NEO HUMAN ネオ・ヒューマン: 究極の自由を得る未来

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492046906

作品紹介・あらすじ

【世界で発売まもなく、メディアで大反響!】

ルールなんてぶっ壊せ! 
いまとは違う自分になりたいと闘うすべての人へ。

人類で初めて「AIと融合」し、
サイボーグとして生きることを選んだ科学者の自伝。


【著者プロフィール】
ピーター・スコット-モーガン
インペリアル・カレッジにて博士号取得(ロボット工学)。
世界的コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルにて
企業変革マネジメントに従事。独立後も含め、25年以上にわたって
世界中の数多くの企業や政府機関のシステム上の脅威を分析し、
その対応策をリーダーに助言してきた。

2007年、40代の若さで商業的な仕事から完全に引退。
以後、イギリスを拠点に世界中を旅する生活を送る。

2017年、運動ニューロン疾患(ALS)と診断される。
余命2年の宣告を受けるも、病を「画期的な研究を進めるための機会」とみなし、
自らを実験台として「肉体のサイボーグ化」「AIとの融合」をスタート。
同時に財団を設立、インテルやDXCなど世界的企業のサポートを得て、継続的な研究体制を確立。
自らが生き残ることにとどまらず、「人間である」ことの定義を書き換え、
あらゆる人がもっと自由に生きられる可能性を追求している。

余命宣告から4年を経た2021年現在も、研究のほか著書出版、
テレビなどのメディア出演を精力的にこなしている。


【反響続々!】
人間とは何か、そして愛に満ちた人生を送ることがいかに重要かを思い出させてくれます。逆境が粘り強さを育み、乗り越えられない困難に直面しても、戦い続ける強さを思い出させてくれます――イアン・カニング氏(『英国王のスピーチ』でアカデミー賞を受賞した映画プロデューサー)

これは究極的には、人間を人間たらしめているものの本質について書かれた本である。逆境に直面したときの偉大な勇気とインスピレーション、希望、そして何よりも愛について書かれている――Paul Welham氏(CereProc社の会長兼CEO)

本書はユーモア、哀愁、挑戦的なアイデア、そして希望に満ちている。人間とAIやロボットが競争するのではなく、協力する未来のための素晴らしいマニフェストだ――マーカス・デュ・ソートイ(オックスフォード大学科学公共理解学部教授、『The Creativity Code』著者)

これは、一人の男が知性、科学的洞察力、そして執念を駆使して人生の流れを変えたときに起こる物語である。ユーモアと勇気に満ちた本だ――ミシェル・ロメイン(ジャーナリスト・放送作家)

これは悲劇的な物語ではなく、反逆、可能性、そして始まったばかりの冒険の人生の物語である。人間の変化を描いたスリリングな物語だ――ジェーン・キャンベル男爵夫人(サービトンDBE)

感想・レビュー・書評

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  • 第二章の途中で辛いことを思い出して読むのをやめた。23章まで読んだ。もう少し時間をおいて、落ち着いて読めるようになった時に再読することにする。

  • 本作品はALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵された著者が、これまでの患者のようにただ「死」を待って怯えるのではなく、自身の身体を実験台として、最新のテクノロジーを駆使することで、生命を維持するだけでなく、いかにQOLを損なうことなく生き続けられるかにチャレンジする、ノンフィクション作品である。そして、このチャレンジは今も続いているのである。
    ALSといえば「ホーキング博士」が世界的に有名であるが、著者は肉体の衰えを最新の医療技術で延命するだけにとどまらず、AIや仮想空間などを駆使することで、自身の脳をAIと融合するという前代未聞の実験に挑戦しているのである。この点が「ホーキング博士」との最大の違いである(これはホーキング博士の時代よりも、この分野の科学技術が急激に進歩したおかげである)。
    著者は既に病気の進行により、「声」を失い、「食事」も胃ろうに頼り、「排便」も人工肛門に置き換えられているが、自らをサイボーグと称して更なる高度化を試みようとしている。
    著者は自身の取り組みを通して、ALS患者など難病に苦しむ人たちが「死」を待つだけしかないという現在の選択肢から、サイボーグになるという新たな選択肢を与えようとする大胆な試みである。
    さらに、それを通して技術だけでなく、倫理的な課題も世界に投げかけているのである。科学技術が発展した世界では、何をもって「死」と判断するのかという問題提起を行ったのである。
    著者の取り組みは、昨年末にNHKでも取り上げられており、今後の動向にも注視していきたいと思う。

  • 身体をAIに任せる人間2.0を既に実践されている方がいるのかと、読んでみました。生い立ち、英国エスタブリッシュメントとしての学生時代、ゲイとして配偶者との出会い、家族への告白、アーサー・D・リトルでの生活などなど。。ページに費やされるのは、抒情的な自伝です。
    シンギュラリティ、身体の一部がコンピュータになる、どんな機器なのか?どんなテクノロジーなのか?については、あまり語られてません。。写真もなし。。合成ボイス、アバターについては少しだけあり。
    なので、人間2.0をテクノロジー的に語るという本を期待されて方は、がっかりするかもしれません。。
    文章はこなれてるのか、どんどん読み進められました。。ただ、いつそのロボット的な分析が出てくるのか?!期待しながら読んでたのですが、なんにもないまま終わりの章を迎えてしまいました。。

  • 人類初「AIと融合」した61歳科学者の壮絶な人生 | 読書 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
    https://toyokeizai.net/articles/-/431183

