- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492521823
作品紹介・あらすじ
「万物流転」のプロセスの中にこそ、企業の未来創造活動の本質がある。科学的分析・人間不在の従来の経営論を超えた、知識社会のための「実践知」哲学。経営学の世界的名著『知識創造企業』から15年著者の思索の集大成。
感想・レビュー・書評
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世界的に知られる『知識創造企業』の著者による書き下ろしの経営論。「変化する状態」(プロセス)をキーワードに、これからの日本企業のあり方について説く。 (出版社HPより) -
かなり抽象化された議論が哲学などの知見を交えて展開される前半は好き嫌いが分かれるところだろう。個人的にはハッとさせられるところが多々あり、脳そのものが鍛えられる感覚だった。
誰にでもおすすめできる、というわけでないので星四つにした。個人的には5に近い。 -
こんな本を書きたいな、
そう思わせてくれる重厚な研究と思考が読み取れる。
2016年マイベストの一冊。
ただ、理解しきれてないのでもっと読み込もうと思う。 -
継続的かつ組織的な知識の創造こそが持続的なイノベーションにつながるとして「知識創造理論」を提唱する著者の集大成的な一冊。
客観的分析に基づく科学的・合理的アプローチによる意図的戦略論に対するアンチテーゼとして、個人の主観を基点に、組織的な対話を通じた弁証法的アプローチにより、暗黙知と形式知の相互変換から創発的な戦略が生まれ、実践につながると説く。
経営学の範疇に留まらず、哲学や現象学、生物学等を引用した理論も重厚だが、日本企業の豊富な事例紹介によって「実践知経営」の要点が整理されており、理論と事例の相関に多少無理を感じる部分もあるが、実践的ノウハウとしての読み応えは十分にある。 -
マネジメントに携わる人は必読だと思う。
「知識はプロセスである」
この言葉に全てが集約されている。
結して机上の空論ではない熱い書。 -
経営大学院での教科書として読了。
「知識創造理論」で知られる野中郁次郎氏らによる持続的なイノベーションを創造するための戦略を、「万物は流転する」という言葉に表されるよう、企業と外部環境の静的な分析からではなく、両者が連続して双方にフィードバックしていくような動的なプロセスとして分析した1冊。内容は400ページと分厚いけれど、非常に面白く充実した読書体験。
ポーターのように経済学をバックにした従来の経営学では価値創造における価値を判断する主観性が欠けているという指摘から、本書では哲学・思想の分野からの理論援用により、主観を積極的に採用するアプローチを取る。このあたり、これまで読んだ経営学の本とは全く異なる雰囲気。
自分の普段の仕事と関連付けて読むと、「あ、こういう場面ではこういうアクションが効果的なのか」という気付きも与えてくれ、知識や価値を創造していく際に、普段我々が意識せずに踏んでいるプロセスをこうして言語化して認識することは、なかなか重要なことなのではないかと思ったりする。 -
情報共有やナレッジマネジメント、と言った言葉をよく耳にするが、知識創造に関する野中先生のお話。
知識創造企業における“場”という考え方をもとに、時間的な流れの中での企業は継続性、流れの中で存続し続ける。
人との対話を重ねお互い理解し合う中で相互主体性、すなわち共有、共感、共鳴を醸成しながら新しい価値創造を行う場がイノベーションや創造性を生みだす。企業事例でトヨタのプリウス開発は印象的でした。
それにしても、重い本です。。。。 -
気持ち的にはうなずく部分も非常に多くあり、このような企業経営なら社員は幸せだろうと思いました。一方で、1つの理論として語るための本質性・普遍性を、私個人としてはまだ抽出しきれない感覚があります。個人の能力への依存度が高く、能力を開発するのも非常に難しいのではないのかという疑問が残っているからです。これから色々考えたいなという気持ちで、本を閉じました。
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