時が新しかったころ (創元SF文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488748012

作品紹介・あらすじ

七千万年前の恐竜世界で時間エージェントは二人の子どもを保護した! ヤングの長編を初紹介。ボーイ・ミーツ・ガール時間SF!

感想・レビュー・書評

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  • 未来から白亜紀に調査に来た主人公は、火星から来た少年と少女に出会う。ラストがうまい。「時の娘」収録作品の方が短編だが完成度が高い。内容は少し違うが面白さは変わらないので一読をお勧め。

  • 予想以上によかったです!!
    この本が書かれたのは、1983年。私が生まれた年ですよ!
    なので、主人公の生きる時代は1998年になってます。未来小説なのに、すでに過去という。ちょっとしたBack to the Future気分ですね。
    “未来”では、タイムトラベルが可能になって、ある古代生物専門のホログラファー(たぶん、BBCの動物チャンネル的な感じの?)が、白亜紀に人骨が発見された怪奇現象の詳細を調べにやってきます。
    そこには、なんと二人の子供の姿が!しかも、自分たちは火星の王族で、誘拐されたという。火星人!!しかも、王族!!
    この姉弟、なかなか出来のいいお子様たちで、ほんと頭がキレるわーと感心することしきり。最後の最後は、本当に感動しました。そこまでするか、と。なかなか出来ることではありません。深い深い愛情と献身ですね。
    面白くて、一晩で読み切ってしまいましたよー。
    2014/04/11

  • めでたく『たんぽぽ娘』が復刊されたヤングの、数少ない長編小説。とは言え、昨今の『長編』と比べると、分量としては寧ろ短い方。
    内容はヤングらしい時間移動恋愛SFではあるのだが、巻末の『訳者あとがき』にもあるように、矢張りこの人は本質的に短編作家であるように思う。

  • とても可愛いお話だった。
    ただせっかくのタイムマシンが白亜紀に来る為とちょっとした時間移動にしか使われなかったのは残念だったかな。でもそれも最後のオチで素晴らしい使われ方をされていたから個人的には相殺どころがお釣りがくるくらいだと思っている。
    最後のページを読んだ時は読んでるこっちがときめいてしまった。スキップとディードレが可愛すぎて夢中になってしまう。

  • 『結論として、ヤングの長編について断言できることは
    「すべて壊れている」』
    ~河出書房新社「たんぽぽ娘」編者あとがき~より
    とあったので『時の娘』で読んだ同タイトル(原題は別)
    が、どうなのか読んでみる。
    時と距離を超えたロマンティックな純愛。
    コレぐらいならセーフ!?

    ただ、中編をアンソロジーの中で読まず
    これだけ読んだら、恐竜偽装のタイムマシン、戦闘機
    新たに加えられた火星の王女と王子
    という設定が子供向けアニメっぽくて
    長編にするよりコミックむけじゃない、と思うことも。

  • 「たんぽぽ娘」で有名なロバート・ヤングの長編SF。未来からきたカーペンターが、異星国家の王女と王子に出会い、反政府ギャング達と戦う。アメリカSFらしい展開で、今読んでも遜色がない。恐竜達の描写も風景描写も緻密だし、端々に出るアメリカの食卓も描き方が素晴らしい。これはSF好きだけではなく、色んなジャンルが好きな人でも楽しめる。カーペンターは1998年からやってきているが、この作品が出版されたのは1983年。時代は追いつかなかったか…。

  • 「時が新しかったころ」(ロバート・F・ヤング : 中村 融 訳)を読んだ。
    随分前に勘違いで購入。以来ずっと読まずにいたヤツ。
    設定は斬新で惚れ惚れするけれど、物語の進行が児童書かと思うくらいにライトティストでした。
    もったいないけどサクサク読んでしまった。
    私にはロマンティック過ぎる。

  • 素直なジュブナイルSF。1983年にリライトされて長編になったようだが、元ネタの中編は1965年に書かれたものだとか。なるほど、古き良きアメリカSFのテイストがしっかり詰まっているわけだ。

    その時代でも冷戦、ベトナム戦争、麻薬問題、黒人の人権問題なんかも抱えたアメリカだったろうし、本作でもなんとなくその時代背景を背負ったかのような描写もあるが、それでも、こういう優しい小説を書けるのが、作者の強みなんだろうなぁと思う。

    アメリカ本国では評価もあまり高くないとのこと、日本ではそうでもないようだが、俺は初見。もっと評価されてもいい作家だと思った。

    マシュマロのくだり、さすがはアメリカ、というかご都合主義だなぁ…と思ったら、なんと伏線やってんねぇ。失礼いたしました。

  • 陰鬱ミステリや血塗れハードボイルドから離れて、ロマンティックでファンタジーなシロモノを素直に楽しんでみた

  • ヤングのお家芸、と言えるほど著作を読んでいるわけじゃ無いけど、名著「たんぽぽ娘」にも通じる、時間と空間を超えた純愛の物語。

    ベースは恐竜時代の冒険譚で、ジュブナイル小説としても面白い。火星人、恐竜、タイムトラベルと、SFの面白い要素を詰め込みまくりなのに、きちんと物語の筋が通っているし、純愛部分は、伏線の張り方からの回収が見事!

    最後の10ページほどは、感無量になり落涙しそうになった。

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著者プロフィール

1915年、ニューヨーク州生まれ。53年、デビュー。F&SF誌やサタデー・イブニング・ポスト誌などに200編近くの短編を発表。1986年没。短編集に『ジョナサンと宇宙クジラ』『ピーナツバター作戦』。

「2015年 『たんぽぽ娘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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