人生を変える80対20の法則

  • 阪急コミュニケーションズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784484981062

作品紹介・あらすじ

最小限の努力で最大限の効果が上がる!「利益の80%は20%の顧客がもたらす」「成果の80%は20%の時間で得られる」-仕事はもちろん、人間関係、投資、家庭、レジャーなどにも応用自在な、成功と幸福を呼ぶ思考法。

感想・レビュー・書評

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  • いわずもしれた、「パレートの法則」の解説書。
    原因の20%が、成果の80%を占めているという不思議な法則です。
    新版がでていますので、参考にされるのであれば、新版をお求めになられたら良いと思います。

    デミング師とその弟子であるジュランが日本にもたらし、品質管理に適用することで経済発展の基礎になったとあります。その後、IBMなどでも用いられ、世界に広まっていきます。
    故障を100%改善するコストが100であった場合、故障の80%を改善するためのコストは20ということをいっています。
    すなわち、のこりの20%の故障に対応するためには、その4倍もの80というコストが必要であることをいっています。

    1949年にジップが発見したこの法則は、「最小努力の法則」とも呼ばれています。

    その用途は、品質管理だけにとどまらず、ビジネスの様々な場面に応用できること、応用していることを語っています。

    気になったことは以下です。

    ・ここで大切なのは、「代替」という発想である。目的の達成にあまり貢献しない資源は、投入しないか投入を控える。目的の達成に大きく貢献している資源は、できる限りたくさん投入する。もっとも大きな価値を生み出すところに資源を投入するのが理想である。

    ・原因と結果、投入と算出、努力と報酬の間には、必ず、不均衡が生じるというのが、80対20の法則である。通常原因と投入と努力は2つのカテゴリーに分けられる。
      ①ほとんど影響力がない多数
      ②圧倒的な影響力をもつ少数

    ・製品の20%が利益の80%を占めていることがわかったら、その20%の販売を伸ばすことに全力を傾ければいい

    ・製品戦略の例
      タイプA 販売額は小さいが直販であり、高い価格を受け入れてくれるため粗利率が極めて高い
      タイプB 大量発注してくれるのでサービスコストが安くすみその上高い価格を受け入れてくれる
      タイプC 高価格で買い取ってくれるがサービスに大変なコストがかかる
      タイプD 絶えず、値下げ圧力をかけてくる上に、アフターサービスに対する要求が厳しく特注品もおおい
     この会社が選んだ戦略は、タイプA、Bの拡販、タイプCの価格値上げとサービスコストの低減、タイプDについて、値上げ交渉をおこない、失敗した顧客は契約中止。

    ・ただ、80対20の法則だけでなく、成長性などのビジネスの他の要素も考慮すること。単純な結論をだしてはいけない。

    ・多くの業務を平行ですすめると、組織も複雑となって間接費もかかる。そこで、シンプル・イズ・ビューティフル。複雑化のコストを低減し、資源をより利益を生む事業へ集約する。

    実践編では、ビジネスや、生活にてさまざまな応用について述べています。
    その中でおもしろかったのは、「村理論」。人間の頭のなかには、関係を深めることができる人数がきまっていて、定員がいっぱいになるとそれ以上村人を増やせなくなる。キャパシティを超えるとパフォーマンスが急減してしまうというのが村理論。
    普通の人なら、村人は20名くらいで、その中に、師と仰ぐ人が、1,2名、同等につき合える人が、2,3名、後輩として面倒を見る人が、1,2名の割合。

    目次は、次の通りです。

    プロローグ

    第Ⅰ部 80対20の法則 理解と利用法
     第1章 80対20の法則とは何か
     第2章 80対20の考え方

    第Ⅱ部 実践・ビジネス編
     第3章 ビジネスへの活かし方
     第4章 あなたの戦略はなぜ間違っているか
     第5章 シンプル・イズ・ビューティフル
     第6章 顧客を選ぶ
     第7章 ここでも生かせる80対20の法則
     第8章 がたくたの山から宝石を探せ

