- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488577179
作品紹介・あらすじ
国王はいまや政務を執るのもやっという有様。人々は、次第に"魔法使者"ばかりを頼り、魔法をもたない"使者"を軽んじるようになっていた。そんな状況に危惧をおぼえたヴァニエルは、将来にわたって祖国を魔法の攻撃から守護するために、大がかりな術をほどこすことにした。だが、見えざる敵の密やかな攻撃がヴァルデマールに迫りつつあった。三部作いよいよクライマックス。
感想・レビュー・書評
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歴史上の人物ってのが如何に美化されているのかが判るシリーズだわ
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「最後の魔法使者」シリーズ最終巻。
最後の戦いのシーンが、ちと呆気なさ過ぎて、ちょっと拍子抜け。
その前に壮絶なシーンがあっただけに、物足りなさも大きかったかな。
とはいえ、丁寧に物語を紡ぐ姿勢は、本作でも変わっていない。
だからこそ、下巻で感じた、ちょっと駆け足気味な展開に、違和感を感じてしまった。
もう1巻くらいおいて、もっと話を丁寧に畳んでも良かったんじゃないかな、と思う。
とはいえ、ヴァルデマール年代記に相応しく、重厚で面白い作品であることは確か。
きちんとエンタメでありながら、しっかりとハイ・ファンタジィ。
細部をきっちりと描き切る、繊細な仕事ぶりは健在。
訳者さんのあとがきによれば、次は、ついに「魔法戦争」とのこと!
うーん、楽しみだなー。
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蛇足だけれど・・・。
本作での見所は、やっぱりなんといってもウィゼンとヴァニエルの和解だと思う。
本シリーズは、「家族」をテーマにした作品なのかな、と思った。
様々な「家族」の形。そして、「愛」の形。
それらを多彩な形で、様々な視点、様々な表現で表した作品だと思う。
そういう意味では、ヴァニエルの「最期」は、物語としては「おまけ」なのかもしれない。
だからこそ、対<暗黒公>が、ちょっと拍子抜けしてしまうほどだったのかもしれない。
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ヴァニエルにも過酷な運命が待っていたのね。
マーセデス・ラッキーって社会的弱者に敏感なのかしら。 -
ヴァニエルは他ヴァルデマール女性主人公と比べてかなりのめめしさだったので、そんなに思いいれられなかったんだけど、
これはだめだ。もうだめだ。
そんでステファンがつらくてつらくてつらくて…うー。