- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488017965
作品紹介・あらすじ
悪女の私を殺そうとしているのは、誰? 幼い頃からクラスのヒエラルキーの頂点に君臨してきた光岡めぐみ。二十九歳になった今も、抑えきれない物欲を満たすべく美貌と手練手管を駆使し贅沢を味わっている。かつての同級生たちと三人同時に付き合ってそれぞれに貢がせているのだ。しかし、小学生時代に自分が行った同級生への仕打ちをなぞるかのように何者かに次々と襲われる。めぐみは婚活パーティーで知り合った山本と共に犯人を絞り込んでゆくが……?! 二転三転するストーリーに一気読み必至! 東大在学中にデビューを果たした期待の女性作家、待望の力作!
感想・レビュー・書評
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主人公のめぐみが一つもいいとこなしで、全く共感もできず、なんとなくずっと不快さを抱えたまま読み終えた。品格というか、ポリシーみたいなものは、彼女からは感じられなかったな。やっぱりただのクズな気がする。
最後は意外にもあっさりというか。あの人は、それで気が済むのだろうか。どことなく仲良くなった風になっていて、ちょっと納得いかない。優しすぎるだろう。
これまで読んだ辻堂さん作品とは、少し違う印象だった。 -
3人の恋人を器用に転がし贅沢な生活をする主人公のめぐみ。
そんな彼女に起こる様々な事件。その事件には小学校時代に行ったいじめが関係して…。といったかたちで進むストーリー。
主人公があまりにも屑過ぎて気持ち悪いのだが、終盤にかけて転落していく様は、自業自得かつ痛快。
結局見せかけの友情、人間関係のこじれってところという感じ。
総じて真木くんの辛い時期を乗り越えて成功した人間としての貫禄。親の権力を笠にし見せかけだけ飾っただけの屑共とは雲泥の差でした。
結局品格ってなんだったんだろ。 -
なかなかこれは読んでて引き込まれる話だった
小学校の時のいじめっ子
社会人になってからの人間関係
丁寧にうまく書かれている
いじめられた側は決してそれを忘れない
そしていじめる側に回っていたとしても忘れないものがある
最後の一言に救われた気がしたけど
やっぱり許せないな -
「普通になんて生きられない。金がないと」光岡めぐみは三人の恋人を器用に転がし貢がせ、贅沢な生活を送っている。ところがこの一週間、監禁や薬品混入など何者かに次々と狙われるようになり、そして彼女自身の過去の罪を告発する手紙が届く。めぐみはパーティで知り合った大学准教授と共に犯人を捜すが……。
正直全く理解も共感も出来なかった。被害者はいつまでも加害者を恨み傷を負っているべきだとは思わないし、堂々と強く生きているのは非常に好ましい。でも最終的にスパダリ化するのはご都合がよろしすぎるのでは……何よりめぐみに一切悔いる気持ちも謝る気持ちもなさそうなのがなあ。結局一度も謝らなかったのは悪女らしいと言えばそうなのかもしれないけど。でもこのネタをやるにはこのタイプの主人公でしかあり得なかっただろうし、そういう意味では面白かった。犯人は早々に分かるけど、めぐみが酷い目に合うのは大変楽しく読んだ。もっとずんどこに落として欲しかったけど。何もかも失った割にあんまり傷はつかなかったように見えるのがなあ。
あとシリアスな話を軽いキャラたちと爽やかな空気でまとめようとするのはもう辻堂先生の作風ということになるのだろうか…… -
主人公のめぐみが小学校から陰湿ないじめを平気でやるような嫌な女で、29歳の今も三股かけてしかも相手を金勘定や仕事で選ぶような生活している。そんな中、めぐみは昔のいじめをなぞらえたような犯罪に巻き込まれ…という筋書きで、めぐみの過去や現在がメインの第一章は読むの止めようかと思うくらい胸くそ悪くなる話が続いたが、謎解き(犯人探し)メインになってくるあたりからはうっすら犯人がわかる展開ではあるものの、面白く読んだ。
准教授、大人すぎるだろう。 -
関係性の歪さとラストに向かうまでの心情が丁寧に描写されていたのと主人公の最初の妖艶な印象から少しずつ仮面がとれていくように印象が変わっていくのが良かった。
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最初、主人公のめぐみの性格と、いじめ描写と、いきなり登場する人物たちの姓と名とを覚えるのに読みにくさを感じました。途中、大学准教授とめぐみが本音でやり取りしだした頃から読みやすくなって惹き込まれます。准教授、やるなぁ。
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光岡めぐみ、29歳。かつての同級生たちと3人同時に付き合い、器用に転がし貢がせている。
しかし、監禁や薬品混入など次々と狙われるようになり、婚活パーティーで知り合った山本と共に犯人を絞り込んでいくが・・・。
「悪女の品格」というタイトルだが、悪女でもないし、品格もない。
犯人探しはそれなりに面白かったが。
(図書館)