- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488748029
作品紹介・あらすじ
時間エージェントが9世紀からさらったのは、目的だったシェヘラザードではなく15歳の妹のほう。しかもタイムマシンの動作不良でいずことも知れぬ世界へ。快作時間SF!
感想・レビュー・書評
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「たんぽぽ娘」で知られるロバート・F・ヤングのロマンチックSF。
『千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)』を下敷きにした、可愛らしいお話です。
タイムトラベルが可能な未来世界。
新米のマークは博物館の展示企画のため、9世紀へ飛びます。
『千夜一夜物語』の場面を再現するために、本物のシェヘラザードを拉致して、そっくりなロボットを作り、本物は何も知らないうちに過去へ戻すのだ。
この時代の娘は、魔法のじゅうたんで王子様が迎えに来てくれたとすぐ信じてくれるので、楽勝だとか(笑)
ところが、連れて出たのは、似てはいるがまだ15歳の妹のドニヤザードだった‥!?
追手を振り切ってドニヤザードと移動した先は、見知らぬ世界。
『千夜一夜物語』さながらの異世界に飛び込み、謎また謎の状況を生き抜けるか。
利発で可愛いドニヤザードに惹かれ始めたものの、いくつもの壁があって、これじゃあどうにもならない‥?!
いえいえ、そこはね(笑)
ハインラインの『夏への扉』ファンにも、おすすめです☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『結論として、ヤングの長編について断言できることは
「すべて壊れている」』
~河出書房新社「たんぽぽ娘」編者あとがき~
で、例示された「真鍮の都」(『時を生きる種族』創元SF文庫収録)の「待ちに待った」長編版。
まあ、分析、評論する立場でよめばそうなるかな。
(読んだことないが)千一夜物語の
スピンオフ同人誌(?)として読めばいいんじゃない。
真鍮の都とは乙女の仕掛け(これが少女愛傾向と、
受け取れるかな?)オチの脱少女愛傾向が異なるが、
確かに、物語の進行としては中編の方が上の☆×4。 -
タイムトラベルでシェヘラザードを連れ帰るはすが間違えて15歳の妹をさらってきてしまう。そして未来に帰るはずが異世界に入り込んでしまい・・・「たんぽぽ娘」のF・ヤングのかわいらしいSFファンタジー。
アリババ、ランプの魔神・・・アラビアン・ナイトに登場するおなじみのキャラクターたちも登場するのも楽しい。 -
『真鍮の都』の長編化バージョン。
中編バージョンよりも『アラビアン・ナイト』風味が増し、エキゾチックな仕上がりとなった。物語に下敷きがあるせいか、長くなるほどアラが見え始めるヤングの欠点もさほど目立つことなく終わる。
作品の完成度の面では『真鍮の都』だと思うが、この長編版はエキゾチックなファンタジーとして、かなり味付けが異なるので、単純な長編版と考えなくてもいいのかもしれない。
それにしても、少女趣味というか、これだけはっきりとラブロマンス指向を持った作家が、何故、SFというフィールドで多くの短編を発表したのか、考えてみると不思議だなぁ……。 -
何度も言うけど、タイムトラベルとラブロマンスの組み合わせは大好物なのだ。
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心温まる掌編。古き良き時代のセンス・オブ・ワンダーに満ち溢れています。
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神話とSFの融合
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2015.06.15
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う〜ん、既読感ある御伽話
古い。好きな作家さんだが、いかんせん1985年作品だ。古き良き時代っていうよりもアラビアンナイトを下敷きにしているだけにデジャブ。再読することもあるかな程度。