石の花: 林芙美子の真実

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480885265

作品紹介・あらすじ

明るさとはうらはらの自殺願望と孤独感。強烈な個性がもたらす毀誉褒貶。綿密な取材を重ねて探る、真正直で一途で可愛らしい、新たな芙美子の姿。

感想・レビュー・書評

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  • 新しい林芙美子像なのだろうけどなかなか伝わっている芙美子と
    この、大田さんが書く芙美子が結びつかない。

  • 尾道ゆかりの作家であり、知っているつもりになっていたが、いかに全体像をとらえていなかったかと思い至った。

    丁寧な聞き取りと太田治子自身の感性とで芙美子の心情に迫った力作だ。

    従軍記『北岸部隊』もかつて読んだが、私が時代の限界と捉えていた部分にも著者は熱く「情けない、芙美子さん、こんなことを書いたりして」と涙する。

    心の離れた同居相手以外にいつも誰か好きな人を胸に抱いて、そのパワーで自分を奮い立たせ、人生を乗り切ったいった芙美子。

    誤解されやすかった彼女の人生の、良いところも悪い面も提示してある人物論だ。

    ただし、通常の作品論ではなく、取材による想定であるだけに著者の思い入れも強く、その点で評価は分かれるだろうと思った。

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著者プロフィール

作家。神奈川県小田原市生まれ。紀行文「津軽」で婦人公論読者賞受賞。作品に「言いだしかねて 父、太宰治そして愛、家庭を語る」(主婦の友社)、「花の見た夢」、「風の見た夢」(講談社)、「小さな神さま」「明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子」 (朝日新聞社)他多数。近刊「夢さえみれば──日本近代洋画の父・浅井忠」(朝日新聞社)

「2013年 『CD 児童文学名作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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