同時代史

  • 筑摩書房
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480861023

感想・レビュー・書評

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  • 初タキトゥスでした。

    ネロ帝の自害後、混乱した中、一年間に即位したガルバ、オト、ウィテッリウス、ヴェスパシアヌスの興亡を描いた作品。
    4帝が誰も人間臭くて…。というよりも、登場人物が全員人間臭くて、そういう歴史の本を読んだのは久しぶりでした。読み応え大有り。
    戦闘シーンが、こちらが痛々しくなるほど圧巻で、しかも世界観にグイグイ引き込まれる。

    読み終わった後の達成感がタマリマセン(‐^▽^‐)

    ただ、ちょっと残念なのは、訳者さまが、題名を「歴史(ヒストリア)」ではなくて分かりやすく「同時代史」に変えられちゃったこと…かな??
    「歴史」と題してこそ、この本を書いたタキトゥスさんの真意が見えてくると思ったから。
    訳者さまも「解題」で述べていらっしゃるとおり、「タキトゥスを理解するにはタキトゥスを生で読まねば…」と思いました。
    ラテン語勉強したいわぁぁ。

    共和政復活に絶望したタキトゥスがローマの政体に望んだ、「賢人同士の養子縁組で皇帝を世襲させる」という方法が、この本が書かれた直後に五賢帝時代として成り立つとは、ちょっと不思議な感触がします。

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