犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 993
感想 : 190
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017187

感想・レビュー・書評

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  • 軽いコメディタッチだったので楽しく読んでいたら最後でゾッとさせられた。妹の梓や大南など気になるキャラクターもたくさんいて続編が読みたい。

  • ミステリだと思って読むと微妙に違う感じ。
    日常ミステリ/青春ミステリ作家だと思っていたので、そこにまず驚いた。

    話は並列で進行し、相互の情報から読者には本質が見えるように流れる。

    ラストは読者の当たってほしくない嫌な予想が、予想を上回って当たる感じ。いやー、素直に驚いた。

  • 2つの依頼がクロスしているというのが
    読者には結構早くからわかっていて
    「志村ぁ~うしろ~!」的なおもしろさもあり、
    ネット上のトラブルというのも、リアリティがあり引き込まれた。
    最後私は火サスっぽい終わり方を予想してたから、びっくりした。あ、やっちゃったんやぁ…と。
    ハンペーのできなさそうでできる男っぷりもおもしろかった。

  • 何か自営業を始めようと決めたとき、最初に思い浮かべたのはお好み焼き屋だった。しかしお好み焼き屋は支障があって叶わなかった。そこで調査事務所を開いた。この事務所“紺屋S&R”が想定している業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。それなのに、開業した途端舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして―いったいこの事件の全体像は?犬捜し専門(希望)、二十五歳の私立探偵・紺屋、最初の事件。『さよなら妖精』で賞賛を浴びた著者が新境地に挑んだ青春私立探偵小説。

  • 主人公が失踪者を、相棒(?)のハンペー君が古文書の解読をするうちに、その二つに繋がりが見えてくるお話。
    並列ものや歴史ものが好きなのでかなりお気に入りの一冊。終わり方に納得できないけれど、シリーズで読みたいですね。
    ハンペー君の記憶力がもう少しばかり良ければ違う結末もあり得たのかと思うと少し切ない。
    あと、米澤作品の主人公は基本的に人生を諦めたボヤキ系なので、主人公は40~50代くらいの方がしっくりくるかも。米澤さん自身がお若いので仕方ないのかな。
    そういう意味でも、将来が楽しみな作家さんです。

  • ぐいぐい読めてしまいました。ラストは新鮮で感慨深かったです。
    犬がほとんど関係ないのにタイトル占めてるのがなんともユニーク。

  • 斎藤広達さん@ベストセラーBOOK TVおすすめ本ということで借りてみました(図書館には文庫版はありませんでした)。私立探偵・紺屋、最初の事件ということでしたが、続編は出ていないようです。残念。図書館予約数は0(2010/04/04現在)です。

  • ううん……これ、ラストの余韻がなんともいえませんよ。失踪事件と古文書の繋がりとか、その謎解きメインで読んでいると普通に「面白いミステリ」だと言えたし、まあ実際そうでもあるけれど。ラスト……こうきますか! そうなりますか!
    後味悪い、というのとも違うけど。ものすんごく残るなあ。決してこういう感覚は嫌いじゃない、というよりむしろ好きだったりもするのだけれど……奇妙に落ち着かない終わり方だわ。ある意味、非常に残酷なのかも。

  • 自分の読んだ順番だと、米澤穂信の作品で初めて本格的に殺人が起こった。
    主人公と助手の請け負う二つの依頼が物語の展開とともに徐々に一つにまとまっていく様が見事。
    あと性に関する描写も書くんだなって意外だった。ラノベ調の古典部や小市民では出さなそうだけど。

  • 人生に挫折して 田舎で犬探し専門の調査所を立ち上げたはずなのに、
    迷い込んだ依頼は失踪人探しと古文書の由縁調査。
    まったく関係なさそうな二件だが段々微妙にリンクしてきて・・・という一応ミステリー小説でしたが、
    今まで読んだのと違ってゆる~く核心に迫っていく感じが私的にはGOODでした。
    最後まで警察が出てこないってのがこれ、ミステリー・・・だよ・・ね?って感じです。(笑)
    やる気は無いが、依頼としてきちゃったんなら仕方ないと
    来るものあまり拒まずやっつけ仕事する紺屋「部長」(つっこみ)に
    見かけちょっぴりおバカなチャラ男で、でも意外とデキる?押しかけ助手のハンペー(ボケ)←私のお気に入り。
    登場人物も憎めない不真面目な奴らばっかりで面白かったです。
    と、まぁキャラクターがこんななので話の進みはスロー&コミカルですが、
    でも腐ってもミステリーなのでちゃぁんとラストは
    不安を払拭できない有る意味怖い終わり方するんですよ!
    タイトルが最後で生かされてます。
    人によっては 昇華不足と思うのかもしれませんが、私は こんな結末もアリかなと思いました。
    ネットも人間もやっぱり怖いなぁ~・・・。
    この作品シリーズ化しないのかな。 またハンペーに会いたい。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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