わたしはロボット (創元SF文庫) (創元推理文庫 604-6)
- 東京創元社 (1976年4月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488604066
感想・レビュー・書評
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面白かったです。
オチがつく話や、ほっこりする話、ちょっと考えさせられる話もあり、読んでいて飽きさせません。星新一やオー・ヘンリーを思わせる話もありました。「ロボット工学の三原則」を使って、こんなにいろいろな話が作れるというのはすごいです。
最後の「避けられた抗争」は、不思議な読後感。イヤミスのようであり、ハッピーエンドのようでもあり、現代社会の風刺ともとれそうです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私がロボット3原則を知ったのは、たぶん「鉄腕アトム」だった。ロボットの黎明期から、人類の未来を担うようになるまでをロボット心理学者が回想するという構成の短編集。ユーモアもあり、3原則をめぐるミステリーのようでもあり、いろいろな魅力を持っている。SFでも読んでみようと思った学生のころに買った本のひとつ。
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古書購入
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図書館で借りた。ぞっとするくらい痺れた
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ロボットに関する最も有名ではないかと思う作品。
ロボットは人間に危害を加えてはならない。
ロボットは人間の命令に従わなくてはならない。
ロボットは自らの存在を護らなくてはならない。
のロボット工学の三原則をロボットがどのようにして破ってしまうのか、という内容だと思っていたが、全く異なっていた。
ロボットが問題を起こすときにはこの三原則がどのように当てはめられているのかを推理していく、推理ゲームのようだった。推理小説としては素晴らしいと感じた。
また、ハインラインと同様に科学は間違わなければ素晴らしい将来を実現してくれるという、確信に満ちた作品であるとも感じた。
「ロボット三原則はこの世の倫理体型のかなり多くの本質的な指導原理と全く同じものだからです…ロボット三原則の全てに従ったとすれば、彼はロボットかもしれないし、単に極めて善良な市民かもしれないわけです。」とのセリフにはドキリとさせられるものがある。
また、現代で言うロボットのような人とのイメージとは、全くかけ離れていて、ロボットはかなり人間的に描かれていた。どのあたりの作品から今のような感情のないロボットというものが描かれるようになったのかも気になる。 -
意外にも読みやすく、面白かった。
「ロボットの三原則」による問題と原因。
将来こういう事が起こってもおかしくない。 -
ロビー!
パウエルとドノヴァンがいいですね。 -
私がSFにはまるきっかけ。角川版、ハヤカワ版も持っていますが、創元推理の翻訳が一番好き。長く続くロボットもの→ファウンデーションのシリーズのなかで一番この時代の話が好きです。グレッグとマイクのコンビ、愛しています。
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現代、我々の目に触れることのできるロボットは、
現実、フィクションの様々なシーンに存在するけれど、
この作品に登場するような「ロボット三原則」について
表立って触れられている印象はない。
物心ついて、SFというものを読み始めた頃には、
人間が操縦する巨大ロボットではない、自分の意思で動くロボットは、
この原則に沿って動くか、あるいは逆らうか、と言った、
いずれにしろロボットの存在の底流には、意識するしないにかかわらず、
影響のあるテーマととらえていたものだ。
現在ロボット開発の現場では、この三原則をどうとらえているかも
興味はあるが、それは抜きにしても、この原則自体が作品の
ストーリー作りの柱となっており、ミステリも手掛けたアシモフの
筆運びと共に、まったく古さを感じさせない、面白さだった。