- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480689115
感想・レビュー・書評
-
いろいろと考えさせられる1冊でした。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
平成26年2月13日読了。
-
この著者の「路地」の本は、前々から読みたい気持ちがあり、今回ちくまプリマー新書から出たので読んでみた。
一読してみて、すごくまっとうな感覚の持ち主なんだなと感じた。
差別について、人間について、過激でもなく、温くもなく、淡々とやさしい思想が展開されている。
ほかの本も読んでみたいと思った。 -
『日本の路地を旅する』(文春文庫)に比べて、慎重に言葉を選んでいる。「路地」出身の著者だからこそ取り上げることができる事実多々。その評価については、ヒントを出しながら読者に委ねている感。学校教育においてマイノリティ(「路地」出身者含む)が疎外されてるという文脈で「……学習障害のある子供に対し、精神障害の病名が付くケースも多くなりましたから、教師がその子供への教育を……専門家に任せてしまい、積極的に取り組もうとしないことも……」というところが印象に残った。「路地」をめぐる教育の最終地点は一見ありふれた「他者への気づき」か。しかしそのありふれた言葉も「路地」出身で「路地」を見てきた著者だからこその説得力がある。
-
「路地」出身者の筆者が、「路地」出身者、一般人双方の視点に立って、現在の日本に残る根深い部落差別について、自らの思うところを書き記し、社会に向けて、その歴史をきちんと踏まえるところから始まると説く。