ぼくの、マシン ゼロ年代日本SFベスト集成<S> (創元SF文庫)
- 東京創元社 (2010年10月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488738013
作品紹介・あらすじ
00年代(西暦2000年〜2009年)の10年間に国内で発表されたSF短篇から、歴史に残る作品をよりすぐった傑作選。
感想・レビュー・書評
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どれも傑作だと思いますが、野尻と円城のテイストが好みです。ラギッド・ガールはちょっと最後がきつい。
収録作品一覧
大風呂敷と蜘蛛の糸(野尻抱介)/幸せになる箱庭(小川一水)/鉄仮面をめぐる論議(上遠野浩平)/嘔吐した宇宙飛行士(田中啓文)/五人姉妹(菅浩江)/魚舟・獣舟(上田早夕里)/A(桜庭一樹)/ラギッド・ガール(飛浩隆)/Yedo(円城塔)/A.T.D Automatic Death ■ EPISODE:0 NO DISTANCE,BUT INTERFACE(伊藤計劃/新間大悟)/ぼくの、マシン(神林長平) -
豪華メンバーでのアンソロジー。
伊藤計劃さんの作品もあり、貴重一冊。 -
この小説集は、F版のS版です。
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同じようなSF選集がしかも同じ名前のひとから出ているが
この本はゼロ年代すなわち2000年から2009年くらいまでの
日本SFから他と重複しないよう
しかし作者個人短編集に衆力されているかはあまり重視せず選んだものらしい
『大風呂敷と蜘蛛の糸』野尻抱介 ★*4
再読
理想の夢想たる理系学府なふいんきの作品
題材が独特で良いけれどキャラクタ描写が好きになれない
『クレギオン』のようなのは好きなのだが
『幸せになる箱庭』小川一水 ★*4
再読
こういう宇宙で未来の涯みたいな作品をたくさん書かせたら
小松左京以上にこの作者はすごい
そこには本当に感心するが
そろそろ飽きた
『鉄仮面をめぐる論議』上遠野浩平 ★*4
初読
『ブギーポップ』も『ナイトウォッチ』もぴんとこなかったが
この作品でようやくなるほどと思う
こういう持ち味かと思った
が上の2シリーズともそれを活かしている作品ではないとも思う
古橋秀之とかと同じ位置づけと思う内心
『嘔吐した宇宙飛行士』田中啓文 ★*4
再読
選者のひとはこの作者の作品が好きらしい
広義のSFというかこの作品がSFならなんでもSFだと思うが
他にありそうでなく内容にも文句ないので文句はない
落ちは好みの問題か
『五人姉妹』菅浩江 ★*4
初読
この作者の作品はもう岡崎二郎絵でしか再生されないな
『博物館惑星』より簡潔にまとまっていて良いと思うけれど
まだ無駄
野尻抱介や小川一水作品と同じく登場人物のキャラクタ描写がライトノベル風でつらいあまい違和感
けれどそこがこの作者の個性なのだろう仕方ない
『魚舟・獣舟』上田早夕里 ★*4
再読
こちらは星野之宣絵な感じ
前半の緊張感は良いが後半がやや惜しい感
初読時はそれでも舞台設定の情景すごさが際立ったが
再読するとやはりそのあたりうすれるかんじ
一読する価値ある作品には違いない
『A』桜庭一樹 ★*2
初読
この選集のなかで唯一納得いかない
どこが優れているのかさっぱりわからん
アイドルという題材解釈もあいまいなげっぱなし
作者らしい少女向けというか女子向け作品の味はいつものようにあるが
そのふいんきしかない
『ラキッド・ガール』飛浩隆 ★*5
初読
この作品だけだとテッド・チャン作品だと言って
通りそうな題材のようにも思える
こういうのがここのところのSFらしいSFであるかもしれない
この選集を代表するにふさわしい作品
『Yedo』円城塔 -
初読
読めません
この作者の大概の作品には読み下すための注釈解説が
本文の倍以上必要ではなかろうか
『A.T.D Automatic Death■ EPISODE: NO DISTANCE,BUT INTERFACE』伊藤計劃+新間大悟
初読
小説でなくマンガ
この短さでは面白いのかどうかわからない
この短さで本棚に永く飾っておく価値があるかといったらない
作者名でそこに加え得るものもない
『ぼくの、マシン』神林長平 ★*5
初読
小説にせよ何にせよ短くて少なくて
だからそこにかかる思い入れの量が比較小でも
それを所持しておきたいと思わせるというのは
とどのつまり好みの問題
技術とか題材とか出来ばえとかいろいろあっても
それを読んでみて味わって好きかによる
この作品はこの年代の日本の傑作短編SFを代表するのか
といったら違うが
SFを読むなら極上一品と置いて置かずいられぬ味
総じて『A』がすごく『五人姉妹』がやや落ち
『嘔吐した宇宙飛行士』がいる場所間違えていて
マンガのと円城塔作品が判断不明だが
他はベスト選集として妥当なものという感 -
ぼくの、マシン ゼロ年代日本SFベスト集成<S> (創元SF文庫)
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「ベストSF」と銘打つだけあって、どの作品も大変に面白かったー。
どれが一番、とは言えないような、多種多様な作品が勢ぞろいという感じ。
ちなみに既読作品は、菅浩江氏の「5人姉妹」と円城塔氏の「Yedo」。
どちらも、再読しても味わい深い名作。
以外にも、神林長平氏の「ぼくの、マシン」は未読だった。
トリビュートとか解説本とか、基本的に読まないから。
でも、神林長平トリビュートは読んどきゃなきゃ、だよなあ・・・。
それにしても、田中啓文氏は鬼才だ・・・。 -
小説
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入院中何でもいいからボリュウムある文庫本をと思い、カバンに入れて行き、チビチビ読むつもりが1日で読了。つーか殆ど読んだ事有るやつばっかりだった…ので、初読から感想をちょろり。
菅浩江「五人姉妹」ホームドラマっぽいなと思いながらも、結局こういうのに弱い。
桜庭一樹「A」御都合次主義過ぎて、この顔ぶれの中じゃ浮いていた気が…。
上遠野浩平「鉄仮面をめぐる論議」悪くないけども。博士は少女じゃなきゃアカンかったのか。良く知らないけど…。
「ラギッド・ガール」「魚舟・獣舟」「大風呂敷と蜘蛛の糸」「嘔吐した宇宙飛行士」「ぼくの、マシン」と伊藤計劃さんが何度読んでも良い。 -
00年代(西暦2000年~2009年)の10年間に国内で発表されたSF短篇から、歴史に残る作品をよりすぐった傑作選。2冊セットで通読すると、この10年の日本SFの動向が実感できる仕組みです。本巻には、SFの求心的なベクトルを代表する、主に宇宙と未来(もしくはテクノロジーと人間と機械)を描いた11編を収録しました。直球ど真ん中の現代SFをご賞味ください。
(2010年)
--- 目次 ---
野尻抱介 『大風呂敷と蜘蛛の糸』
小川一水 『幸せになる箱庭』
上遠野浩平 『鉄仮面をめぐる論議』
田中啓文 『嘔吐した宇宙飛行士』
菅浩江 『五人姉妹』
上田早夕里 『魚舟・獣舟』
桜庭一樹 『A』
飛浩隆 『ラギッド・ガール』
円城塔 『Yedo』
伊藤計劃+新間大悟 『A.T.D Automatic Death■ EPISODE:0 NO DISTANCE, BUT INTERFACE』
神林長平 『ぼくの、マシン』