    第Ⅲ部 実践・生活編
     第9章 快楽主義の勧め
     第10章 時間革命
     第11章 望むものを必ず手に入れる
     第12章 人脈の築き方
     第13章 野心を実現させる
     第14章 資産を増やす10の法則
     第15章 幸福への7つの手引き

    謝辞

  • 人生が変わる80対20の法則。 全体の20%が利益の80%を産んでいる。 人生全般についても同じ事が言える。 その80対20の法則がこの本の全てであり、もろもろの諸説が集約されている。

  • ●フィードバック・ループ:最初はごく小さな動きだったものが、次第にその影響力を増していき、最後には予想もできなかった結果をもたらすが、あとで振り返ってみれば、なぜそうなったかを説明できること。
     →マイクが大きな騒音を捕らえると、増幅されてスピーカーから出てくる音を再びマイクが捕らえて、だんだん大きくなる音のループが際限なく繰り返されるから
    ●初期値に対する鋭敏な依存症:カオス理論では、入力にほんのわずかの違いがあっても、出力に莫大な違いが生じる現象のこと。=早い者勝ち
    ●80対20の法則:どんな現象でも、その大半のものは、ごく少数の要因で説明できる、あるいは引き起こされる
     ・努力の平均水準を上げるのではなく、努力を一点に集中する
     ・決められたコースを走るのではなく、近道を探す
     ・最小限の努力で、人生の支配権を握る
     ・網を広げるのではなく、網を狭める
     ・多くの分野で平均点を取るのではなく、一つの分野で突出した成績を上げる
     ・日常生活で、できる限りアウトソーシングを進める。庭仕事でも、自動車の修理でも、自分でやらずにできるだけ専門家に任せる
     ・よくよく考えて、仕事と会社を選ぶ。できれば、他人に雇われるより、他人を雇ったほうがいい
     ・いちばん得意とすること、いちばん楽しいと思うことだけをやる
     ・水面下に隠れている皮肉な現象や不思議な出来事を探す
     ・重要な分野ではすべて、20%の努力が80%につながるように調整する
     ・手当たりしだいにチャンスに飛びつくのではなく、気を静め、仕事量を減らし、ゴールへの最短距離に照準をあてる
     ・脂が乗り切った時期に訪れる「幸運の連続」を大切にし、それを元手に将来の成功を確保する
    ●50対50の思考をやめる
     ・時間にも、会社にも、市場にも、付き合う人にも、取引をする相手にも、あらゆるものに貴重な20%があると考える。凡庸な多数の陰に隠れている少数のものに、ほんとうのパワーがあり、価値がある。その20%が何かを常に考えよう
     ・目に見えない20%、水面下に隠れている20%をみつけ、求めよ。されば、みいだされん。予想外の成功は天の恵みと思え。予想以上にうまくいったら、そこにこそ、探し求めて20%がある。あとは、それをどう大きく育てていくかの問題である
    ●80対20の思考法と行動の仕方
     ・考えを変えると行動も変わるというが、行動を変えると考え方が変わる場合もある
     ・貴重な20%を見つけたら、駆け寄り、かき抱き、没頭し、自分のものとし、その専門家、崇拝者、伝道師、パートナー、産みの親になろう。それをできるだけ利用しよう。そして、それが想像以上に価値あるものであれば、さらに想像力をはたらかせよう
     ・80%の活動は情け容赦なく切り捨てる。時間でも、組織でも、取引関係でも、資産でも、何でもそうだ。無駄な80%にかかずらわっていると、貴重な20%に費やすエネルギーと時間がなくなる
    ★80対20の法則を軽んずる者は、「並」の人生で終わる。人に抜きんでた仕事をやってやろうという気概がない者は、80対20の法則を無視してもいい
    ●行動する前に、考える
     80対20思考の目的は、行動をひとまず忘れ、しずかに考え、心の闇の中に光を見出し、それから行動を起こすことにある。そして、行動を起こすときは、目標を徹底的にふるいにかけ、いちばん大切なものに的を絞り、必要最小限のエネルギーと資源で最大限の結果を出すために全力をあげる
    ●常識にとらわれない
