午前零時のサンドリヨン (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 1407
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488423117

作品紹介・あらすじ

ポチこと須川くんが一目惚れしたクラスメイトの女の子、不思議な雰囲気を纏う酉乃初は、凄腕のマジシャンだった。放課後にレストラン・バー『サンドリヨン』で腕を磨く彼女は、学内の謎を抜群のマジックテクニックを駆使して解いていく。それなのに、人間関係には臆病で心を閉ざしがち。須川くんは酉乃との距離を縮められるのか-。"ボーイ・ミーツ・ガール"ミステリの決定版。第19回鮎川哲也賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 酉野初シリーズ二作品の一作目。

    ライトな日常ミステリー×学園恋愛モノという建付けで、まさにボーイミーツガールであった。探偵役のマジックを得意と女子高生の酉野初と、彼女を好きな主人公の須川くんの物語。
    ミステリーとしての歯応えはそこまでではないものの男子高生の恋を描くという点では面白かった。酉野さんが好きという気持ちが精妙に書かれている。

  • 学園ミステリーが好きで読んでみた。淡々と読める感じはいいが、キャラにあまり魅力を感じなかった。主人公もヒロインも嫌いではないが、好きでもない。
    謎自体もそこまで驚く謎があるわけでもないが、最後の事件?は少しだけ犯人?驚いた。

    難しく考えずに読みたい人にはおすすめですが、がっつりミステリーを読みたい人にはおすすめしないです。

  • 主人公がキモい(笑)

    幽霊なんて怖くないんだから。ホントだよ。

    みたいな行でオエッとなった(笑)

  • 酉乃初はみんなの注目を集めたいがためにマジックを超能力と偽ってみんなの信用を失った過去を持つ女の子。その初に一目ぼれした主人公の須川君がなぁ。。。なんか自分の理想を初に押し付けている感じがして、苦手だった。
    初と敵対していると思っていた八反丸さんが、実は初の事が大好きで初の事を本当に考えてくれているのがわかって、『この子、本当に高校生?』って感じだった。
    瑠璃垣さんもなぁ・・・切ないよなぁ。彼女は彼女なりに、友達の事考えていたのにね。

  • ラブコメ要素多めだったけど、細かい伏線が散りばめられて最後に回収されるのが面白かった!

  • そう来たかーーー!っていうクライマックスはさすが!!どうしても翡翠ちゃんのイメージが強い作者さんだけれども、そのいしずえは既に固められていた。

    舞台は埼玉県の私立共学。

    はっきり言おう。

    埼玉県の公立女子高出身の私からすると母校の女子生徒をすべて敵に回すかのような甘酸っぱい青春ストーリーである。こんな感じでデートしたいなー(埼玉の高校生ver)を見事に演出してくれてるくっっっっっそ!!!

    というのは置いといて、やはりマジックを取り込んだミステリーというのは面白い。私はどう足掻いても見破れない。悪意を全面にぶつけられて胸がはりさけるシーンもあるが、それも乗り越えないといけないのだと思い知らされた。

    所詮、他人。でも、手を差し伸べる行動は嘘偽りなんてないと思うんだ。表面のウソばかり見るのは、やっぱり浅ましい。

  • 短編四篇からなる物語。マジック×謎。
    個人的に主人公が途中まで苦手だった。好みが別れそう?

    でも、やっぱり山場の文章力と勢いが凄くて惹き込まれました!

  • ライトな小説のフリをして謎の立て方・解き方が
    計算されたコージーミステリで、探偵役の女子高
    生が不安定・不完全な精神なのに、マジシャンを
    身にまとった途端、ロジカルに謎を紐解く(´・ω・`)

    サンドリヨンがシンデレラだと知ったのは今です

  • 本格ミステリにマジックの要素を合わせた日常の謎。マジックは人を驚かせるエンタメであり、同じく驚かされるミステリととても面白くなる。一話ごとに提示される謎が面白い、そしてリアルな高校生の青春。最後に連作短編の、物語が一つに収斂する伏線回収も鮮やかだった。

    • マメムさん
      初コメです。
      最後にアレを首に付けてあげる場面は、なんか青春だなぁ〜恋愛だなぁ〜と胸キュンでした♪
      初コメです。
      最後にアレを首に付けてあげる場面は、なんか青春だなぁ〜恋愛だなぁ〜と胸キュンでした♪
      2023/05/01
  • 鮎川哲也賞を受賞した、相沢沙呼さんのデビュー作。

    マジシャンである女子高生を探偵役に、彼女に恋する同級生の男の子を語り手に据えた、日曜の謎系ミステリの連作短編集です。

    ミステリにマジックの要素を加える、そのアイデアが面白いですね。

    前半に張り巡らせた伏線を、終盤で一気に回収するのは連作短編集の王道ですが、その手腕がとても鮮やかで、細かいところにも配慮されていると思います。

    ただ、語り手である主人公の恋する気持ちは理解出来るのですが、何かにつけてヒロインに強要するような言動にはイライラすることが多々ありました。

    語り口の軽さとは対照的に、謎の背後にあるものは重く、学校という狭い世界で生き抜くことの大変さをつい思い出してしまう、そんな一冊です。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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