認め上手 人を動かす53の知恵

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492532584

感想・レビュー・書評

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  • 図書館

  • 大学のFDにも活用できそう。人間関係が希薄化する中で関係を作り相互承認の環境を作ることが人間らしい生き方に近づくのかも。

  • 承認、認める行為の第一人者である同志社大学の太田先生の「認め上手」というこの本は、こういう会社、家庭であればみんな幸せになれるのになと思える内容でした。
    相変わらず、承認行為、人を認める行為は人の承認欲を満たし、モチベーションを大きく引き上げ、仕事、勉強、家庭内仕事をやり甲斐のあるものにし、承認行為が自然と出来る承認文化を根付かせたいと思わせる素晴らしい内容でした!

  • 組織等において人を動かすための具体的な方法を理論的な背景や実例を交えながら、わかりやすく紹介してくれる本

  • 「褒める」より「認める」力を著者は強調する。

    確かに「褒める」ためには不自然な力みが加わることが多いが、「認める」ことは、人としての自然な振る舞いに通じる。

    生き方にを学ぶのに役立つ一冊。

  • 勤務先の試行錯誤を長いことみてきたので、共感できたし今後のためになったと思う。
    ただ、公平で確立された人事制度評価が土台になければ、表彰、承認に意味はなく逆効果だと考える。

  • 【読書メモ】

    ●部下が能力的にも精神的にも未熟な状態では「ほめる」ことでとりあえずの仮の自信をつけさせる必要があるが、そのあとは客観的事実に裏付けされた本物の自信を育てるために「認める」ことに比重を移していくべきだ。

    ●管理職やプロには<キャリアの承認>を、パートやアルバイトには<日常の承認>を求めている者が多い。

    ●上司は一人一人の承認願望を理解しておかねばならない。

    ●部下が認められる環境を作るのは上司の役目。

    ●同期生のネットワークが離職を抑制する。

    ●ほかの会社をリストラされた社員ばかりを集めて仕事をさせている会社がある。その会社の社長が興味深い話をしていた。彼らはリストラされたくらいだから当然モラール(士気)は低いはずだが、他人の世話をする仕事をさせたところ、見違えるほどいきいきと働くようになったという。

    またある大企業では定年退職した社員を再雇用し、新入社員研修を担当させたところ、まるで水を得た魚のように元気を取り戻し、はりきって教えるようになったばかりか、ほかの仕事にも意欲的にとりくむようになったという。

    ・・・やはり人間は自分が必要とされていると実感し、認められたいのだ。


    ●部下が活躍し認められるように支援することが、最終的には自分への評価として返ってくるという見本である。なお、このようなリーダーシップを私は「インフラ型リーダーシップ」と呼んでいる。

    ●よい仕事をさせるには、本人の自発的なモチベーションに委ねるしかなく、リーダーには仕事の環境を整えたり支援したりすること、すなわち一種のインフラ(基盤)としての役割が期待されるのである。

    ●満足をもたらす要因と、不満をもたらす要因とは別種のものだということであり、前者を「動機づけ要因」、後者を「衛生要因」と名づけた。注目したいのは、名誉や尊敬など「承認」が「動機づけ要因」に属し、「給料」が典型的な「衛生要因」だということである。

    ●個人の貢献度を明確にしない集団の「ワイガヤ」方式は、ある程度の成果やモチベーションを引き出すには有効やりかただが、並はずれた成果や長期的なモチベーションを引き出すにはやはり個人の名誉欲や出世欲(<キャリア承認>への欲望)に訴えることも必要である。

    ●「監視」の発想だと、陰での手抜きや利殖が増える。名を出させ裁量権も与えると、やりがいが生まれ、成長する。

    ●問題は、客からポジティブな声が届いてこないときである。・・・サンマルクというレストランで配られているアンケート用紙には、「お客様の励ましは従業員に勇気と元気を与えます。ぜひ、皆様の励ましの声もお聞かせください」と書いた欄がある。そして「本日当店で一番輝いていたスタッフの名前をお知らせください」と求めている。

