自由研究には向かない殺人 (創元推理文庫 M シ 17-1)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (581ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488135058

感想・レビュー・書評

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  • 清々しい読後感。
    もうピップが大好きだ。
    正義感、知性、行動力、勇気、愛情…
    自由研究のテーマが殺人事件の追求とは、あまりに突飛過ぎて読めるだろうかと不安だったが、最初の数ページから没頭した。
    スマホ、PCを駆使した捜査方法も画期的だ。
    テンポも早くて、後半のハラハラドキドキがたまらない。
    真実を追求するその過程には、苦しみや悲しみもある。それを乗り越えながら人として成長してゆくピップの姿には、感銘を受け勇気をもらった。
    続編が楽しみだ。

  • 女子高生の自由研究なのだが、失踪事件を関係者にインタビューをして解決する今まで読んだことないようなミステリー。
    実はかなり前に読んで星5つを付けたままにしていたが、優等生・・・、卒業生・・・、とこれから読もうと思い評価を追加しました。

  • 高校生ピップは自由研究で5年前のアンディ・ベル失踪事件を調べる。羊の中に紛れ込んだ狼は誰?
    ・世間が犯人を自殺した恋人サルと決め付け,
    サルの弟ラヴィを非難,攻撃するのは理不尽
    ・被害者アンディが悪女で犯人は本来良い人
    ・犯人探しでピップは親友を破滅させた
    ・愛犬バーニー殺しで犯人は墓穴を掘った

  • 文句なしに面白い!
    (語彙力ないので、面白いとひとまとめにしてしまった)
    高校生が自由研究のテーマに殺人事件を扱うという、ありそうでなかったストーリー。
    意表を突かれた~。

    結構なボリュームがありながら、飽きることなく一気読みしました。
    ちょいちょい挟んでくる至難(脅迫)がイイ感じで読者を飽きさせないんですよね。ただ単に殺人事件の真相を追いかけるだけではなく、主人公自身にも危機が及んでいるのがいい意味で緊張感を与えます。

    主人公が高校生だからなのか?
    読みながらアメリカのドラマ「ヴェロニカ・マーズ」の雰囲気に似ていると思いました。
    この二人がチラチラ頭をよぎるんですよね。
    ピップ=クリスティン・ベル
    アンディ=アマンダ・サイフリッド

    ストーリー展開がハリウッド映画っぽいな、と感じたのは私だけでしょうか??
    事件の真相を一つ一つ紐解きながら追いかけ、その間に脅迫だったり、飼っている犬が殺されてしまったり。それらを乗り越え、犯人を突き止めたと思ったら……実はもう一つのストーリーがあった。
    山あり谷ありを繰り返し、真相究明。が、しかし……。
    こんな感じで最後の最後まで気が抜けません!

    なにより驚きなのは、主人公の情報収集能力とそれをつなぎ合わせていく力が並外れているところです。
    あと、度胸、根性、頭のキレも人並み以上。
    (高校生だよ?高校生でコレできるの??)
    警察(プロ)でもないのに、公開情報とインタビュー(たまにチャット)で事件に関する情報を集め、事件の真相を解いていく。
    (情報収集の仕方がイマドキの子なんですよね)
    それらを一つのレポートにまとめるって……。どんだけすごいんだ!?
    高校生とは思えぬパワーを感じました。

    ピップがラストに語るセリフで気になったものがありました。

    ”この事件にはモンスターと呼ぶべき人物が何人か登場しますが、彼らの心のうちではつねに善と悪が表裏一体になっていることにわたしは気づきました”(抜粋)

    100%の善人がいなければ、100%の悪人もいないんですよね。何かのきっかけで善にも悪にも転がる。普段は善人の行いをしている人でも、悪の行動をとる可能性はあるんですよね。(確率の問題)
    そう考えると他人事と思えないフレーズだなぁ、と思いました。

    何気にラストがラブコメっぽくて癒されます。
    続編、気になるので読んでみようかと思います。

  • 予想以上に面白かった点は、2017年が舞台になっているので、ほぼ現在のイギリスの若者の現状が生き生きと描かれていた点。日本も若者たちのハメの外し方は似たり寄ったりだとは思うが、ケンブリッジへ進もうというレベルの女子が通うハイスクールやその周辺で、こんな乱痴気騒ぎというかティーンエイジャーの遊びが公になっているのかと意外だった。しかも親もそれを承知で「飲みすぎないでね」的な送り出し方をしているのが驚いた。(これって自分だけ?そんな驚くような事ではないのかな…)

    警察の捜査でも普通にハッシュタグをつけてSNSで情報収集を行なっている辺りは新鮮で、主人公ピップの捜査過程においてもFacebookで基本情報を収集するなど、日本以上にLinkedinやFacebookといった匿名でないSNSがインフラとして機能している実態を感じた。

    ミステリ要素については次々に怪しい人物が追加されて、つい深読みし過ぎてしまい「もしかしてあの人?」と思いながら読んだため、まんまと乗せられた感はある。普通に理論が展開され、トンデモ的な結論にはなっていないちゃんとしたミステリだったと思う。

    本作の根底には相変わらず根強く残る人種差別による偏見があり、それを主張する背景として主人公の継父をナイジェリア人に設定した辺りも上手いと感じた。

  • なかなか面白いです。長いけど読む価値あり。トーンは違うけど、Twin Peaksを思い出させる。

  • 5年前に起きた殺人事件、犯人とされ自殺した彼と親しかった女子高生ピップさんは彼の無実を証明するため自由研究を口実に関係者にいろいろ訊いて真相に迫るお話。

    どーしても文章の感じで中々入り込めなかったんですけど、途中から慣れてほぼ一気読み‼︎
    日本といろいろ違うので、すこーし違和感もありましたが面白かったです(๑˃̵ᴗ˂̵)

  • 久々の海外作品で、ちょっと心配でしたが無用でした。
    1/3くらいまでは入り込めなかったけど、中盤から後半にかけては一気読みでした

    容疑者候補が次々とあがっていったのは、物語りを長くするだけだったようにも思いました
    ただ、自由研究といった軽いモノとは違い、ミステリーとして本格派でした

  • 初海外作品でした。
    翻訳の方のおかげだと思いますが、めっちゃ読みやすかった!
    まあまあの太さの本でしたが、ハラハラドキドキしながらあっという間に読み終わりました。
    登場人物がえーっと誰だっけ?と何回かなりましたが笑
    続編もぜひ読みたいと思いました。

  • 高校生のピップは自由研究で、5年前に自分の住む街で起きた17歳の少女の失踪事件を調べている…
    女子高生のピップがとにかく頭の回転が早くびっくりする。真実を追い求めて勇敢に突き進む。二転三転とするストーリーはその長さを感じさせない。

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