完全復職率9割の医師が教える うつが治る食べ方、考え方、すごし方

著者 :
  • CCCメディアハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784484152011

作品紹介・あらすじ

うつ病患者と向き合って30年超、高い治癒率を実現した著者が見出した「うつ」の原因と治療法について、やさしく解説。栄養不足を補う治療法や、「生き方のクセ」から「生き方のコツ」を学びとる方法など、これまでの「精神医学の常識」を覆す画期的方法が満載です。うつ病患者だけでなく、こころの健康維持にも役立つ一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 「多くの医師は、患者さんの訴えを診断基準に照らし合わせながら聞き取り、疑われる病気を推測し、うつ病の診断基準の項目を満たしていると「うつ病です」と診断します。また、わずかに満たしていないときは、「うつ病のようです」と診断します。」
    「近年では、栄養の欠乏でうつ病になる例が多いことがわかってきました。栄養素の鉄、たんぱく質、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸(ビタミンB群の一つ)などが欠乏すると、脳の機能障害が生じ、うつ状態に陥ることが少なくないのです。」
    「体内の鉄が不足すると、体の細胞や脳神経細胞が正常に機能せず、強い疲労、倦怠と集中困難が現れます」
    「生まれたときから、大人の世界からの感情の垂れ流しを受け、「外のアンテナ」が早々に立ち、周囲(家族)の人の言動に敏感になり、周囲の人の顔色を伺いながら自分が行動するようになります。これを繰り返していると、「外のアンテナ」はますます巨大化していきます。
    その一方で、外への多大な気遣いから、自分の感情、願望と向き合う機会が少なくなり、「こころのアンテナ」がなかなか育ちません。このまま社会に出ると、外(他人)にばかり注意が向き、自分の感情、考えがなく(乏しく)、自己決定ができない(難しい)という生き方になります。」
    「確実に気分転換を図れる積極的な行動(中略)•自然の中に身を置く。
    •運動をする。
    •文化的な活動をする。(中略)
    体をしっかり動かせば、こころ(脳)の意識(気分)を体のほうへ向けることができます。」

    線を引く箇所は多かった。
    こころの病の治療法にこれが絶対に正しいというものはないのだろう。

  • 自分が鬱状態になったので読んだ。鬱になった人、その周りの人に是非読んでもらいたいと思える本だった。
    門野まじめさんの話は自分と重なって涙が出てくる。
    職場復帰して三週間の自分、焦らず、じっくりやっていこうと思えた。

  • 若い頃に「自閉症なんじゃない?」と言われたり、従順すぎる性格でとかく社会生活では苦労してきました。30歳の頃に心療内科を受診しましたが、軽いうつと診断されリラックスする薬を処方されただけで、根本解決出来ないまま過ごしてきてしまいました。

    休職してからは本を読む余裕が出来、色々読んだ中での一冊です。その中ではいちばん具体的かつ現実的な内容でとても参考になりました。内容的には社会人の「ストレス消耗性うつ病」がメインになっていると思います。ストレスからうつを発症し、休職、しばらく休息をとったのちに、こころのリハビリを行う、心に体力がついてきたら復職に向かっていく、というのモデルケースになっています。

    「ストレス消耗性うつ病は経過の長い病気で、本当に回復するまで3年、時に5年ぐらいかかります。その回復への最大の難関が復職です。」
    「ストレス消耗性うつ病は心の風邪だはない。こころの大腿骨骨折なので十分な時間をかけないと治らない」

    健康なこころを持った人、またはこころの無い人には、他人に話しかけられただけで恐怖を感じてしまうようなこころが弱った人の気持ちなど理解できないでしょうが、どこかこころのストレスが過多だなと感じたり悩みがちな人にも読んでみてほしい一冊です。

  • スコアリングが便利な指標。

    平日は仕事フルタイム60点+プライベート40点で100点満点のスコア
    ちなみにプライベートタイムに動けない状態は0点だ!特に女性に多いのでは…

    休日は丸一日活動で100点満点
    限られた時間活動で40点
    1日ソファorベッドで0点

    1週間のフルスコアは700点

    ダウンする2、3ヶ月前って、仕事残業でプライベート0点、1週間のスコア300点になってた、、

    仕事ってついつい「ハマって」しまうけど、ハマると長期的なスコアとしては落ちるんよな。
    やらなきゃいけないときってエネルギーの見積り間違うとの鋭いご指摘(^_^;)

    プライベートには食生活、入浴、ジムなども含まれるので、この時間を削りすぎると健康を損なう。
    また、好きなことをするときには心のエネルギーは増えるのだ!
    ということで、仕事への「ハマり」を制御して週間スコアを維持するのが、目下のテーマになりそうだ。

    食事についても詳しく書かれている。
    産婦人科の血液検査で貯蔵鉄が三分の一と言われたし、血の気のあるもの食べるぞ〜

  • 食事、運動について詳しく載ってる。
    目から鱗だった。

  • どうしてもタイトルで引いてしまう。内容のバランスは悪くないけど。

  • 職場のメンタルケア担当になった手前、大変参考になりました。

  • この方の知識というか技術は文章で読むより自分がかかるかYouTubeを見る方が良さそうだなあと思った。なんというか文章では端的すぎて怪しく見えてくるというか納得感が得られなかった……。ほんとにいろんなケースがあるのだとわかったのは良かった。治療的にはお手上げで家族の献身で回復したケースが印象に残った

  • この医師のしてきた治療の経験から書いているので、間違いであるはずはないが、これをすれば必ず治るのかというと、結局他の治療方法と同様で、人それぞれで差がある、としかならない。そこの控えめさがない本なので、ちょっとどうなのかなと思ったりした。

  • もし、パートナーが、友人が、同僚が、自分がうつ病になったら?とは、健康の時には考えもしないでしょう。
    病識を知ることは、大切な人の変化に気づくことができます。

    栄養、睡眠など多角面に書かれています。
    特に「第3章 ストレスで消耗したこころのエネルギーを高める生き方」は親子の関係、子供の成長期に大切なことが書かれているので、心の成長におけるポイントは参考になります。

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