     80対20思考は、間違っている常識をみつけだす(常識というのは間違っていることが多い)。人生に付きものの無駄なこと、最適でないものをみつけだし、まずは身の回りからそれを改めていくことから進歩は始まる。このとき、常識は役に立たない。そもそも、無駄を生み出し、最適でない状態を作り出したのは、常識なのだから
    ●快楽主義は、必要条件
     それほど好きではない人のために、たくさんの時間を使う。生活のためだと自分に言い聞かせながら、面白くない仕事をしている。「自由な時間」の大半を、大して楽しくもないことに費やしている。逆の言い方をすれば、ほんとうに好きな人と過ごす時間が少ない。好きなことをとことんやってみようとは思わない。いちばん楽しいことに「自由な時間」のほんの一部しか使わない。ほとんどの人はものごとを楽観的に考えない。楽観的に考える人でも、将来の生活をよりよくするために、周到に計画を立てようとは思わない。
     希望は経験に勝てないということだろうか。しかし「経験」とは、みずからが積み上げていくものであり、それは通常、客観的な外部の現実よりも、外部の現実に対する主観的な見方によって大きく変わってくる。希望が経験に勝てないというのなら、快楽は罪悪感に勝てない、知性は遺伝に勝てない、意思は運命に勝てない、煎じ詰めて言えば、生は死に勝てないということになる。
     快楽主義は他人を助け、大きな仕事を成し遂げるための必要条件なのだ
    ●非線形的発想を身につける
     線形的なもの=従来の考え方である。つまり、xが原因でyが起こり、yが原因でzが起こり、bはaの必然的な結果である、という考え方。いい仕事につけないのは、学歴がないから。自分が成功しているのは、自分が飛びぬけて頭がいいから・・・
     80対20思考をすると、気が楽になる。たった一つの単純な原因で起こることなど何もない。必然などということは何もない。均衡は存在しないし、変わらないものは何もない。不快なことを我慢している必要はない。望んで手に入らないものは何一つない。何が原因で何が起こるかは、実際のところ、よくわからない。意外な要因が大きな力をもっていることもある。ほんのちょっとしたことで、状況ががらりと変わることもある。ほんとうに重要な決定というのは、数えるくらいしかない。そして、どんな状況でも、必ず選択の余地はある
     原因を探し出そうとしてはいけない。とくに失敗の原因は追究しても無駄だ。心のそこから生き甲斐を感じる環境を思い浮かべ、どうすればその環境をつくれるかを考えたほうがいい
    ●悠然とかまえて、大きな夢を描く
     時間がないというのは嘘である。時間は十分過ぎるほどある。全てを犠牲にして、あくせく働かないと、何ごとも達成できないと思い込んでいるだけである。大事なのは、ひらめきと選択である。心のうちから起こるしずかな細い声は、われわれが思っている以上に、人生で大きな地位を占めているひらめきという幸運は、ゆったりした気分でいるときに訪れる。そして、ひらめくまでには時間がかかるが、世間の常識に反して、時間はたっぷりある。
    ●80対20の法則を生活に活かす
     ・敗者の大半は、他人から強制されて参加したレースで起こる。勝利の大半は、自分が望んで参加したレースで起こる。レースの選択を誤り、自分が得意とするレースではなく、他人が得意とするレースに参加すれば、まず勝ち目はない
     ・ほとんどの人は、自分にとっても他人にとっても価値がないことに、たくさんの時間を費やす。80対20の考え方ができる人はこの罠にはまらず、大した努力もせずに、夢を実現する
     ・人生の重要な決定の一つに、盟友や見方の選択がある。自分ひとりでできることには限りがある。数少ない盟友を慎重に選び、特定の目的を達成するために、固い同盟を結ぶ
    ●80対20の法則と時間革命
     ・価値のある仕事の大半は、使う時間のごく一部で達成される。成し遂げられるものと、そのために要した時間との間には、大きな不均衡がある
     ・幸福の80%は、人生の20%で経験する。人生の80%は、幸福の20%しか経験できない
     ・われわれがしていることの大半は価値が低い
     ・時間のごく一部が、残りの大半よりはるかに価値をもっている
