背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025366

感想・レビュー・書評

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  • 出版社のお仕事本。
    普段覗けない書店・出版社・作家・取次会社のお話。

    出版社の新人営業マン井辻くん(通称ヒツジくん)
    取次会社の人から意地悪な対応をされたり、他社の営業マンと結託して謎を追ったり。
    書店員さんの推薦文をもらったり、賞取りのために奔走したり。いつも楽しませたいただいてる「本」にかかわるお仕事について読めてとても楽しかったです。

    続編もあるらしいので、探して読もうと思います。

  • 本好き書店好きに本当に楽しい、優しいミステリー。威風堂シリーズ「ようこそ授賞式の夕べに」後日談のような内容があるが、こちらの方が出版は先だった模様。既に10年以上、続編は出ないのだろうか。

  • ハートウォーミングな謎解きの数々。
    誰も傷つかない、そして謎が解けた爽快感はばっちり。こういうの、大好き。 
    多絵ちゃん、特別出演ありがとう!

  • 今回も本に関する謎があり、登場する人物もどこか憎めないキャラとなっていて楽しく読めました。

  • 今回もひつじくんが小さい謎を解きながら仕事頑張ってました。取次会社出てきたり、直木賞(芥川賞?)らしき授賞までの様子絡んだり、出版業界の事情説明も満載。普段知れない世界が知れる楽しみは本読みにはたまりません。成風堂もかなりバッチリ出てきてるので、これから「ようこそ授賞式の夕べに」読むのが楽しみです。
    学校図書館でさえ、結構本を捨てます。本好きにはすごく辛い作業なんですが、本棚のすっきり感で心補填できる。新刊を売る本屋さんにもそんな辛さがあるなんて知りませんでした。獣医師もなってみれば安楽死に関わること多いし、好きで仕事にすると、どんな職業にも思ってもみなかった処理領域あるんだろうな。

  • 出版社の新人営業マン井辻の奔走を描くシリーズ第二作。
    久しぶりの再読。

    中規模ながら老舗の出版社<明林書房>の新人営業マン・井辻が今回も様々なトラブルや試練に挑む。

    相変わらず本の舞台のジオラマに嵌っているようで、今回出てきたのは『八つ墓村』で主人公が滞在する離れ。またマニアックなところを突いてくるなぁと感心。『斜め屋敷』もやるなら『本陣殺人事件』の本陣屋敷や綾辻さんの館シリーズもやって欲しい。

    肝心の本編だが、今回も書店や出版社、作家、そして取次という読者には馴染みのない世界の話も出てきて興味深かった。
    特に新刊本の海に疲弊する書店の苦労といったら、実際荷解きをする書店員さんの姿を見るだけでも大変そうだなと思うが、作品内で描かれる書店の姿にも同情を感じる。返品出来るという特殊な業界だからこそ起こる現象だが、何とかならないものかとも思う。
    出版業界全体が縮小していく中、それぞれの立場で奮闘する姿はフィクションとは言えエールを送りたくなる。

    今回もいろんな事件が起こるものの、基本的に嫌な人は出てこないので安心して読める。
    井辻が頼りないようでここぞというところはしっかり抑えてくれるのが嬉しいし、ちゃらんぽらんなようで支えてくれる真柴等、他の出版社営業マンたちの盛りたても楽しい(実際のところ、こんなにライバル同士の出版社で仲が良いのかどうかはわからないが)。
    成風堂とのリンクもちょっとだけ出てきて、あの方は相変わらず切れるなぁと感心したり。

    2010年に出版されたこの作品を最後にこのシリーズは書かれていないが、そのうちガッツリ成風堂シリーズとのリンクも見せてくれれば嬉しい。

  • 大崎さんの本屋シリーズは良いですね。こちらは成風堂とは異なり、出版社側からの話ですが、成風堂との絡みもあったり、ほっこりとする話が多いです。

  • 前作を読み、主人公の社会人としての成長を見届けたくて読んでみたけど今回はなかなか読み進めるのに苦労した。コージーミステリ感もあり苦手ななぞなぞは読み返しても理解できず、最後はもやっとしながらなんとか読了。

  • 主人公は、出版社の営業部員。
    大手の出版社なのかな。
    売れっ子作家のサイン会の話は、興味深かったです。
    こんな書店があったら、利用してみたいです。

  • 弱小出版社の営業の「ひつじくん」が日常の謎にあたふたするシリーズ。大崎梢さんの話は安心して読めるなあ。出版社の営業さんに仕事にまつわるあれこれが楽しく読めました。一番面白かったのは「プロモーション・クイズ」どんだけサービスするの>某書店員さん(笑)。「背表紙は歌う」はこどもが泣かせる……!こんな子と絆築くことのできる人間になれてないだろうなあ>自分。

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著者プロフィール

大崎梢
東京都生まれ。書店勤務を経て、二〇〇六年『配達あかずきん』でデビュー。主な著書に『片耳うさぎ』『夏のくじら』『スノーフレーク』『プリティが多すぎる』『クローバー・レイン』『めぐりんと私。』『バスクル新宿』など。また編著書に『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』がある。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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