まなざしの記憶―だれかの傍らで

  • 阪急コミュニケーションズ
4.00
  • (16)
  • (2)
  • (16)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 100
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784484004143

作品紹介・あらすじ

大胆な演出と構図、そして独特のシュールな感性で世界のファンを魅了してきた、わが国アート写真界の至宝・植田正治。その膨大な遺作の中から、「やわらかな」哲学エッセイスト・鷲田清一が新たな視点で珠玉の75点を厳選し、「哲学のこころ」を濃やかに投影したモノクロームのオムニバス。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 植田正治の写真を見ながらゆっくり鷲田清一の文章を読んで欲しい...素敵な本です

  • 涼しく静かで、けれども確かに生きた写真と哲学者のエッセイ。鳥取砂丘を舞台に、シュールでありながらどこか生活感を感じさせる写真を数多く残した植田正治の「まなざし」に鷲田清一は注目します。当書や、ドアノー「不完全なレンズで」、赤瀬川源平「鵜の目鷹の目」などを読むと、写真家の言う「視点」「まなざし」が必ずしも単なる視野だけを指しているのでないことに思い至ります。こと何かを見つめる、視点を変える、一呼吸置くなどと言う事において写真と哲学の相性はいいかもしれません。(宮月)

  • 鷲田先生の文章は、一つ一つの言葉がとても大切にされている。
    だから、じっくり噛みしめていると、心の奥深いところで共感されてくような気がする。

  • 寺山修司の言葉の引用が印象的。
     幸福について語るとき位、ことばは鳥のように自分の小宇宙をもって、羽ばたいてほしかった。せめて、汽車の汽笛ぐらいのはげましとなつかしさをこめて。

  • 良書。

  • もともと植田正次の写真が好きで友達から貸してもらった1冊。
    深かった印象だし、つかめないものも多かったが、物事の神髄からでることを教えてくれるものだったと思う。

  • 深い。どこまでも、澄んでいるのに、底は見えない。思索の深淵を、そっと覗きこませてもらう。さすがだ。植田正治の写真は感光紙の上でこそ最大の魅力を放つけれど、それでも。なんて豪奢な組み合わせだろう。贅沢な読書をした。「死ぬことがわかっていて、それでも死なないでいる理由とは何か。」

  • まるで肌理もないように見える滑らかな肌が
    触れてみたらとても温かかったような

    空気の隙間から湧き出る恵みのような


    誰かに助けて欲しい時に傍に誰もいなかった時には
    この本に傍にいて欲しい

  • まるで肌理もないように見える滑らかな肌が
    触れてみたらとても温かかったような

    空気の隙間から湧き出る恵みのような


    誰かに助けて欲しい時に傍に誰もいなかった時には
    この本に傍にいて欲しい

  • 好き。このひとことにつきる。植田正治の写真とわっしーの心地よい文章のかけあいが、いい。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1913年鳥取県生まれ。一貫して山陰地方で制作を続け、家族や少女、鳥取砂丘やオブジェを題材にした独特の造形世界を作りあげ、世界的に高い評価を得ている。主な作品集に『童暦』『小さい伝記』など。

「2016年 『植田正治作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

植田正治の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×