犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
3.62
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本棚登録 : 993
感想 : 190
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017187

感想・レビュー・書評

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  • 大1 ◎

  • 最後の追い上げが凄い。
    みるみる背筋が寒くなる。

    探偵やら古文書やら、スタート直後は些かファンタジーな要素から転がり始めた物語のはずが、途中からどんどん社会の暗部に触れ始めてリアリティが増していくのが怖い。

    面白かった。

    とりあえず読み終わって思ったのは、
    「犬はどこだ?」

  • 犬捜し専門のゆるい調査事務所を開業したはずが、舞い込む依頼は失踪人の捜索に
    古文書の解読!?探偵になったつもりはなかったのだが…。青春(?)私立探偵小説。

    「何か仕事をしよう」と思い立った時に、自営業というチョイス。
    私ならあり得ない選択だけど、彼は自分で選んだだけに合っていたのだなと思った。 少しずつ立ち直っていく姿が見られてホッとしました。
    いくつかの事件が絡み合うミステリ。面白かったけど、犬捜し専門でやっていこうと
    考えた理由や、そちらの依頼が描かれていたらなお良かったのに…なんて思ったり。

  • 2つの別の調査依頼が自然にシンクロしていくのがおもしろい。犯人と被害者が殆ど登場せずに物語が進行していくのは、「火車」のようでもある。ハンペーがいい味出してる。

  • 2005年の米澤穂信作品。
    読み終わって、思わず、コワッ…ってなりましたよ。
    軽い私立探偵だと思って読んでいたので、余計に怖かったんだと思うんですけど。
    この感覚、わかる人にはネタバレになるし、わからない人にはなんのことやら、ですけど、市川森一脚本回の『太陽にほえろ!』第33話 「刑事の指に小鳥が…」とか、『傷だらけの天使』第5話 「殺人者に怒りの雷光を」とか、第9話 「ピエロに結婚行進曲を」を観終わったときの感じと一緒で、市川森一ドラマが好きな自分は勝手に喜びました。
    怖いラスト以外にも、ネット・ストーキングという現代的なミステリーだと思わせておいて、山城を探すという歴史ミステリーを融合させていく手法も見事。いい作品でした。

  • 失踪した女性の捜索と、村に残された古文書の解読。一見関係なく見えた2つの依頼が、実は裏で繋がっている。
    この繋がりは比較的早い段階でわかるものなので、探偵役二人の意思疎通の齟齬がものすごくもどかしい! ですが最後に見事な裏切りと、じんわりとした読後感が残り、とても面白かったです。

  • ミステリーなんだろうかと感じた。新しいタイプなんだろう。すれ違い所は面白いが、ちょっと無理やりな所がうーん!

  • 元銀行員が社会的リハビリを兼ねて開業した犬探し屋で、失踪人探しと古文書調査を依頼されるはなし。理不尽による挫折を経験した事業主のドライで低温な目線と、探偵に夢を見て鋭意動き回る後輩の目線から、ひとつの悪意と殺意が導き出されるまで。さりげなく無駄なくちりばめられた伏線の数々と、気の利いたことば遣いが心地よくありつつ、毒のある展開が秀逸で大好きな作家さん。
    表紙にはCase1であるかのように書かれていたけど、こちらもシリーズなのかな。
    覇気弱めの事業主と憧れ強めの所員に加え、カフェを営む妹夫婦もよい味を出して楽しい作品なので、ぜひ続編があれば読みたい。

  • 体調を崩し、東京から故郷へ戻った主人公(25歳)
    失意のもとに始めた仕事が「迷子の犬捜索専門の探偵」
    ・・・のはずが、飛び込んできた依頼は
    失踪した女性を探すことと、古文書の解読。

    高校時代の後輩も加わり、調査が始まるが
    やがてこのふたつはリンクし始める

    ラストの後味の悪さといったら最高(-.-)
    うーん、そう来るか・・・

  • 気持ちの良い読後感の悪さ!

    あ、もしかして…?いやいや…うーん…?
    あ……あぁ…あああ!!


    という心地よいミスリードに身を任せてするする読んでしまう。

    ハンペーみたいなキャラも書くんだなぁ…

    本筋とは関係ないけど、ネットにおける知り合いってまさにGENさんみたいなのが理想だ。どこにいるんだろう。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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