     ・だとすれば、大きな発想の転換が必要になる。時間の割り振りを少しばかり変えたところで、何の意味もない
     ・時間のわずか20%を有効に使うだけで、時間が足りないということはなくなる
    ●少しばかり時間を使って、自分の毎日の生活を振り返り、ほんとうに80対20の法則のとおりになっているかどうか考えてみよう。ポイントは、使った時間と、成し遂げた仕事や手に入れた幸福との間に大きな不均衡があるかどうかである
    ●異端の教え
     ・時間が足りないということはない。むしろ時間は余っている。時間の20%を有効に使いさえすればいいのだから。有能な人の場合は殆ど、ほんの一部の時間の使い方で、他人に大きな差をつけている。重要な20%の活動に使う時間を倍に増やせば、週に2日働くだけで、現在よりも60%高い成果を上げることができる
     ・時間を敵ではなく友人として扱う。過ぎ去った時間は失われた時間ではない。時間はまた戻ってくる。1週間は7日あり、1年は12ヶ月あり、季節はまた巡ってくる。ゆったりとくつろぎ、しずかに時と語り合うときに、いいアイデアは生まれ、価値あるものが生まれる。敵は時間そのものではなく、時間の使い方なのだ
     ・行動を減らしたほうがいい。行動は思考を追い出す。浪費する時間があまりに多い理由はここにある。
    ★時間は、過去と現在と未来をつなぐもの
     ・時間の不足を嘆くのではなく、時間の無駄遣いを嘆くべき。「詰め込み」や「頑張り」はまったく役に立たない。そのような発想は、問題を増やすだけである
     ・時間は、往きて戻らぬ直線的なものではなく、めぐりて戻る円環体的なものと考えたほうがいい。時間は必ず戻ってくるから、失敗から学び、大切な絆を強め、製品を改良し、生活を豊かにするチャンスは何度でも訪れる。人生は現在だけに生きているのではない。過去の記憶という貴重な財産を持ち、そして未来もまた過去と同様、現在に内在している。われわれが生きている時間は、右から左に移動するグラフよりも、三角形の入れ子として理解したほうがいい。
     ・過去と現在から最良の20%を選び出し、それを育み、高め、広げ、深めていくことができるのだから、明日は必ず今日よりもよくなるはずだ
     ・未来とは、何かよいことを創造するチャンスを与えてくれるものなのだ
    ●頭を切り替え、努力と報酬は別物と考える
     ・懸命に働くこと、とくに他人のために懸命に働くことは、自分が望んでいるものを手に入れる効率的な方法ではない。ただがむしゃらに働けば、見返りは少ない。自分の心に嘘をつかず、本当にやりたいことをやれば、見返りは大きくなる
     ・自分の身の回りで、あるいは有名人のなかで、「生産的怠惰」の見本となるような人物をみつけてほしい
    ●罪悪感を捨てる
     ・額に汗しないことの罪悪感など、さっさと捨てよう。楽しいことをやって何が悪い。楽しくないことをやるのは、何の価値もない
     ・大事なのは、仕事の量というよりも質である。そして、その質は自発性にかかっている
    ●押し付けられた仕事から自分を解放する
     ・ポイントは、よく考えて、情に流されず、パートナーや仕事を選ぶべきである
    ●80%を与えてくれる20%が何かを見つける
     ・「幸福の島」:わずかな時間で普段の何倍もの幸福を味わえることは何か。下に、至福のときを書き出し、共通点を探す
     ・「不幸の島」も同様に。
     ・「達成の島」:普段の何倍もの仕事ができる時間。不思議なくらいに仕事がはかどる時を書き出し、共通点を探す
     ・「達成の砂漠」:不毛の地、生産性が低い時間
     →上記の分析で、自分が一番得意なこと、何をやるのが一番いいのかがわかる。
      大事なことに使う時間を、1年以内に20%から40%に増やすことを決心するのがいい
    ●つまらないことはやめる
    ●時間の利用法ワーストテン・ベストテン
     ・仕事であれ、プライベートであれ、価値の低いことをやめさえすれば、価値の高いことだけに時間を使えるようになる
     ・どんな環境にあっても、自分の時間をほかの人全員に公平に割り当てる必要はない。人に頼まれたからやる、電話をもらったからやるという習慣は即座にやめよう。
