ネアンデルタール (単行本)

  • 筑摩書房
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本棚登録 : 174
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (648ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480860941

作品紹介・あらすじ

人類の親戚としてのネアンデルタール人を、最新の研究の知見をもとに親愛をこめて描く。
人間に関心のあるすべてのひとに――ユヴァル・ノア・ハラリ

感想・レビュー・書評

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  •  彼らの骨が初めて発見されたときにダーウィンが沈黙したという話は、地動説を想起させた。

     我々と同じように火や石器などで狩りをした彼らの最新情報が知りたくて読み始めたが、最近では、遺伝子をマウスに導入する実験も為されていて、なんとネアンデルタロイドを作るプロジェクトも進行中だそうだ。

     倫理規定が曖昧な中での実験に疑問はあるが、この先10年で更に研究結果が伝わって欲しいと思う。

     想像以上に学びが多い良書だった。

  • ネアンデルタール人に関する研究は、近年化学分析など新たな調査手法の開発や精度向上などにより、飛躍的に進歩しているそうである。ここ10年ほどの研究の成果は目覚ましいものがあるそうだ。
    ネアンデルタール人は様々な石器を作成してマンモスのような大型動物だけでなく、兎や鳥などの小動物、植物も採取していた。また動物の皮を活用し、おそらく火も扱っていた。そして、DNA研究によれば、ホモ・サピエンスには数パーセントのネアンデルタール人の遺伝子が受け継がれているという。
    これらを勘案すると、ネアンデルタール人は比較的最近まで生存競争した類人猿の一種ではなく、我々と共に過ごした同胞といえるのかもしれない。今後も新たな発見、解明など楽しみにしたい。

  • 我々はどこから来たのか?
    私たちは、ホモサピエンスという種に属している。
    これに近い種として、ネアンデルタールという種がいた。
    100万年くらい前に、別の種に分かれたようだ。
    彼らは、言語を持っていたのだろうか?
    どんな文化、美術を作っていたのだろうか?
    考古学や人類学の研究者が、新しい技術を使って、これらの謎を探っている。
    彼らとホモサピエンスは一部、同時代に共存していたようだ。
    しかも、お互いの交流や交配もあったようだ。
    実際、現代の人類のDNAの数%は、ネアンデルタール人から来ているらしい。
    とても興味深い。

  • ふむ

  • けが人をケアし、肉を加熱調理し、ホモ・サピエンスと交配した「わたしたちにもっとも近い人類」。その文化や暮らしを、最新の研究をもとにいきいきと描く。
    最初の顔
    川が木を倒す
    成長する体
    息づく体
    氷と火
    岩石は残る
    物の世界
    食べて生きる
    ネアンデルタール人の住居
    あの土地へ
    美しい物
    内なる心
    さまざまな死に方
    血の中のタイムトラベラー
    結末
    不滅の家族

  • 請求記号 469.2/W 92

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著者プロフィール

レベッカ・ウラグ・サイクス
考古学者。2010年、イギリスのネアンデルタール人後期の証拠をまとめて博論を提出。本書が初めての著作だが、19カ国語に翻訳され世界的に大きな反響を呼んでいる。

「2022年 『ネアンデルタール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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