四つの凶器 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488118471

作品紹介・あらすじ

結婚を目前に控える青年弁護士リチャードがパリ近郊の別荘を訪れたのは、高級娼婦ローズとの関係を清算するためだった。しかし、彼が別荘に到着した時、ローズは既に寝室で事切れていた。彼女の部屋からは、カミソリとピストルと睡眠薬と短剣が見付かる。過剰に配置された凶器は何を意味するのか。多すぎる凶器の謎に、予審判事を引退したアンリ・バンコランが挑む。不可能犯罪の巨匠たるカーの登場を彩った名探偵の“最後の事件”を描く力作。

感想・レビュー・書評

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  • 依頼人であるラルフ・ダグラスと高級娼婦ローズの関係を精算すべく青年弁護士リチャードがパリ近郊の別宅に到着した時、娼婦はすでに寝室で事切れていた。
    死体発見現場からは、カミソリとピストルと睡眠薬、そして短剣が見つかる。
    過剰に配置された凶器は何を意味するのか。不可能犯罪の巨匠カーの最初期を彩った名探偵アンリ・バンコランの最後の事件を描いた力作長編。
    (あらすじより)

    古典的ミステリは読んでなかったので挑戦してみました。

    時代背景を理解するのに手間取ったけど楽しく読めました。
    誰もがハッピーになる謎解きはあっぱれ!

  • 「私は時と場所と手段を選ばず、好きなように法を曲げられますよ。これまでも時と場所と手段を選ばず、好きなように法を曲げてきました。これからもう一度そうするつもりです」

    ――バンコラン・シリーズ過去4作にくらべて怪奇・残虐趣味が薄れて、プロットは複雑化している。とは言え、こんな込み入った、且つ都合の良い事態が起ってたまるか、と思ってしまう。そして、上記の台詞は、元職とはいえ予審判事が言って良い事なのか?

  • アンリ・バンコランの第五作▲結婚を控え高級娼婦との関係を清算したいという顧客に同行したカーティス。パリ近郊の別荘には女の死体と四つの凶器が▼最終回では怪奇趣味ゼロ、リーダビリティが高く、プロット良しの作品です。夢見るカーティス視点で、この時代のロンドンの弁護士の仕事を知った気に。恋人たちや新聞記者、スパイ、ギャンブラー等がドタバタしながら「偶然」にからめとられていきます。見透かすはメフィストフェレスを卒業したパパバンコラン、彼にしか解けなさそうな謎を「快刀乱麻」にバッサバッサとする姿が面白い(1937年)

  • 名探偵アンリ・バンコランの最後の事件。新訳版。
    バンコランシリーズはこの作品だけ未読だったが、読んでみて驚いた。過去4作にあった怪奇趣味がここでは皆無。バンコランも予審判事を引退して穏やかな老人になってしまっているし、一連のシリーズの最後に相応しいとは到底思えない作品だった。しかも、後のフェル博士・メルヴェール卿の様な強烈な個性も無いので、途中の展開が地味だし解決編が複雑だし偶然が多いしで、カーの脂が乗っている時期の作品の割には面白さを感じなかった。殺人現場に凶器が四つもあるという謎自体は良いのにねえ。残念。

  • 2019/12/29読了

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著者プロフィール

別名にロジャー・フェアベーン、カー・ディクスン、カーター・ディクスン。1906年、アメリカ生まれ。新聞や学生雑誌への寄稿を経て、30年に「夜歩く」で作家デビュー。長年の作家活動の業績から、63年にアメリカ探偵作家クラブ賞巨匠賞、70年には同特別賞を受賞した。1977年死去。

「2020年 『帽子蒐集狂事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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