     ・「ノーと言えば、それでいいのよ "Just Say No!"」というナンシー・レーガンの助言に従おう
    ★時間の利用法ワーストテン
     ①他人から頼まれたことをやる
     ②いつもやっていることをやる
     ③あまり得意でないことをやる
     ④楽しくないことをやる
     ⑤絶えず邪魔が入ることをやる
     ⑥他人が殆ど関心をもっていないことをやる
     ⑦当初考えたいたよりすでに時間が2倍かかっていることを続ける
     ⑧信頼できない人、能力がない人と組む
     ⑨山あり谷ありのサイクルが予想できることをやる
     ⑩電話に出る
    ★時間の利用法ベストテン
     ①人生の目的に沿ったことをやる
     ②いつもやりたいと思っていることをやる
     ③80%の成果を生み出す20%のことをやる
     ④最小限の時間で最大限の成果を上げる方法を考える
     ⑤君にはできっこないと言われていることをやる
     ⑥別の分野で誰かが大成功をおさめたことをやる
     ⑦自分の創造力を活かせることをやる
     ⑧他人に任せられ、自分はほとんど遊んでいればいいことをやる
     ⑨常識外れの時間の使い方をしている有能な人と手を組む
     ⑩今やらなければ生涯できないことをやる
    ●時間の使い方を考える際に自問自答すること
     ・それは常識から外れているか?
     ・時間の効用が何倍にも高まるか?
    ●時間革命はほんとうに起こせるか?時間革命を起こしたいと思う人は、過去と現在を結びつけて考える必要がある。時間をどう使うかという問題の背後には、もっと大きな問題、つまり、どういう人生を送りたいかという問題がひそんでいる
    ●何かを望むにはまず、自分が何を求めているのかを知らなければならない。殆どの人は、何が欲しいのかを考えない。その結果、つまらない人生を送る。
    ●ライフスタイルについて
     ・自分にふさわしい人と暮らしているか
     ・自分にふさわしい場所で暮らしているか
     ・仕事をやり過ぎていないか?仕事と遊びのバランスを失っていないか?家族の要請、社会の要請に応える生活をしているか?
     ・誰かに支配されているように感じるか?
     ・やりたいことをやり、考えたいことを考えられるか?
     ・ほとんどいつも、ゆったりした気分で仕事や生活をしているか?
     ・持てる力を存分に発揮しやすい環境になっているか?
     ・十分なお金があるか?つまらないことのために、あくせくしていないか?
     ・助けたいと思う人たちの生活を豊かにするために、自分にできることを何でもやれる環境になっているか?
     ・親友がたくさんいるか?
     ・多過ぎず、少な過ぎない生活費とはどれくらいか?
     ・仕事のパートナーや家族にとって、自分のライフスタイルはふさわしいものか?
     ・必要とするものがすべて揃っているか?
    ●仕事をしていないときのほうが幸せだと感じるようなら、仕事の量を減らすか、仕事を変えたほうがいい。仕事をしている時間の80%、仕事をしていない時間の少なくとも80%で満足をおぼえるようになるまで、「裁定取引」を続ける必要がある
    ●大事なのは、自分は何をしているときが一番楽しいかを発見し、それを仕事に取り入れることだ
    ●過去を振り返って、自分にいちばん合った仕事の形態は何だったか。呼吸がぴったり合ったパートナーは誰だったか。自分を一番よく理解してくれたお客さんは誰だったか。
    ●これができたら最高にうれしいと思うことは何か?
    ●簡単にできることに力を集中することが大切
    ●盟友関係の築き方・強い絆で結ばれる条件
     気が合うこと、尊敬しあっていること、経験を共有していること、ギブ・アンド・テイクに関係にあること、信頼できること
    ●フォン・マンシュタイン将軍「ドイツ将校団について」