    ●そして意外なことだが、弱者に冷たい会社では、むしろ仕事のできる者、成績のよい者が辞めていくようになる。

    ●これからは「評価」より「評判」を大切にすべき。客観的な情報とすり合わせ、正しい評判を吸い上げる。

    ●実力を認められたい若者と、人格的に認められることにこだわる年配者をうまく組み合わせれば絶妙なチームワークを発揮させることもできる。・・・ペアの年齢差は30年かそれ以上だとうまくいくことが多いそうだ。

    ●若者は「できる」と、年配者は「えらい」と認める。

    ●家族を巻き込むことでモチベーションや忠誠心が高まる(「範囲の拡大」戦略)

    ●社員が定年後、あるいは中途で退職してからも会社の恩恵によって承認が得られるようにしておけば、現役社員の会社に対するロイヤリティ(忠誠心)や仕事に対するコミットメント(献身)も大きくなる(「時間拡大」戦略)

    ●信頼関係が無いときはほめてもむしろ逆効果。

    ●因果関係がわかるよう、間をおかずにほめる。具体的な事実や数字・実績を示しながらほめる。

    ●徐々にほめる回数を減らし、態度や行動より成果をほめるようにする。相手の自尊心にあわせたほめかたをする。(そのためには、普段の言動の観察、腹を割ったコミュニケーションをとることが大切)

    ●人前でほめるなら創立記念日、新年会などめでたい席で。正社員は人前で、パートやアルバイトは陰でほめる。

    ●ほめる、しかるは<5対1>の比率で。ほめるのが先、叱るのは後のほうがよい。

    ●反抗型の部下に対しては、権力を笠に着て上からの目線で叱るよりも、一対一のある意味で対等な関係で叱るほうが相手のプライドを傷つけず、素直に受け入れられやすい。


    (表彰について)

    ●「顕彰型」は、公平性、透明性が絶対条件。選考基準が異なる複数の賞を設けること。

    ●授賞理由を具体的に明記すると、ありがたみが増す。社史などに名を刻むことで、会社への愛着や一体感も強まる。

    ●受賞者を支えた人にも賞を贈るとチームワークがよくなる。表彰委員を表彰している会社もある。

    ●ある機械部品メーカーでは、前向きな挑戦をしたにもかかわらず失敗した人に「大失敗賞」という賞を贈っている。・・・また、成功するしないにかかわらず、とにかく高い目標を掲げて挑戦したら必ず表彰すると言う会社もある。上司が日常的に部下の挑戦を促すようになったため、「まあ、やめておこう」という消極的な態度が職場から消えたといわれる。

    ●たとえ失敗しても賞を贈ることで社員の挑戦を促す。リスク管理のため、ミスをもうしだたら表彰する。

    ●認めてほしいところを認めるには、自己申告させるとよい。仲間や関係者に推薦、投票させれば、納得が得られる。

    ●正社員は個人表彰、パートなどはチーム表彰を。平等主義のわが国では、逆に個人表彰を増やすとよい。

  • いかにして褒めれば褒めた意味があるのかについて書いてある.褒め方だけでなくしかり方についても述べている(褒めるときは後々残る,しかるときは残らない方法にすること).内容に納得出来る良書.ただ,最後の表彰に関する章は面白くない.

  • 人を認める・・・。意外にやってないかもしれませんね。

    私も営業なので、営業先の担当者、弊社のデザイナー、プロダクションの方々・・・。いろんな人とのかかわりの中で生きています。

    この本には部下や社内の制度としてのほめ方や表彰制度について書かれていました。大きな会社の中間管理職にはいいのでは!?

    色々ほめて伸ばすことは重要ですよね!!

  • 「『ほめる』って流行だがその真実は『認める』ってことそれができれば」

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著者プロフィール

同志社大学政策学部教授

「2022年 『何もしないほうが得な日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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