高校図書館デイズ: 生徒と司書の本をめぐる語らい (ちくまプリマー新書 280)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480689849

感想・レビュー・書評

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  •  高校の図書室司書が出会った高校生達が語る読書。

     色んな学生の色んな本についての語りがあって興味深い。
     ちょっと高校生達が頭良すぎで世界観できすぎで嘘っぽさも感じるが、中高生が読むとまた違った感想を持つかもしれない。。。

  • 札幌南高校の司書が描く南高図書局に集まる生徒たちの本との関わり方。実際に司書の成田氏が出会った生徒のうち13人からの聞き取り(?)により、彼ら・彼女らが本とどう出会いどう読んできたかをまとめています。
    出来上がった文章は、本人が読み了解を得ての書籍化とのこと。本を読まなくなったという現代で、本を通して様々な自分たちの将来を見据えている彼ら・彼女らが素晴らしい。そして、それをそっと支えている司書の存在は理想的です。

    札幌南高は、札幌では名の知れた進学高であることは知っていたし、甲子園に出場したりして文武両道的な校風もなんとなく知っていた。そんな高校ならではと言ってしまってはつまらない。他の進学高も皆そうだとは言えないのだから。

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記は控えさせていただきます。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=10399

  • <内容紹介より>
    北海道・札幌南高校の図書館。
    ここを訪れる生徒たちは、本を介して司書の先生に自分のことを語り出す。
    生徒たちの数だけある、彼らの青春と本にまつわるかけがえのない話。

    ーーーー
    学校図書館の司書の先生が、どのように生徒と関わって来たのか、という面でなにか参考になることがあるかな?と思って読みましたが、そういった要素はありませんでした。
    「読書」という行為を生活に内包している、"良くできた"生徒たちの、「読書」をどのように捉えているか、という話やその考えに至った過程などが記されています。
    生徒への声かけに、参考に出来る部分が皆無であったわけではありませんが、やはりそこは一人ひとり違いますし……。
    しっかり考えを深く持てる生徒は素晴らしいですが、単純に「読みたい本を読みたいように読んでます」という生徒も(それがライトノベルばかりだと少し寂しく感じることもありますが)否定せず、受け止めてあげられるようにしよう、と思います。
    ただ、生徒の「知りたい」「語りたい」という要求にしっかりと応えられている著者の司書としての力量は素晴らしいものがありますし、見習いたいところです。
    (本の感想ではないかもしれませんね…)

  • 札幌南高校の学校司書だった方が、実際に図書館を訪れていた生徒たちの姿を紹介していくという新書。
    まさかそんな本が母校から出るとは・・・(時期的に自分は著者の方とは重なっていないか?? 仮に重なっていたとしても図書局には入っていないしなあ)

    出て来る生徒たちがみんな「うわ南高に超いそう」って感じで、数名については(前述のとおりで違うとわかっていても)「え、これあいつじゃないよな・・・?」とか思ったりも。いかにも南高生が言いそう・考えてそうな、というか。
    読んでると襟を正さねばなあというか、OBとしてこういう皆さんに顔向けできる人間であらねばなあ・・・と思ったりもするんだけど、当の本人は電子書籍万歳&全然心温まらないテーマばかり扱っている不良図書館情報学者なので、ここに出てくる皆さんの図書館に対するイメージは裏切ってしまいそうだ。

    しかし、それにしても、あとがきでも触れられてるけど、クラフト・エヴィング商會に自分の本デザインしてもらえるの、いいなあー! もしまかり間違って単著で新書を出せるならちくまプリマーから出したい・・・!

  • 【読了】
    すごいすごい。この子達すごい。この本すごい。
    札幌南高校の司書の先生と生徒の話。サブタイトルに「本をめぐる語らい」って言葉に惹かれて読んでみたけど、ほんとに素敵で、きっと本音で話しているんだろうなって思う。
    すごい高校生たち。
    こんな風に、自己分析をしたり、自分の思いを書き綴れるって素敵なことだと思う。いったいどんな生活を送ってきたのかな。もっと言えば、どんな小学校生活を送ってきたのかが気になる。
    今、受け持っている子どもたちがこんな風に自己表現ができるようになったら素晴らしいなと思うし、こうやって語りたいとも思う。
    高校生なりの伝えたい事がぎっしりとつまった、中身のこ〜い一冊です。
    この本を読んでわかったことが一つ。
    ボクは「学校が好きだ」ってこと。

  • ずっと、若者の書籍離れについて少し考えていました。
    大学生が本を読まなくなったとのこと。
    ある程度本当だろうとは思いますが、この本を読んでも
    やっぱり思っていたことが正しいのではないかと
    思いました。それは、現在の若者も本を読むことが好きな
    人はいっぱいいるということ。本を読むこと、それを
    頭の中で整理すること、いろんな本を挑戦しようとすること
    は世間が言うほど途絶えているわけではないと思いました。
    ただ、やはり若い人の文書はまだまだ練れていないものが
    多く、読みづらい文章があった気がします。でもそれも
    若いというか、青いというか、好印象に受け取れるような
    気がします。

  • とある高校の図書室に通う、人生に本がある生徒たちからの聞き書き。あぁ高校生だなぁというとんがりや粋がった感じや青さなどが伝わってくる一方で、高校生でももうそんなことまで考えているのだなぁ、ひとくくりにはできないなぁという驚きもある。本の好みも、本との付き合い方も十人十色な13人の話をきいていると、自分が高校の図書室に潜んでいた頃がなつかしく思い出される。図書委員には一度もならなかったのに、授業時間以外の居場所が図書館になり、いつのまにか裏の仕事を手伝わせてもらったり本の購入に参加させてもらうようになって、部活を引退してからは図書館棟が朝夕の昇降口だった時代が、わたしにもあったなぁと。
    本が大好きで図書委員となり、ビブリオバトルや読書感想文のような活動に積極的にでていったりする人もいれば、他の趣味と並行して自分のペースで読書を生活の一部にしている人もいる。どんな人にとっても開かれた場所なんだな、と気づいて、近くの図書館にふらっとでかける読者がいるといいなと思う一方で、ちゃんと司書がいてなにげない会話があって居心地よく感じられるような図書館がどこにでもあるといいのだけど…と願わずにはいられない。

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