二・二六事件の幻影: 戦後大衆文化とファシズムへの欲望

著者 :
  • 筑摩書房
3.17
  • (0)
  • (1)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 40
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480858030

作品紹介・あらすじ

最大の「維新」運動にして、軍部による政治介入の契機となった二・二六事件。戦後それは、幾度となく映画や小説の題材となってきた。一体われわれは、二・二六事件の青年将校に何を求めたのか?「平成維新」が喧伝される今、「情熱」への陶酔を問い直す、渾身作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 226事件の語られ方の戦後史。主人公としての安藤、磯部、野中の変遷や、青年将校の純粋をいかに描くかなどが焦点となる。埼玉県では参加者が一番多かったということで埼玉県知事肝いりで郷土兵についての本が出ている。実際の作品を見て改めてよみなおしてもいいかなとおもった。学生運動がさかんなころに任侠映画が盛んだったというのがおもしろかったかな。

  • <blockquote>「二・二六」事件の戦後史は「純粋さと言う浅逆」の論点が後景に退いていく歴史でもあった。(P.274)</blockquote>
    歴史から何かを学び、現代に生かそうとするのであれば、過去の「浅慮」を批判的に問う営みは、おそらく避けれはならないものであろう。(P.311)

  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】

  • 福間良明『二・二六事件の幻影 戦後大衆文化とファシズムへの欲望』筑摩書房、読了。悲劇は大衆の情念に訴える。本書は事件を素材とする映画(「叛乱」、「銃殺」、「日本暗殺秘録」、「動乱」、「226」)を取りあげ、表象文化におけるファシズムへの欲望を分析。公的情熱から私的情愛への移動が興味深い

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1969年、熊本市生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。現在、立命館大学産業社会学部教授。専攻は歴史社会学・メディア史。単著に、『二・二六事件の幻影』(筑摩書房、2013年)、『焦土の記憶』(新曜社、2011年)、『「戦争体験」の戦後史』(中公新書、2009年)、『殉国と反逆』(青弓社、2007年)、『「反戦」のメディア史』(世界思想社、2006年)、『辺境に映る日本』(柏書房、2003年)がある。

「2015年 『「聖戦」の残像』 で使われていた紹介文から引用しています。」

福間良明の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×