     将校には4つのタイプがある。第一に、怠惰で無能なタイプ。これは放っておいても害にならない。・・・第二に、勤勉で有能なタイプ。このタイプは、どんな細かいことでも分析できる優秀な参謀になる。第三に、勤勉で無能なタイプ。このタイプが一番始末に負えないので、即座に除隊を命じなければならない。第四に、有能で怠惰なタイプ。このタイプを最高の位につけるのがいい
    ●怠ける能力は磨くことができる。もっと楽をして、もっともうける秘訣は、やるべきことの選択を誤らず、付加価値が一番高いことだけをやることだ
    ●成功のための10の法則
     ①小さな隙間に特化し、これだけは誰にも負けないという能力を磨く
     ②仕事をするのが楽しい隙間、第一人者として認められる確立が高い隙間を選ぶ
     ③知識が力であることを肝に銘じる
     ④自分の市場、核になる顧客をみつけだし、その顧客に最善のサービスを提供する
     ⑤80%の成果をもたらす20%の努力とは何かを考える
     ⑥超一流の人から学ぶ
     ⑦早いうちに独立する
     ⑧価値を創造できる人間をできるだけ多く雇う
     ⑨核になるもの以外はすべて外部に委託する
     ⑩資本のテコの作用(レバレッジ)を利用する
    ●現在の仕事にどうにも熱が入らず、それでも抑えがたい野心があるなら、そんな仕事はさっさとやめてしまったほうがいい。しかし、やめる前に、次に何をやるかを考えなくてはいけない。自分が夢中になれることをすべて書き出してみよう。リストができたら、その中から、職業として成功しそうな隙間を選び、さらにその中から、自分が一番熱中できるものを選ぶ
    ●効率を少し上げるのではなく、飛躍的に上げる方法が必ずある
    ●常識に反することをできないのなら、その分野でトップにのぼりつめることは絶対にできない
    ●株式投資をする場合、自分の専門知識を活かせる分野に投資する
    ●買値から15%下がったら、迷わず「売り」
    ●幸福への2つの道
     ①いちばん幸せを感じるときがいつかをみつけ、その時間をできるだけ増やす
     ②いちばん不幸に思えるときがいつかをみつけ、その時間をできるだけ減らす
    ●「感じる知性」こころの知能指数とも言うべきEQ(Educational Quotient)が大切。自分を動議付け、欲望を抑える能力、つねに冷静さを保ち、思考停止にならない能力、思いやりを忘れず、どんなときにも希望を失わない能力を測定する指数
    ●自分には大したことはできないと思っているなら、自分より劣っている人間、自分より恵まれていない人間がこの世にたくさんいると考えたほうがいい。事態は自分の思っている方向に進むという法則は、成功や幸福を求める場合にもあてはまる。自分には何もできないと思っていると、成功も幸福も逃げていく
    ●失敗にくよくよしない。自分の弱点など忘れる。自分のいいところだけをみて、それを育てていけばいいのだ。どんな小さなことでもいい。いままでにうまくいったこと、他人から褒められたことを次から次へと思い出してみよう
    ●自分を必要以上にダメな人間だと思うことも大きな欺瞞である。客観的な事実など、どこにもない。だとしたら、自分を責めるより、自分を褒めたほうがいい。そうすれば、人類の幸福の総量を増やすことができる。自分が幸せになれば、幸せが周りに広がっていく
    ●いやなことがわかれば、しめたものだ。あとは、回避・撃退の対策を練るだけだ
    ●幸福になる7つの習慣
     ①運動をする
     ②頭の体操をする
     ③こころを刺激する(あるいはこころを癒す)
     ④他人に親切にする
     ⑤友人と楽しいひとときを過ごす
     ⑥自分をもてなす
     ⑦自分を祝福する
    ●幸福な人生への近道
     ①支配力を最大化する
     ②達成可能な目標をたてる
     ③ものごとを柔軟に考える
     ④すばらしいパートナーをみつける
     ⑤幸せに暮らしている友人をもつ
     ⑥仕事上の強い味方をもつ
     ⑦理想とするライフスタイルを目指す
    ★幸せになるのは、人間の義務である。われわれは幸せになることを選択し、幸せになるために生きるべきだ。そして、幸福を追求しながら、身近にいる人を助け、幸福を分かちあうようにしたい

