分に自己嫌悪→再起できず結局やめてしまう、というバッドエンドルートを辿っている、と。だからどんなに小さな一歩でもいいから毎日つづけられるレベルで、自己否定なく続けることが大事だと。

    もちろんどんなことも続けることは大変なものです。ダイエットを決意しても、買い物に入ったコンビニやスーパーは誘惑で溢れています。食べれば美味いと分かっているものを断ち切るのは、相当な精神力が必要です。いや、人類史の長きにわたって脳にインプットされた「糖分への欲求」は、精神力だけでは断ち切るのは難しいでしょう。酒や薬物の依存症と変わりません。継続のために大事なのは誘惑を断ち切る精神力でなく、誘惑されない環境づくりや、誘惑を誘惑と感じないような価値観のアップデートだと気づかせてくれたことが、この本から得た一番の収穫でした。

    私も10年吸ったタバコは、一切の根性を見せることなくやめています。ある日急に湧いた「次のタバコを何時間吸わずにいられるか」という興味にはじまり、吸いたい衝動よりも「おいおい〜、吸わないでもう10時間たってるよ」というノリが勝ちつづけ、しまいにはタバコを意識することすらなくなり、今度は吸わないことが習慣になったのです。後で振り返って、あれは価値観を上書きできたのだと思いました。

    客観的な視点、もうひとりの自分って視座も大事だとも学びました。この本で「習慣は自分との約束」「(自分のことを)第三者の目線で考える」「情熱大陸のカメラクルーが自分を撮っていると仮定する」など、自分を客観視するテクニックが紹介されています。私自身、自分で自分をルールで縛ったり、自分で自分を監視することは自然に身についたものの、自分で自分の味方をしたり、自分の機嫌をとったり、自分を慰めたりする技術はとても未熟でした。意識的に取り入れないと身につきにくい技術だと思います。友達にするように、自分を扱うこと!

    普段使われている「努力」という言葉には、少なからず「我慢」といった意味の成分が混じっているけれど、それを切り分けるという著者の考えもいいなあと感じました。他人からしたら毎日つづけるのが困難な「努力」に見えても、イチローは「自分は努力してない」と言い切る。それは謙遜ではなく、自分で選択して続けているルーティンだから、そこに「他人から強いられた我慢」がない。自分で選択した行動かどうかという観点が大事なんですね。

    親しみやすい文体なのでサラっと読めてしまいますが、その分サラっと忘れてしまいそう笑 でも丁寧に、さんざん先述したこともしっかり何度も書いてくれるので読みながら復習になります。親しみやすく丁寧な作りのこの本は、読んだ直後はそんなに満足感は多くないかもしれないけど、後からじんわりと効いてきそう。それこそ、新たな習慣で得られる報酬のように。

  • * 読了日20240323
    * 入手日20240319
    * TSUTAYA山口葵店で新品を購入した。

  • #ぼくたちは習慣でできている
    #佐々木典士
    #ちくま文庫
    #読了
    習慣が大切という。いま一番みんなが何に時間をとられているかというとやっぱスマホだろう。スマホのなかった時代は大人も子どもも何をしていたのだろう。誰も傷つけずに、えらそうでなく、習慣の大切さを説いていた。是非取り入れたい。

  • phaさんの解説にもあるように著者は完璧主義者だ。自分を実験台として人類のマニュアルのようにして書かれた筆致スタイル。読者はあとは安心してこれを実行するだけ。四の五の言わず後に続け。

  • P64まで読んだ。

  • タイトルのとおりだと思っていて、でも習慣化の難しさも常々感じているので手に取った。
    習慣化することと悪習慣を断ち切ることの両面で書かれているし、メソッドも細かく書いてくれているので、習慣化のバイブルとしてよい気がする。

    今、自分がハードルを下げて習慣化しようとしていることがあるので、この本を読んで自分のやり方は間違ってなさそうだな、という自信が持てたのと、加えて、マインド面で新たな学びもあり、改めて、自分で選んだ習慣に対して、コツコツと努力(我慢ではなく)を継続しよう、と思えた。

    _φ(・_・
    ・意志力は自己否定によって失われる
    ・習慣は自分との約束
    ・ごほうびは当日に決めずにあらかじめ決めておく=自分との約束を破らない
    ★動機や報酬は複数持つ!
    報酬を“成長“ではなく行為そのものに見出す
    →今日も習慣を続けられた、という自己肯定感に、つながる
    ↑これ、最もささりました。やってる習慣が意味あるものか、何につながるのか分からなくてモチベーション下がる時もありますが、目的はいろいろでいいよね。


    ・〇〇があるからできない、ではなく、今は〇〇を優先させている、と捉える
    ・習慣に取り入れられないものは、人生に取り入れられいものだな、と割り切れる
    →諦める=明らめる(明らかにする)
    ・習慣化されても目標のハードルは下げたままにする
    ・失敗しても落ち込まない。
    自分で自分を責めなくても必要な時には誰かが責めてくれる(アインシュタイン)
    ・不安は人につきもの
    ・うまくいっている時の習慣の流れを細かく丁寧に書いておく
    →環境変化があっても建て直せる

    ・人はその人が一日中考えている通りの人間になる
    ・どこまでいってもそこそこに幸せで、そこそこに不幸

    心→態度→行動→習慣→人格→運命→人生
    の順で変わる。

  • 新しく身につけたい習慣があるときは、元々できてる習慣に紐付けることが効果的なんだなと再確認。
    それ以外は、まぁ、この人には語りたいこと、聞いてほしいことがたくさんあるんだろうなって感じでした。

  • 習慣が大事なのは、身をもって知っているのでそこはいい。
    ただ、本当に面白くなかった。むしろ、読み続けるのがしんどかった…

    この本、著者のミニマリストの本がよかったから買ってみた。けど、基本的に「誰々がこう言ってるけど、僕もそう思うんだよね」って書き方で。。この「誰々か言ってるけど」に1ミリたりとも興味が湧かないのにこの表現ばっかりで、飽き飽きした。
    わたしは、ミニマリストの本を読んで、著者の考え方に惹かれたからこの習慣に関する本も読んでみたいと思って買った。だから、ほかの人がどう言っていたかなんてどうでもいい。この人の意見だけを読んでみたかった。

  • 関連する参考文献や、実験などが多く載せられていて納得させられる。習慣とは何か、習慣の身につけ方、断ち切り方も具体的に書いてある。

  • ストレスを発散するために仕事中お菓子を食べることが癖になっていたように思う。
    食べなくてもやっていけるような習慣づくりをしたい。

    「よくある誤解は、暴飲暴食などの良くない習慣を『ストレス解消のために必須』と思い込んでしまうこと」

    日々の生活で習慣を増やすのは自分を楽にするためにも必要だと感じた。料理が億劫なのは習慣の問題だ。自分に才能がないのではなく、作る習慣ができていないだけ。
    仕事の終わる時間がバラバラだと生活リズムが乱れるし、夕飯もままならない。
    終わる時間を決めて、夕飯を作って、早く寝る。そして朝スッキリ起きれる。そんな生活をする

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著者プロフィール

佐々木典士(ささき・ふみお)
作家、編集者、ミニマリスト。1979年生まれ。香川県出身。早稲田大学教育学部卒。出版社3社を経て独立。クリエイティブディレクターの沼畑直樹とともに『Minimal&ism』を開設。ミニマリズムを紹介した初の著書『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』(ワニブックス、ちくま文庫)は海外25カ国語に翻訳されて、世界累計60万部のベストセラー。

「2022年 『ぼくたちは習慣で、できている。増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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