日本全国 地図の謎

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  • 東京書籍
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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784487807598

作品紹介・あらすじ

県境の真上にある神社。日本一の砂山。東京より人口が多かった島根県。今川焼きはどこから、そしてどこへ…?地図と現地写真で読む。

感想・レビュー・書評

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  • 日本海を命名したのは日本人ではない。ロシアの探検家クルゼンシュテルンが1803-1806年にかけて世界を探検した際に「日本海」と命名し、海図にも彼が著した『世界就航記』にもそう記した。彼は自著の中で地理的にも"日本海"と呼ぶのが相応しいと書いている。
    最近、隣国が日本海は日本の植民地政策の中で押し付けられたもので東海とすべきだという主張は全く筋の通らない話だという事がよく分かった。

  • へーなるほどという点が多い。ある種の旅行ガイドとしても使えそう。しかし、後半はネタ切れ気味だった。

  • トリビア感覚でゆるく楽しみました。
    ”山口県の面積に占める「市」の割合が93.7%で全国一”はなんだか意外。合併したらこうなるのかー。

  • 20150612イラスト デザインが綺麗

  • 人間がつくった境界というものは、時代を重ねるにつれて「謎」化する。地図はその遷移の果てを語る好例のように思う。日本の地図を題材にトリビアが70も記載されており、楽しめる1冊でした。

  • ほーとかへーとかうなること多数。

    案外知らないっていうか、気にもとめてなかったんでしょうけど、地図って面白いねやっぱり。

  • へぇーっていうネタがかなりあって面白かった。
    後半は地図にあまり関係ない気もしないでもないが
    面白かったのでヨシとしよう。

  • なかなか面白いのですが、後半はネタ切れという感じです。
    残念なのは、44「北海道と沖縄の人は花粉症にかからない?」という節。
    著者はスギ花粉だけをイメージしているのでしょう。春の花粉は杉だけでなく、檜、白樺と続くのです。北海道では、杉の花粉症はマイナーですが、白樺の花粉症はメジャーなのです。長野県でも白樺の花粉症は多いようです(白樺湖なんてありますしね)。本を書く人は、もうちょっといろいろ勉強して欲しいです。

  • 子供の頃、地図を見るのが好きで飽きずに見ていた記憶があります。そのせいか、日本地図や県境に関する本は今までも何冊か読んできました。毎週末にネットで予約した本を借りに図書館に行くのが日課ですが、その新着コーナで見つけました。

    この本は「地図の謎」と称して、6つの観点(境界、山と川、海、市町村、人と食、名所と建物)から、それらにまつわる話がされています。特に、明治維新直後の人口で、東京よりも多い県・地域が多くあった点と、なぜそのように記録されているかの考察(p77)もあり面白かったです。

    以下は気になったポイントです。

    ・日本海という名称は、17世紀初めに海外で作成された世界地図ですでに使われていた(p12)

    ・明治13年の時点では、関東と近畿は面積も人口(593万の近畿、581万の関東)と同程度(p14)

    ・一級水系には、一級河川のほかに準用河川、普通河川があるので、一級水系と一級河川は同義ではない。淀川の幹流の長さは 75kmで67位の長さだが、支流も含めた河川総数は 965本で日本一長い信濃川(880)を抑えて1位、総延長も4515kmで、利根川・信濃川に次いで3位、流域面積も7位(p50)

    ・日本には、6852島あるうち有人島は400島あまりで、94%は無人島(p53)

    ・中国では、中継貿易で強大な経済力を有していた琉球王国を「大琉球」と、台湾を「小琉球」とよんでいた(p58)

    ・現在日本には政令指定都市は20(札幌、仙台、さいたま、千葉、川崎、横浜、相模原、新潟、静岡、浜松、名古屋、京都、大阪、堺、神戸、岡山、広島、北九州、福岡、熊本)あり、行政区の設置が義務付けられている、上越市は政令都市でもないのに13区が設けられている、上越市が広すぎて行政サービスの低下を招くという不安を払しょくするため(p68)

    ・1880(明治13)時点で、130万人以上超えていた県は、石川(183)、新潟(154)、愛媛(143)、兵庫(139)、愛知(130)であり、東京は95万、大阪は58万人で、島根(103)よりも少ない。当時の東京府は、東京23区と伊豆小笠原諸島のみであった(p76)

    ・東京と神奈川併せて、171万しかいなかったが、現在は2221万人、島根県は103から26万人程度増えたのみ(p76)

    ・大正9年(1920)の台東区の人口は 44万人で、港区33、墨田区32を抑えて1位、今では、17.6万人と千代田区、中央区に続いて21位(p78)

    ・大阪市は1925-30年頃までは、東京をしのぐ大都会であった、戦争により325→110万人となり、1965年には315万人に回復したものの、それ以降はジリ貧(現在267万)の状態(p82)

    ・1878年(明治22)の市制市町村の際に、東京・大阪・京都の3市に特例を設ける法律(三市特例法)が施行、市の市制機関が政府直轄の府の管理下におかれていて地方自治は遅れていた(p98)

    ・1922(大正11)には、名古屋・横浜・神戸を加えて六大都市と呼ばれた、この法律により6市には一般市よりも高い権限を与えられて政令指定都市制度の基礎になった(p98)

    ・1882年(明治15)に日本銀行が設立されるまで、153国立銀行まで一つの欠番もなくそろっていた、その後1899(明治32)までにすべての国立銀行が消えた。現在、ナンバー銀行は、3,4,16,18,77,82,105,114の8行のみ、ただし、3は三重から、82銀行は、63と19銀行の合併である(p130)

    2013年4月6日作成

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著者プロフィール

地理・地図研究家。日本地図学会会員。青年時代に自転車で全国を旅行して以来、地図、地名、鉄道など「地理」を題材にした著作活動を続ける。著書に『駅名・地名 不一致の事典』『難読・誤読駅名の事典』『平成の大合併 県別市町村名事典』(以上、東京堂出版)、『ほんとうは怖い 京都の地名散歩』(PHP研究所)、『知らなかった!驚いた!日本全国「県境」の謎」(実業之日本社)、『日本の道路がわかる事典』(日本実業出版社)、『日本全国「駅名」地図帳』『50歳からの「青春18きっぷ」の旅』(以上、成美堂出版)など多数。


「2023年 『日本全国 奇妙な県境・市町村境の事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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