実践 医療現場の行動経済学: すれ違いの解消法

制作 : 大竹 文雄  平井 啓 
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492315439

作品紹介・あらすじ

「感染症対策で手指消毒してもらうには?」
「市民にもっと健診を受診してもらうには?」
「臓器提供の意思表示をする人を増やすには?」
「看護の現場で内服事故を防ぐには?」
「メンタルヘルスのことで専門医を受診させるには?」

臨床現場・公衆衛生の現場でどのように行動経済学が活用されているのか?
「ナッジ」(より良い選択をするための選択肢や表現方法の工夫)を適切に使うための実践例を多数紹介

医療関係者、患者、企業、自治体関係者絶賛
ロングセラー『医療現場の行動経済学』待望の続編

感想・レビュー・書評

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  • 医療の現場で起きている様々な問題を行動経済学を使って分析して、解決策を提示しますよ、という本。
    ですが、まあ、個別の問題、新型コロナウイルスの行動制限の行い方やHPVワクチン接種率を普及させるには・・・といった話は、専門的で一般的には面白く感じないかも。
    冒頭、第1章の臨床医にとって役に立つのか、が包括的で読みやすく、概要掴むのであれば、ここだけでいいんじゃないかという気もしました。
    利用可能性ヒューリスティクスは問題ですよね本当に、と思いました。

  • 7月新着
    東京大学医学図書館の所蔵情報
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003608057

  • 第1部 「行動経済学を使う」とは
    第1章 巻頭インタビュー『医療現場の行動経済学』は、臨床医にとって本当に役立つのか?
    第2章 行動経済学・ナッジの解説
    第3章 インフォームド・コンセントをナッジする!?

    第2部 行動経済学を医療の実践にどう使うか
    第4章 新型コロナウイルス感染症対策の行動経済学
    第5章 感染症対策としての手指消毒
    第6章 HPVワクチンを本来の接種状況に戻すためのストラテジーの開発
    第7章 選択アーキテクトとナッジを活用する国を挙げての肝臓病対策の秘策
    第8章 SMSを用いたナッジによる特定健診受診勧奨
    第9章 臓器提供意思表示促進のためのナッジメッセージの開発
    第10章 自分のペースで今後の医療・ケアを話し合うための人生会議
    第11章 アレルギー性疾患の治療における行動経済学
    第12章 非感染性疾患における行動経済学
    第13章 内服投与事故のプロセスと解決するためのナッジ
    第14章 メンタルヘルスケア受診・受療行動促進のためのナッジ

  • 前作『医療現場の行動経済学』の続編として、様々な医療の現場での行動経済学の”実践”的な事例を示した一冊。2018年に出版された前作から今作への大きな変化といえば新型コロナウイルス感染症の猛威と、編者である大阪大学 大竹教授が政府の新型コロナウイルス感染症対策部会に行動経済学の専門家として招集された点であろう。行動経済学を用いた行動変容への期待が高まっているこのタイミングで、様々な領域での実践事例が紹介される意義は大きい。

    前作でも様々な領域での実践事例が紹介されていたが、本書ではその領域の広がりを感じられる構成となっている。

    例えば、40歳以上の国民に受診が義務付けられている特定健診の受診勧奨においては、一般的なハガキではなくSMSを利用することで、ハガキよりも費用対効果を高められる可能性が示唆されている。
    また、”稀有な事例がメディアなどで報道されることで非常に高い確率で発生する”かのように誤解してしまう利用性可能性ヒューリティクスの典型例として、HPVワクチンの事例に加えて、アトピー性皮膚炎などに対するステロイド剤利用への忌避が取り上げられている。後者はまさに極めて強固なバイアスがステロイド剤への忌避を生み、結果として悪質な代替医療ビジネスが跋扈しているという点で、行動経済学などの知見をフルに活用してその忌避を解きほぐしていくことの重要性は非常に大きいはずである。

    行動経済学自体は当然、どんな場合にも効果を発揮する万能薬なわけではないものの、医療現場において極めて汎用的に使える一つの”ツール”である。その幅広い領域での有用性を実感できる良書である。

  • 【書誌情報】
    編著者:大竹文雄
    編著者:平井啓 
    出版社:東洋経済新報社
    発売日:2022年4月22日
    ISBN:9784492315439
    サイズ:四六/並/306

     臨床現場・公衆衛生の現場でどのように行動経済学が活用されているのか? 「ナッジ」(より良い選択をするための選択肢や表現方法の工夫)を適切に使うための実践例を多数紹介。」
     ロングセラー『医療現場の行動経済学』(2018年)の待望の続編
    https://str.toyokeizai.net/books/9784492315439/

    【簡易目次】
    第1部 「行動経済学を使う」とは
    第1章 巻頭インタビュー『医療現場の行動経済学』は、臨床医にとって本当に役立つのか?
    第2章 行動経済学・ナッジの解説
    第3章 インフォームド・コンセントをナッジする!?

    第2部 行動経済学を医療の実践にどう使うか
    第4章 新型コロナウイルス感染症対策の行動経済学
    第5章 感染症対策としての手指消毒
    第6章 HPVワクチンを本来の接種状況に戻すためのストラテジーの開発
    第7章 選択アーキテクトとナッジを活用する国を挙げての肝臓病対策の秘策
    第8章 SMSを用いたナッジによる特定健診受診勧奨
    第9章 臓器提供意思表示促進のためのナッジメッセージの開発
    第10章 自分のペースで今後の医療・ケアを話し合うための人生会議
    第11章 アレルギー性疾患の治療における行動経済学
    第12章 非感染性疾患における行動経済学
    第13章 内服投与事故のプロセスと解決するためのナッジ
    第14章 メンタルヘルスケア受診・受療行動促進のためのナッジ

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著者プロフィール

大阪大学感染症総合教育研究拠点特任教授。

「2023年 『検証・コロナ期日本の働き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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