虎屋ブランド物語

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492501849

作品紹介・あらすじ

創業480年、この店の暖簾はなぜ強いのか。綿密な取材と深い洞察力で、人とブランドにおけるパワーを説き明かしてきた著者が、和菓子業界の巨人が織りなす和の世界観を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 仕事で和菓子を扱ってるからこそわかる難しさが改めて突きつけられた気がしました。
    和という雰囲気は格式高いように見られてしまうため、近寄りがたい雰囲気が出てしまいます。
    また、スーパーの売り場をみてわかる通り、和菓子を食べる機会が減ってきたため、見かける機会も少なくなってきました。
    洋菓子とのコラボで一時は盛り返したけど、なかなか厳しそう...
    シャトレーゼが普及のために頑張ってるけど
    まだまだ普及には足りていないので自分には何ができるんだろうとまた悶々としてしまいました。

  • 価値=歴史の長さ480年、高級和菓子店、高い品格、時代をとらえた独創性
    理念=「おいしい和菓子を喜んで召し上がっていただく」
    目標=①厳選した最良の原材料を使った高品質な和菓子の提供
     ②日本の歴史・風土・四季と結び付く文化の香り高い和菓子の提供
     ③感謝の気持ちを込め、お客様ひとりひとりの心に響くような行きとどいたサービス
    業績、
    商品・店の変化;
     ・トラヤカフェ、洋菓子でも和菓子でもないオリジナル性
     ・「とらや工房」;自然、和菓子、職人、お客様が近づける場所。あえて声高に宣伝性しない
     ・和菓子オートクチュール
    市場における位置づけの変化
    社内ルール;
      人材について;商品開発、フードコーディネーターの女性(長尾さん)
                六本木ヒルズ店、PJリーダー25歳女性、「熱がある人を採用”日本文化を発信する店”」
               男女均一賃金’72、子女教育休暇、eggs21(登山、ボランティア、好きな事をやれる発想で。)
      投資について
      管理について;掟書、良い提案を文書で。
    和菓子はどう生き延びていくか
     和菓子市場;上向き?
     2006年 生産金額 4000億円 小売規模5000億円 (2005年に底を打つ)
     新和菓子
      ①商品、 小ぶり、見た目におしゃれな大福・桜餅、和洋折衷
      ②包装  今の時代のデザイン性
      ③店のインテリア
      ④ディスプレイの仕方
      ★安易な双法のいいとこどりは思惑が透けてみえてあまり見う力を感じない
    ・脈々と人々にうけつがれてきた和菓子にはロマンがある。
    ・人生のお供をする偉大な存在であるのに、自己主張が少なく控え目。
    ・本質的な確かさ。本質的な良さ・深さ。本物である。流行を超えたところで存在し続けてきた。
    ・日本の風土から生み出された材料、繊細な色合いと風味、食感
    ・深い歴史をたたえた文化性、伝統を持った精巧な技、繊細でていねいなものづくり
    ・五感の総合芸術、
     ①味覚に訴えかける味わい、
     ②視覚に働きかける造形としての美しさ
     ③嗅覚がとらえるそこはかとない香り
     ④触角として手や舌が感じる江南の質感
     ⑤聴覚(菓銘”夜の梅”)
    ・和菓子が本来持っている上質なエッセンス=造形的な美しさを極める職人技、静かで品のあるイメージ、季節の移り変わりを大切にする心。
    ・洋服の評価=ストーリー性(緻密な手仕事、。意味を突き詰めた衣装の美しさ)
    ・植物性の素材をつかってヘルシー
    ⇔ 地味、時代遅れ

  • 安易にうまくいってある最終形だけを流用するのではなく、常に企業として、事をなすに当たっての意味を探っていく
    企業の描いてきた軌跡というのは、長短の問題ではなくその中身こそが問われることであり、軌跡の起点から今に至る線が一本で結ばれていることが重要

  • イメージと違った。。

  • 展示期間終了後の配架場所は、開架図書(3階) 請求記号:335.4//Ka97

  • 虎屋は500年以上続く歴史ある和菓子店、であるのにこれまであまり知らなかったので読んでみることに。
    特に虎屋という企業が素晴らしいと思ったのは、とらや東京ミッドタウン店で25歳女性をプロジェクトリーダーに、和菓子だけでなく日本の文化を発信する場所にする。と軸は同じながらも本店とは違った挑戦をする所。
    海外に出て、外から見る日本の和菓子の魅力を見つけたり、またその国の人に受け入れられる物に。と試行錯誤するところも柔軟性がある企業だと思った。
    効率化だけでは生まれない、「製造を原点とする不器用なまでの真面目さ」黒川社長がおっしゃる虎屋の良い所は深く考えさせられた。

  • 090208

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著者プロフィール

ジャーナリスト1961年、新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステムに入社し、ファッションという視点から、企業や商品のブランドづくりに携わる。同社取締役、ifs未来研究所所長などを歴任し、2021年に退社。コミュニティー「偏愛百貨店」を立ち上げた。『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞出版)、『虎屋ブランド物語』(東洋経済新報社)、『TSUTAYAの謎』『すいません、ほぼ日の経営。』(以上、日経BP)など、著書は30冊を超える。毎朝3時に起きて原稿をつづる生活を30年にわたって続けている。

「2021年 『アパレルに未来はある』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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