- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488629113
感想・レビュー・書評
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もう当分バラードは結構ですという気分にさせるラインナップ
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文学
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面白かった;『時間の墓標』『甦る海』
SF的に好き;『ヴィーナスの狩人』『識閾下の人間像』
要再読;『終着の浜辺』 -
ここのところスタージョン、R.C.ウィルソンの孤独がテーマのSFが続いているが、そのどれとも孤独が違う。もっと硬質で何かの破片のよう。まさに結晶世界の終末感を短編にまとめあげたような。他者との距離、孤独、はSFの大きなテーマだけれども、それを見つめて見つめて、落としどころがなかったのだろう。
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これまで読んだバラードの短篇集の中では一番文学寄りの内容だった。
『ゲームの終わり』と『マイナス 1』、そして表題作『終着の浜辺』が良かった。
ところで、『終着の浜辺』で安部公房を連想したんだけど、自分でも理由がよく解らない……。 -
SFというジャンルを超えたワン・アンド・オンリーの鬼才バラードの面目躍如、「一番濃い」作品を集めたような短編集。正に濃縮小説。最初に読むバラードがこれじゃなくて良かった(^_^;最初にこれ読んでたら、絶対その後バラード読む気になれなかった(^_^;
まず、SFとは言えない話が多いです。また、オチのない話も多いです。美しくて硬質な世界の断片がとぎれとぎれに提示され、登場人物たちはその中を目的意識もなくただ彷徨う、そんな掴みどころのない世界観。なんというかこぅ、他のSFとは、というか他の小説とは、物語の土俵が違うなぁという感じ。他を寄せ付けない圧倒的な存在感があります。が、ダメな人は多分とことんまでダメだろうなぁ。鴨の場合、「時の声」も「ハイ-ライズ」もすごく面白く読み進められたんだけど、この「終着の浜辺」は何度か置いてかれそうになりましたね。むぅ。-
こんにちは。
僕は「ハイ-ライズ」においてかれました。笑。
「世界」3部作はとてつもなく印象に残っています。読むタイミングでの自分のコンディ...こんにちは。
僕は「ハイ-ライズ」においてかれました。笑。
「世界」3部作はとてつもなく印象に残っています。読むタイミングでの自分のコンディションで激しく印象が変わるのでしょうか。さすがインナー・スペース作家。2012/04/23
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傑作。
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2011/3/13購入
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短編集。読みやすかった。軽かった。
最後の話は安らぎについての話。結果的に感情を浮かび上がらせる力こそ、僕が求めるもの。
しかし、本当に破滅的な状況になった時、人はどんなことに喜びを見出すのだろう。いわゆる普通の人生や当たり前の日常すら期待できず、あらゆる打破や打開の可能性が不在となった、そんな時が来るとして。そんな時に感じる心の平穏に、何も惹かれないなんて嘘だよな。 -
短編集。
預言者の末裔たち、いわば近未来のカッサンドラたちの話。人々が共有している世界とは、少々異なった姿で世界が見えるゆえ、理解されず孤独な人の姿。その孤独な人に振り回され、そちらの世界に巻き込まれていく人の姿。