学ぶことは、とびこえること ――自由のためのフェミニズム教育 (ちくま学芸文庫 フ-50-1)

  • 筑摩書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480511706

作品紹介・あらすじ

境界を越え出ていくこと、それこそが自由の実践としての教育だ。ブラック・フェミニストが自らの経験をもとに語る、新たな教育への提言。解説 坂下史子

感想・レビュー・書評

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  • シャワンダ・コーベットが語る、複雑な歴史のレイヤーを剥がす芸術実践|美術手帖
    https://bijutsutecho.com/magazine/interview/27019

    3月8日 国際婦人デーにちなんで 「ベル・フックスを知ってますか?」そして小説「らんたん」 | 風の交差点 風”s
    http://huzu.jp/blog/6441/

    筑摩書房 学ぶことは、とびこえること ─自由のためのフェミニズム教育 / ベル・フックス 著, 里見 実 著, 朴 和美 著, 堀田 碧 著, 吉原 令子 著
    https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480511706/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ベル・フックスを学び直すこと――学問の自由とブラック・フェミニズムの実践|ちくま学芸文庫|坂下 史子|webちくま
      https://www...
      ベル・フックスを学び直すこと――学問の自由とブラック・フェミニズムの実践|ちくま学芸文庫|坂下 史子|webちくま
      https://www.webchikuma.jp/articles/-/3111
      2023/06/06
  • #評価の背景
    黒人、労働者階級の女性がスタンフォード大学で開講されたばかりの女性学の講座を担当した経験からの著作。
    本書がアメリカで刊行されたのは1994年、30年前のこと。時を超え、そして国も違う私に問いかけてくるものは多い。

    #本から受け取ったメッセージ
    私は、自称フェミニストで、性差別や人権に対しては敏感な方ではあるけれども、私の中にも偏見があり、行動に影響を与えている。
    人をひとくくりにして何かが語られるときは常に批判的に問いかけなくてはならない、もちろん自分自身にも。
    ジェンダーの本は沢山読んだけれども、ベル・フックスさんの本は初めてだった。
    教育論なので、途中で関心と集中力がキレて斜め読みになったけれど、「自分が正しいと思っていること」はあくまで私が見えている景色からのことで、狭いんだと自覚させられた。


    #心に残った文章(抜粋)
    P20 刺激的な学びを創造するためには(略)わたしたちがお互いに関心を持ち合うこと、相手の声に耳を傾け合うこと、他社の存在を認め合うことと、深く関わり合っている。

    P79 古い思考や認識の方法を捨てて、ものごとへの新しいアプローチを学ぶとき、そこには大なり小なり、痛みが伴う。

    P81 多文化主義の立場に身をおくと、教育に携わる者は、知識がこれまでどんなに狭い枠組みのなかで教えられたり学ばれたりしてきたかを、いやでも自覚せざるをえなくなる。

    P100 黒人女性は性差別も人種差別も「どちらも〈込み〉で引き受けちゃった」人たちなのだ。

    P203 学者が黒人の経験について語っている場合、たいていそれは、実のところ黒人男性の経験だけを取り上げた話なのだった。(略)「女たち」が語られるときは、白人女性の経験が普遍化されてて、それが全女性の経験を代表するものとなる、(略)

    #Action
    関与の教育へコミットし続け、そしてその責任を引き受けた彼女はすばらしい教育者だったのだろうと思う。
    私は「学びと経験は裏切らない」という言葉を信じて、女性に学びの場を提供する仕事に関わっている。私も彼女の姿勢を見習いたい。

  • 名著。
    確立されたリベラルをさらにリベラルに。
    学生の人生に関与する教育。
    模索がありのままに書かれていることに驚きと尊敬の念を禁じ得ない。
    フェミニズムと階級の問題を抉っている。

  • アメリカ合衆国のアフリカ系女性文芸批評家と学ぶ、自由になるための教育論。意外と読みやすいです。

  • 『とびこえよ、その囲いを』新水社(2006)の文庫化 https://calil.jp/book/4883850935

  • 367.1||Ho

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著者プロフィール

ベル・フックス(bell hooks):1952-2021年。米ケンタッキー州生まれ。フェミニズム理論家、作家、文化批評家。邦訳書に『アメリカ黒人女性とフェミニズム──ベル・フックスの「私は女ではないの?」』『フェミニズムはみんなのもの──情熱の政治学』『ベル・フックスの「フェミニズム理論」──周辺から中心へ』など多数。

「2023年 『学ぶことは、とびこえること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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