  • 非常におもしろかった本です。
     売り上げで言うと、全体の二割の商品が八割の売り上げを生み出すという80対20の法則。

     今でこそ企業において普遍的な考えになってきましたが、ほとんどすべての現象がこれに基づいてできているということには驚きです。

     この考えは個人レベルでも適用でき、
    当方には自己拡張のきっかけになった本です。
    この考えをベースにものごとを考えれるようになったなら、より高みにいけるのでしょうね

  • 成果の80%は、20%の時間で得られる、
    利益の80%は20%の顧客がもたらす
    などの最小限の努力で最大限の結果を出すことについて
    考えさせられる本。

    ロングテール理論の話をちょっと読んだときに
    思ったバーチャルの世界と違って
    実際の世界はこうなっているのかもしれないなと思わせてくれる本。

    ただ、この本を読んで効率が上がるかというと
    それは違うであろうと思います。

    効率を意識しないで生きている人には読むことで
    良い気付きになるかもしれないですね。
    気付きは大切なファクターで成長は気付きを
    得られた瞬間に半分くらい終わっているのではないかと思うくらいです。
    だからこそ、気付きを与えてくれる周りの人は大切。

    この本を読んでいて思い出したのが
    テスト前の徹夜での勉強やDebateの大会前における徹夜の準備など。
    自分は徹夜で何か作業をするとかそういった状況に追い込まれないように
    努力しているのだけれど、たまに徹夜をしているなんて
    話を聞くことがあって徹夜が良くないだろーと正直思うわけです。

    それって徹夜で作業することで勤勉にだなと自分のことを感じて
    正当化している面もあるのではないかなと思いました。

    起き続けて準備をすることは勤勉
    寝てしまうことは怠惰
    勤勉=正しい
    怠惰=正しくない

    なんて思い込みがあって、近視眼的になっているのかもしれないですね。

    つまり、準備の先にあるはずの目的が見えなくなって
    勤勉に準備すること自体が目的になっている
    「手段の目的化」が起こっているような気がします。

    そんなときほど、気を落ち着けて軽く寝て
    リフレッシュすると別の視点で見られるかもしれないですね。

    と、こんなこと書いている自分もこの前「手段の目的化」の罠に
    陥りそうになってしまい、スタバで一時間ほど考え事をして
    脱却しましたw

    糸の張りすぎは禁物ってことですかね。

  • 投入した財や時間に対する結果や報酬には偏りがあるという法則が仕事や生活のあらゆる場面で存在していることを解説している。
    法則自体は有名なのでなんとなく理解はしていたが、多くの結果を生み出す20%を見つけ、注力するのが難しい、、苦笑

  • エネルギーは有限だ。だから
    「衆に抜きん出ていること、自分がいちばん楽しいと思うことに全力をあげろ」
    そして時間配分を見直そう。
    「時間が足りないということはない。むしろ時間は余っている。時間の二〇%を有効に使いさえすればいいのだから。」

