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- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488278052
感想・レビュー・書評
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イギリスの田舎町で見つかった二つの遺体と過去の強盗事件との関連と犯人を新聞記者が追い詰める。その町はなんと「トムは真夜中の庭で」にも登場していた!?
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表決した川から引き上げられた車のトランクから発見された死体。
時を同じくして大聖堂の屋根の上で見つかった白骨死体。
二つの事件を敏腕事件記者が追う。
敏腕事件記者と言っても水にトラウマがあり、さらに臆病な一面を協調されて描かれているので決してかっこいい訳ではない。ただ事件に対するしつこさは飛びぬけている。
事故で眠ったままになったいる妻を抱え、己の無力さや罪悪感と戦ったりもしている。とても人間臭い主人公なのだ。
主人公と行動を共にするお抱えタクシー運転手も味があっていい。この先二人がどういう事件に関わっていくのか楽しみ。
本編はきちんと伏線が張られていて、それを論理で回収している。目新しいところや突飛なところはないけれど、安心して読める。
主人公の最初のエピソードが最後に繋がって行くなど話の持っていきかたもありがちだけどそこそこ巧いと思う。
ミステリ部分でこの水準を保ちつつ、人間関係の描写が深くなればもっと楽しめるシリーズになるんじゃないかと期待。 -
2009/10/06読了