10年後に食える仕事 食えない仕事: AI、ロボット化で変わる職のカタチ

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492261149

作品紹介・あらすじ

前著は、週刊東洋経済の人気連載の書籍化企画。今回、新時代に対応した内容でブラッシュアップ!

ITを中心とするテクノロジー進化で変わる日本人の仕事。2020年からの10年間、あるいは30年間のリアル近未来にフォーカスし、職業の未来をカテゴリ別に徹底解説する。

●失業まっしぐら--検針員、運転士、外食・・・
●まず生き残れる仕事--ヒトの手先が生かせる建設、メンテナンス、接客、消防・・・
●うまくやれば生き残れる仕事--アナリスト、士業、教師・・・
★最強の選択肢「デジタル・ケンタウロス」になれ!

感想・レビュー・書評

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  • 『10年後に食える仕事 食えない仕事』

    【購読動機】
    今の業務、これからの業務。どのような課題、役割に対して取り組むことが価値につながるのか?AIと共存していくにあたって、人間はどのような立ち位置で業務に臨むのか?について考察したかったから。

    【結論】
    AIが得意なことは、教師データを元に推論できること。課題、問題が与えられて、その回答が一定のルール・枠の中で導きだせること。
    したがって、人間は、このAIの強みを利用して、労働力コスト(時間*人数)を減らし、余った時間・経済を別の領域に再投資していくことも選択肢のひとつであるということ。

    【こんなひとにおすすめ】
    自身の業務・仕事とAIとの違い・役割について考察したいひと。
    これから就職を考えている学生のひとで、仕事選びの基準を探しているひと。

    【私の解釈】
    ①身体②技能③心。
    書籍では、この3つの領域で、ひととAIを比較し、強み・弱みを整理している。また、著者が実施した過去のインタビュー情報をもとに、①②③で職業を評価している。さらに、AIに代替できうる職業か?いなかの結論を導きだしている。
    AIは、①の代替はできうるが完全に再現することはできない。また、AIは③の代替はできない。②は、AIが一定の要件のもとで完全に勝る領域である。

    自身がアウトプットした成果物は、AIと比較して何か差異があるのだろうか?もっといえば、AIが得意とする過去からの推論の領域を飛び越した「創造力」があるのだろうか?

    そのような視点を持ち続けて、業務に当たることの必要性を再認識することができた。

  • デジタルディスラプションが起こる中で10年後の生き残る仕事、職のカタチを書いた本。

    40歳を迎える中で、新たにAIを使いこなすデジタルケンタウルスの職を選択することはできないが、今の業務スタイルを変えることはできるはず。

    まずは、AIのメリット、デメリットをしり、『人間の強み』をしる。そのなかで、今の業務でAIに任せる仕事と人間しかできない仕事を整理することから始めたいと思う。

    そして『創造・感情・信用』を思考の軸として
    顧客の感情を慮り、顧客の信用を得て、創造力を駆使し
    サプライズを演出し、お客様に感動を届けたいと思う。

  • 新型コロナにより少しはペーパーレス、ハンコなしが進んできた感はあるがまだまだよね…

    私は、デジタルケンタウロスのグループに入っているけれども今の仕事にイマイチ感もある。とはいえこれからなくなりそうな仕事には行きたいとは思えないし。余計にキャリアを考えさせられる…

  • 非常に現実的なAI解釈。
    納得の一言。そしてコロナ前の2020年1月というのがポイント。
    日本のIT化の遅れは本書の指摘どおりだが、激変の時代を迎えたことで
    一気に加速するとみている。
    その視点で本書の悲観箇所を丁寧に読み取り楽観的に見積もれるとみている。
    つまり、日本の未来は非常に明るい。

    生産性なんか簡単にあがるはずだ。
    実現不能のような数字が掲げられた2025年までに一気にIT化が進む楽しい時代になると本書の悲観に反して感じることができる。

    それだけ判断材料になる話があり、今のところうまくいくとみている。
    ただ、二極化は避けられないだろうし、ディストピア感に確実に近づく流れは今後の政治時代である。