  • ・どんな仕事をするかよりも、どこで働くかの方が重要。
    ・努力の平均水準を上げるのではなく、努力を一点に集中する
    ・最小限の努力で人生の支配権を握る。
    ・網を広げるのではなく、網をせば寝る。
    ・平均点を取るのではなく、一つの分野で突出した成績をあげる。
    ・よくよく考えて仕事と会社を選ぶ。
    ・一番得意とすること、楽しいと思うことだけをやる。
    ・20%の努力が結果の80%につながるように調整する。
    ・日常生活でできるかぎりアウトソーシングを進める。(=自分でやらずにできるだけ専門家に任せる)
    ・人間関係がなにもなければ、世の中のことがさっぱりわからず死んでいるに等しい。
    ・村理論:人間は頭の中に村を持っていて定員がいっぱいになるとそれ以上村人を増やさない。ごく少数の関係が幸せの大きな部分を左右する。村の定員を埋める時には慎重に考える。
    ・幸せになるには「考える知性」よりも「感じる知性」の方がはるかに重要だ。
    ・パートナーの選択は、長い人生の中で下す決定のほんの一部(20%の中のひとつ)であり、この選択が幸福になるか不幸になるかを決定する。

    ・パートナーが幸せになるかどうかによってあなたの幸せの度合いは決まってくる。愛する人を幸せにしたいと思うのは当然だが、自分の幸せのためにも相手に幸せになってもらう必要がある。
    ・幸せな人と恋におちる、それが幸福への早道。

  • 本書は80対20の法則(パレートの法則)の仕事や生活への活用法をまとめた本。本書の要諦は、171ページの↓以下のフレーズに凝縮されていると思う。
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    すばらしいことを成し遂げるのは、モノを選り分ける能力があり、一度決断したら迷わない人である。ほとんどの人は、自分にとっても他人にとっても価値がないことに、たくさんの時間を費やす。80対20の考え方ができる人はこの罠にはまらず、大した努力もせずに、夢を実現する。80対20の考え方ができる人は、数少ない盟友を慎重に選び、特定の目的を達成するために、固い同盟を結ぶ。味方の選択に無頓着だと、最悪の場合、人生の伴侶を間違って選んでしまう。自分の幸せを育てていくために、たっぷり時間をとって、じっくり考えようとする人は案外少ない。80対20の考え方ができる人は、何が幸せを生み出すかを知っている。常に意識して、楽しく幸せを追い求め、今日の幸せを使って明日の幸せを築き、明日の幸せを大きくしていく。
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    この本を読むと、仕事への取組み、オフの過ごし方、本の読み方、お金の増やし方など、「80対20の法則」に反する行動でどれだけ自分の人生を薄めてしまっていたか、どうしたら自分の人生に「80対20の法則」を応用できるのかについて、気づかされる。

  • 日常の生活や仕事への取り組み方、時間の考え方に効きそうな一冊。

    80対20の考えを土台に、
     ・幸せと感じる時間をできるだけ増やす
     ・不幸に感じる時間をできるだけ減らす
    と日々意識する事で、人生がより前向きになりそうと感じた。
    何かにぶち当たった時、悩んだ時、迷った時にも効果がありそうなので、手元に置いて定期的に読み返したい、そんな一冊。

    3部構成うち、2部の実践・ビジネス編は流し読みでいいかも。その分で星一つ減。

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著者プロフィール

起業家、投資家、経営コンサルタント、作家。
コンサルタント業、レストラン業、およびホテル業を興しいずれも成功をおさめる。
ベイン・アンド・カンパニーやボストン・コンサルティング・グループで数多くの欧米の優良企業のアドバイザーを務めた。
本書の法則を実践することで、ビジネスを成功に導き、人生を謳歌している。
著書に『80対20の法則 生活実践編』『並外れたマネジャーになる 80対20の法則』(CCCメディアハウス)などがある。

「2018年 『増補リニューアル版 人生を変える80対20の法則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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