銀河英雄伝説〈7〉怒涛篇 (創元SF文庫) (創元SF文庫 た 1-7)
- 東京創元社 (2008年2月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488725075
感想・レビュー・書評
-
個人の集合体として国家という群体が生成されるのではなく,国家とは国家という一個体としてのみ存在し,その中の個人が国家に含まれるかはその個々人に依る,また,その国家の存在は実時間上観測し得ず,後世においてのみ成し得る,という考え方なのか.実際国家の意思決定を個人が制御できない現状に鑑みると理解はできる一方で,その考え方は歴史家という存在を正当化するためのものともとれ,国家の理想的な有り様に思いが至る.
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本史、世界史に匹敵するこの壮大な銀河史を、ぜひすべての人に学んでほしい。
-
再びの直接対決に向けて物語がまた大きく動き出す。
あんな言葉で宇宙の歴史が変わるとは。ヤンの想像力の一欠片でもあれば仕事もうまく回せる気がするのに。 -
この巻ではイデオロギーについてまた考えさせられる。民主主義ってなんだろう。誰の為なのだろう。善悪についてもまた考えさせられるのだ。真面目だから迷い込む袋小路。そこに悪意はない。
一番の見どころはビュコック対ラインハルトではなかろうか。そしてイゼルローン再び。
よくもまあ、息をつかせず一冊読ませるものだと感心する。これでようやく7巻か! -
退役生活に別れを告げ、“不正規隊”を連れエル・ファシルの独立革命政府と合流したヤンは、二度目のイゼルローン攻略を目論む。一方、自由惑星同盟を完全に粉砕するべく、首都ハイネセンへ艦隊を差し向けたラインハルトに、同盟軍の宿将ビュコックが最後の抗戦を試みた。圧倒的劣勢のなか、護るべきもののために立ち上がった老将と若き皇帝の激戦は、英雄たちに何をもたらすのか。
(1986年)
--- 目次 ---
第一章 黄金獅子旗の下に
第二章 すべての旗に背いて
第三章 「神々の黄昏」ふたたび
第四章 解放・革命・謀略その他
第五章 蕩児たちの帰宅
第六章 マル・アデッタ星域の会戦
第七章 冬バラ園の勅令
第八章 前途遼遠
第九章 祭りの前
解説/久美沙織 -
恐らく物語の最終章へこれから進むのだろうと予感させる。今回はあとがきも良かった。女性目線のこういう見方もあるのかと、読みごたえあり
-
全10巻の本編はいよいよ終盤へ。最後の盛り上がりに向けた各陣営の盛り上がりが楽しくもあり、物語に終わりがあることの寂しさも感じる。特にこの物語は過去回想の視点で描かれるのですが、終盤に入り歴史的な語りの中で伏線が語られることが増えて不安とワクワクが止まらない。