    NEO HUMAN ネオ・ヒューマン | 東洋経済STORE
    https://str.toyokeizai.net/books/9784492046906/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「人は見た目じゃない!」人類の理想が実現する日 | 読書 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
      https://toyokei...
      「人は見た目じゃない!」人類の理想が実現する日 | 読書 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
      https://toyokeizai.net/articles/-/433375
      2021/06/18
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      今読むべき新刊書籍12冊 -2021年7月- アカデミーヒルズ
      https://www.academyhills.com/library/b...
      今読むべき新刊書籍12冊 -2021年7月- アカデミーヒルズ
      https://www.academyhills.com/library/book/tips/2021/july.html
      2021/07/25
  • # 感想

    やればできると思うが、実際に行動に移して、完遂するということはとても難しい。

    例えば、この本で書かれている、健常な状態の臓器を切り取って機械に置き換えるというは、まさにその一つだと思います。誰がそれをやりたいかという話もありますが、健常な臓器を切除する医者を見つけるのだって一苦労することでしょう。医者からしたら失敗して他の問題を併発するリスクもある、前例がない難しさ、ALSによる予期せぬ展開も考えられ、挑戦するメリットはどう考えても少ないと思いました。

    著者のすごいところは行動力や決断力もありますが、落とし所がきちんと見えているとも感じました。将来はAIでなんでもできるだけでは、1年後の自分をどうするのかはわからない。著者は現時点で可能な1年後のバージョンアップを設計しています。遠い未来を語ることができるから賛同や共感してくれる人たちがいて、近い未来を見せることができているのですぐ力になってくれる人たちが集まってくるのだと思いました。

    憧れの未来を見ることも大事ですが、堅実に一歩ずつ今できることを積み重ねることも大事だと教えてもらった気がします。一足飛びの未来を狙うのではなく、今できる未来を一つずつ叶えていこうと思いました。

    # 抜粋(一部省略あり)

    - 人間とAIをシームレスに接続する方法を模索できるということだ。
    AIが今後、加速度的に洗練されていく中で、その必要性は高まっていくだろう。AIと連携すれば、人間本来の知能を増幅させることも、認知症の問題を現実的に解決することも可能になる。逆にこの探求を怠れば、種としての人類は機械に取って変わられる恐れがある。(P.145)
    - 私はこれから長い時間をかけて、少しずつ自分の体に閉じ込められていくことになります。でも、それよりもっと長い時間を、閉じ込められた状態で過ごすつもりなのです。私が最も重視するのは、長期にわたるQOLです。閉じ込め状態になる前のことは、正直あまり気にしていません。(P.159)
    - 僕たちがやろうとしているようなことができる人間は、僕たち以外に存在しないんじゃないかって。世間を見渡しても、誰一人として試そうとしている様子もない。まして、MND患者で同じ発想を持っている人など皆無だろう。対照的に、現状の路線を維持しようという暗黙の圧力は強大だ。(P.182)
    - 僕がイメージしているのは、世の中で起きていることをキャッチして教えてくれるAIのシステムだ。カーナビみたいな感じで、条件を変えて3パターンくらいの提案を出してくれる。(P.187)
    - 「君とどう接すればいいのか戸惑っているんだよ。君のすぐそばまで近寄っていいのか迷っているんだ。学校じゃ、車椅子の人との接し方なんて教えてくれないからね。しかも相手が身動きもできないとくればなおさらだ……」(P.241)
    - 時がたつにつれ、僕はサイバースペース(あるいはサイバースペースを介してアクセスできる物理世界)を自分の体の一部だと認識するようになるだろう。脳が持つ可塑性という性質のおかげでね。メールを送信したり、エレベーターを呼んだりするのも、指を動かしたり、眉を上げたりするのと同じ感覚でできるようになるはずだ(P.245)
    - 未来に希望を見失ったせいで、死を選ぶほど追い込まれている人々がいると考えると、私はどうしようもなくやりきれない気持ちになった。彼らは、それ以外の可能性はなく、現実的な選択肢もないと思い込んでいる。
    そんな彼らに、私は希望と、可能性と、選択肢を示したいのだ。まだ道はあることを知ってほしいのである。私だって、誰が何を選択するかはその人の自由だと本心から思っているし、死を選ぶ権利でさえ全面的に支持している。しかし、同じくらい強烈に、生きる権利についても支持したいのだ。(P.400)
    - 1.科学こそ、魔法への唯一の道である。
    2.人類が偉大なのは、ルールをぶっ壊す存在だから。
    3.愛はーー最終的にーー全てに勝つ。(P.420)

  • 専門的言葉も多く半分は理解出来なかったが近年の科学医学の研究が凄まじい速さで多くの事がわかってきていると言う理解は出来た!未来の人間とは何か?

  • いわゆる「VR」だとか「MR」だとかいう世界を生きる、映画「MATRIX」を現実のものとしようとする男の物語。
    これはいつか現実の世界になる。
    しかもそう遠くない未来に。
    そんな風に思わせる作品でした。
    実際にだいぶ近づいてますしね。

  • ただ生きたい。そう言って欲しかった。それに尽きます。

  • テレビで紹介されているのを見て読んでみた。今の技術を使って生き続けること、賛否両論あると思うが、自分の生にここまでこだわることができるのも才能だと思う。

  • 今ない選択肢を作り出そうとすることはとてもすごいことだと思う
    切羽詰まった状態とはいえ、まだ機能している臓器を排除して延命しつつ生産的に生きる方法を模索する
    SF小説ではありふれた話だが実際に体を張って実践していることに驚嘆する
    マトリクスの世界を目指しているとも言えるが、物理的な肉体の管理はどうするのか、に関する答えをどう出すのか気になる

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