ポケットのなかの天使

  • 東京創元社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488010775

作品紹介・あらすじ

定年間際のバスの運転手バートのもとに、天使がやってきた。指でつまみあげられるくらいの小さなかわいい天使に妻のベティは大喜び。学校で調理師をしているベティは、アンジェリーノと名付けた天使を早速職場に連れて行った。学校に天使が! 生徒たちは大喜びだ。だが、そんなアンジェリーノの様子をうかがう黒ずくめの怪しい影が。国際アンデルセン賞受賞の名手が描く、『肩胛骨は翼のなごり』とはひと味ちがう可愛い天使の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 「肩甲骨は翼のなごり」も素敵でしたが、これはまた雰囲気が違います。
    デイヴィッド・アーモンドの、ほのぼのとして可愛らしい、すべてが優しいお話。

    ある日、バスの運転手バートのもとに、天使がやってきた。定年間近でつまらない日々だったのが、突然輝きだします。
    ポケットに入る小さな天使。
    妻のベティと二人で可愛がります。
    学校の調理師をしているベティは、職場にも天使を連れて行きました。
    アンジェリーノと名付けた天使に、生徒たちは大喜び。

    そんな様子をうかがい、天使をさらおうとする悪人たちがいましたが。
    だけれど小悪党すらも、この夫婦と天使にかかっては、いつまでも悪い奴でいられない。
    本当の悪人は出てこない、悲劇も起こらない、幸せな世界。

    こういうお話は貴重です。
    子供にももちろん向いていますが、大人がほっこりするのにもおススメ。
    この希少価値を味わってください。

  • 定年間近のバスの運転手バートの胸ポケットに突然、小さな男の子の天使が入り込んでいた!
    学校の調理師をしている妻べティと、アンジェリーノと名付けて世話をする事に。
    べティが学校にも連れて行って、アンジェリーノは大人気。だけど、悪者に捕まって大変。

    すっごく可愛いお話だった。何も悩まず考えず、素直な気持ちでこの可愛い世界に入り込めました。

  • アーモンドさんの子供向けの本。バスの運転手さんの胸ポケットにある日突然小さな天使がいて、物語が始まる。いや、天使とか、驚くでしょ、不審じゃない?とか思うけど、そうではない。みんな喜ぶし、ごく普通のことのように(まあ、ちょっとした喜ばしい出来事のように)受け止める。途中で、ああそうか、というところはあるのだけど、最後まで幸せオーラを放ったまま終了する。アーモンドさんの児童書はそこが徹底していて好き。
    途中でバートがアンジェリーノにしてあげるお話が「ピノキオ」と「人魚姫」という変身譚なのは、やっぱり意味があるのかな?
    全てのキャラクターが、悪役でさえ、愛しい。そんなお話。

  • とってもかわいらしいお話だった。
    こうだったらいいのに、と思わせる。
    みんな笑顔で、幸せに、自分のしたいことを、自分がしたいようにできる、そんな風にみーんなが生きられたらいいのに、と思わせる。
    ある日突然胸のポケットに現れた天使。
    ポケットの中の赤ちゃんってゆー子どものとき大好きだった本があるんだが、小さいいきものってなんかいいよなー
    かわいい。
    でも羽が取れてしまったら、天使のままではいられない。
    天使を信じようとしない頑なな人とも出会うこともあるだろう。
    それからの物語はまだ、語られていない。

  • 『肩胛骨は翼のなごり』のアーモンドが、送るとびきりかわいいおはなし。テイストが全然違って、こっちは読んで幸せな気分になる本。

  • バスの運転手バードのポケットの中に、突然小さな天使が現れた! バートは天使を家に連れて帰り、アンジェリーノと名付けて、奥さんのベティといっしょに世話をすることにした。学校の調理師であるベティが、アンジェリーノを学校に連れていくと、子どもたちは大喜び。でも、天使を狙う黒い影が…。
    天使が幸せを振りまいて、楽しくなる物語。

  • きれいな御伽噺
    悪い人がいなくて
    不思議で・・
    ほのぼの~~

  •  毎日がつまらないと思っているバスの運転手バートのシャツのポケットに、小さな天使が現われた。
     その日から、バートの人生が輝き始めた。

     しかし、その天使を金もうけの道具に使おうと狙っている悪党たちがいた。
     学校の子どもたちとなかよくなった天使が、子どもたちの目の前で誘拐されてしまったのだ。

  • バスの運転手のバートのポケットに小さな天使がやってきた。言葉もうまくしゃべれない天使の名前はアンジェリーノ。男の子だ。奥さんで小学校の給食を調理しているベティとバートは大喜び。一緒に学校へ行ったりしてかわいがっている。やがて、小学校でも人気者になるが、めずらしい天使を盗んで高く売ってしまおうとする男たちが、こっそり後をつけてくるようになる。
    アンジェリーノを助けようと、男たちを追い詰める子どもたちが大活躍。ファンタジックなおはなし。

    アーモンドが書いた児童文学。う~ん、ちょっと期待しすぎたかな?

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著者プロフィール

1951年生まれ。イギリスの作家。1988年『肩胛骨は翼のなごり』でデビューし、この作品でカーネギー賞受賞。ほかの作品に『星を数えて』『ミナの物語』『パパはバードマン』などの作品がある。国際アンデルセン賞受賞作家。

「2018年 『ダム―この美しいすべてのものたちへ―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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