ニッポンの数字 ――「危機」と「希望」を考える (ちくまプリマー新書 448)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480684738

作品紹介・あらすじ

縮みゆくこの国を待ち受ける未来は暗いのか? 社会を考えるための論点各々を、数字をベースに考えると、「危機」と「希望」の両面が見えてくる。

感想・レビュー・書評

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  • 少子高齢化の進む日本。
    財政も厳しく、国際競争力の低下している。
    それだけにとどまらない。
    気候変動から激甚災害の多発化。
    国際関係、安全保障も楽観視できない状況。
    本書の前半はこんなことが、これでもか、とばかりに「数字」で語られる。
    読んでいくのがつらくなる。

    一方、後半部分では新しい技術のことが中心となる。
    AIとロボットの発展。
    将来的にはほとんどの領域にAIが導入され、今の仕事はなくなっていくだろうともいう。
    空飛ぶクルマに、宇宙開発。
    医療関係では、がん治療の進化が紹介されていた。
    超音波による治療や、免疫細胞を強化する方法など、様々な方法での研究が進んでいる。
    だが、認知症に関しては、まだ「治療」には至らないようだ。

    著者は変化の兆候に気づくことと、備えることの大切さを説いて、本書を結んでいた。
    明るい未来像は得られないかもしれないが…そういう現実を知っておくことが大切だと思うことにする。

    最後に、本書の文体について。
    話し言葉調に書かれているせいか、読点のつけ方がかなり独特で、最初気になって仕方がなかった。
    「そこで得られる利益によって設ける国、に変わった」
    「さまざまな要因が絡み合ったこと、だと見られています。」
    少し慣れる必要あり。

    それから文体ではなく、文の途中で段落が変わってしまっている箇所(p.236)があってびっくりした。
    これは編集者さんが気づいてほしかった。

  • 無駄のない、しかし膨大なデータが、わかりやすい構成で紹介されていて、大変な試行錯誤を重ねられて発刊されたものと感じました。それでもなお、自分でニッポンの未来を見極めることは容易でないという実感をもちました。

  • 302-S
    新着図書コーナー

  • 【請求記号:302 シ】

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著者プロフィール

眞 淳平(しん・じゅんぺい):1962年生まれ。環境・社会問題エディター。慶應義塾大学経済学部卒業。青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程修了(国際政治学修士)。法政大学大学院社会科学研究科修士課程修了(経営学修士)。集英社での女性誌などの編集部勤務を経て、独立。環境問題、社会問題、国際関係等が専門。著書に、『地図で読む「国際関係」入門』(ちくまプリマー新書)、『21世紀はどんな世界になるのか-国際情勢、科学技術、社会の「未来」を予測する』『人類の歴史を変えた8つのできごとⅠ-言語・宗教・農耕・お金編』『同Ⅱ-民主主義・報道機関・産業革命・原子爆弾編』『人類が生まれるための12の偶然』(ともに岩波ジュニア新書)など多数。

「2024年 『ニッポンの数字』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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