荊[いばら]の城 上 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488254032

感想・レビュー・書評

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  • 指さばきの巧妙さに酔いしれる極上ミステリー。
    レズビアン風味の驚異的な描写はサラ・ウォーターズならでは。背景としてのヴィクトリア朝ロンドンもまた楽しみどころのひとつ。

  • 19世紀ロンドン。淑女とあばずれ、2人の少女の運命は?

  • 眠れなくなる本。

  • 誰もが悪党誰もが被害者

  • 2005年このミス海外1位。文芸ミステリ。少女同士の友情と陰謀にどきどき。

  • サラの二冊目。
    今回は上下巻。
    今度はロンドンの下町と古城が舞台。
    いびつに捻じ曲がった運命に翻弄される少女二人。
    とりあえず上巻のラストに悶えまくろう。
    今回も、圧巻。

  • ▼ゆっ、百合小説でした……!▼もとい、このミス2004年海外ミステリ一位の「荊の城」です。タイトルからもわかる通り、『眠り姫』のモチーフを使っています。▼これは萌えます。世間知らずのお姫様と元スリの侍女との関係がひっくり返るところが面白いです。嗚呼驚いた、琥珀さんかと思ったよ私ゃ。▼まだ上巻だけしか読んでいないのですが、先が気になって仕方ありません。今までの前提が根底からひっくり返されていくのが爽快で堪りません。(05/01/05 読了)

  • 19世紀のロンドン、ごみごみとした場末の、掏摸・泥棒・詐欺師の集まる故買屋でスーザンは暮らしていた。「紳士」と呼ばれる詐欺師の計画に乗って、郊外の荒れ果てた城に住む令嬢の侍女として働く事になる。
    <br>「紳士」とスーザンの企みは成功するかと思えたが。。。
    <br>騙し、騙され裏切られ、数奇な運命をたどる、二人の少女。
    <br>公開処刑で盛り上がり、詐欺師が跋扈する当時の市井の暮らしや本に埋もれた老貴族の優雅な(?)趣味も興味深い。

  • 同じ作者の前作「半身」と同じく、19世紀ビクトリア朝のロンドンを舞台にしているが、物語は速いテンポで展開する。
    ロンドンの監獄に近い怪しげな下町で育った掏りのスウは17歳。故買屋の親方の家に住み、赤ちゃん斡旋を生業にする「母ちゃん」に育てられたにしては、愛されていて幸せな毎日だった。
    ある日、詐欺師の「紳士」がスウに仕事を持ちかける。田舎のお城に住む世間知らずの17歳の少女を騙してその財産をそっくりいただこうと言うのだ。誘いに乗って貴婦人の付き添いとなるべくプライア城(荊城)に赴いたスウは、荒れたお城の囚われ人のような令嬢モードと出会う。スウの隠された目的は、紳士とモードを駆け落ちさせること。スウの奮闘が始まって・・・・

    三部からなるこの物語、各部ごとに語り手がスウ→モード→スウと変わり、そのたびごとにまるで物語はまるで違う側面を見せ、別のお話を読んでいるよう。
    威勢のよい掏りのスウと、偏屈な伯父の手伝いをさせられているモードの感情の交流が、謎を複雑にし、物語は二転三転する。展開の速さといい、謎の入り組み方といい、読んでて飽きなかった。
    濃密な時代の雰囲気が立ち込める中、スウやモードの心のひだが精密に描かれながら、物語は快調に展開していって、思わず引き込まれてしまった。
    しかし「半身」とはまるで違う、と読んでいるときは思われたこの作品だが、読後感はどこか共通する。それに、こちらの方が「半身」って言うタイトルがぴったりなんじゃないかしら。

    そして最後に残った疑問は、これって、「そして二人は幸せに暮らしました」って言うお話なのかしら?と言うことでした。

  • 同じ作者の『半身』よりこちらの方が読みやすい。
    途中でええっ!また途中でええっ!
    最後にええええっ!
    長い外国文学だがあっという間に最後までダッシュ。

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