    なお、作者の批判を超えた悪口気味の口調が耐えられるない人には読みづらい。

  • ルールが決まっていて、変数(データ)が限定された処理を行うとき、AIは最強であり、人間は太刀打ちできない。

    しかし、データが未知数であったり、決まったルールがなく、人間の感覚に頼った作業はAIは苦手である。

    (1)創造ワーク、(2)感情ワーク、(3)信用ワーク、(4)手先ワーク、(5)ボディワーク
    は今後も自動化されないであろう仕事である。
    これらの仕事は人間同士の関わりあいがあって成立する仕事だったり、単調ではない複雑な作業を必要とする仕事だったり、現場に行って臨機応変に対応しなければ成立しない仕事である。

    AIに強みがある仕事は消えていくが、AIと人間どちらにも強みがある仕事で、どうAIと向き合っていくかが重要になってくる。
    AIから提供されるデータを有効に活用し、より高い生産性を発揮できるデジタルケンタウロスになることが求められる。

  • 自分の周りでも自動化が推奨される中、今後の働き方の参考にしようと手にとった。

    少子高齢化が進む日本では、自動化によって労働生産性が上がるため、人手不足解消・賃金アップへの第一歩になる。欧米諸国と比べて、仕事が無くなるといった雇用問題には繋がりにくく、自動化を推進しない手はない。
    特に競争が強い民間企業では自動化を進めていかないと生き残っていけない状況とのこと。
    今後AIを使いこなせる人材にキャリアアップしていけばと改めて思う。

    本書は、仕事の分野別の今後のキャリアアップの仕方以上に、政治や経済に対する分析が多く、そこが面白かった。

    既得権の分厚い分野では、非効率な業務が多いのに、コストを削減するインセンティブがなく、なかなか自動化が進まないこと、そこに対して政治が上手く切り込めていないことなどが、かなり辛辣にコメントされてて痛快でもあった。

    突破すべき社会の課題が見えて勉強になった。

  • 東2法経図・6F開架:KW/2020//K

  • 日本の総人口は2008年の1億2808万人をピークに減少に転じた。生産年齢人口も2015年の7629万人→2035年は6494万人と1135万人(年間57万人づつ)減っていく。この57万は鳥取県の人口とほぼ同じ。人間のする仕事は減っていく。

  • 仕事を知識、集約型技能集約型の軸と人間が強いか機械が弱いかの軸でマトリックスを作っている。
    失業する分野は、機械が強いエリア
    知識集約型としては、放射線の画像解析や公認会計士の1時監査執行で言うと、社会保険労務士司法書士、行政書士税理士の帳簿作成や建築士の概要、設計等がそれにあたる。
    技能集約型としては、レジのキャッシャーやホテルのフロントの受付、決済、外食の受付、決済、そしてタクシーや鉄道等の運転手なども挙げられている。
    逆に食える仕事と言うのは、人間ならではの信用感情創造が不可欠で、高度なコミュニケーションロックを使ったり、ツールとしてIT AIを駆使するアートで勝負するような仕事。代表的なところだと、芸術家や建築家研究者や大学教授、ソリューション、営業や経営企画、プロデューサーや政治家、そして臨床医などがそれにあたる
    今までは知識集約と技能集約のMusicでしか考えていなかったが、機械がつよいか人間が強いかと言うもう一つの観点で仕事を考えることが10年後、20年後のその仕事が存在するかと言うことにつながるのだと思った

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著者プロフィール

渡邉 正裕(ワタナベ マサヒロ)
ニュースサイト『MyNewsJapan』(mynewsjapan.com)のオーナー、編集長、ジャーナリスト。
1972年東京生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、日本経済新聞の記者、日本IBM(旧PwCコンサルティング)のコンサルタントを経て、インターネット新聞社を創業。一貫して「働く日本の生活者」の視点から、雇用・労働問題を取材、分析、提言。著書に『企業ミシュラン』シリーズのほか、『10年後に食える仕事 食えない仕事』『35歳までに読むキャリアの教科書』『若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか』『トヨタの闇』など多数。

「2020年 『10年後に食える仕事 食えない仕事 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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