LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492533871

感想・レビュー・書評

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  • なぜこの本が気になったか…
    もう少し仕事で拘束される時間を減らして、やりたいことに時間が欲しい!と前々から思っていた
    残業は減らすことができても、ただの雇われ労働者では自分の力量で定時を変えることができない
    今回のコロナで在宅業務や、時短等を実施し、働き方改革が促進すれば…と思ったが、何事もなかったかのように通常業務となってしまった
    仕事は別に好きなのだが……ああ!時間がもったいない!
    他にも、昔から海外旅行が好きなのだが、今の職場ではまとまった休みが取れない、将来に対する不安、ある程度のまとまった資産が欲しい、自由の効く仕事がしたい、好きな場所で働きたいかつ移動もしたい、など…
    そんなこともあり、何か参考になればと読んでみることに!

    100年ライフでなにが変わるか?
    あなたの100年ライフをつくる本

    ・70代、さらには80代まで働かなくてはならない
    ・新しい職種が登場し、手持ちのスキルだけでは生き残れない
    ・教育→仕事→引退という3ステージの人生が崩壊し、人生がマルチステージ化する
    ・変化を経験する機会が増えるため、選択肢をもっておくことの価値が増す
    ・子育て後の人生が長くなることで、家庭と仕事の関係が変わる
    ・老いて生きる期間ではなく、若々しく生きる期間が長くなる

    有形資産(お金、土地などの金銭的資産)だけではなく、大いに価値のある無形資産(友達、スキル、知識、健康など)の両方を充実させ、相乗効果を生み出す必要がある


    ■無形資産

    ①生産性資産:主に仕事に役に立つ知識やスキル
    ・スキルと知識に継続投資が不可欠
    ・アイデア、イノベーション、創造性、起業家精神が重視されている
    ・(人工知能の実現でも価値を失わない)人間ならではのスキルと判断力が重要
    ・あらゆる分野で通用する思考の柔軟性と敏捷性が不可欠
    ・知識の量だけでは差がつかない時代へ その知識を使ってどういう体験をしたか
    ・相互の信頼で結ばれた協力な仕事仲間のネットワーク
    ・個人のブランドと評判を上げる 情報社会において個人の言動が厳しい監視にさらされるため、慎重な自分のブランド管理が必要


    ②活力資産:健康や、良好な家族・友人関係
    ・年齢に関係なく脳を繰り返し使用し訓練を積めば、機能を高められる
    ・体を動かすことにより脳の機能低下を避けられる(現段階の研究においては理由はわからず)
    ・ストレスをうまく管理し、バランスの取れた生活をする
    ・前向きな親しい友人たちのネットワーク


    ③変身資産:変化に応じて自分を変えていく力
    ・今の自分を知り、将来の自分の可能性を知ることが必要
    絶え間なく自分の「過去」、「現在」、「未来」について自問し続けること
    ・他の人に聞いた意見を内省し、自己認識を変更することも大切
    ・円滑な移行を遂げるためには、活力と多様性に富む人的ネットワークを築いておく 
    ・考えることではなく、行動することによって変化に到達する


    無形資産の継続的管理の必要性
    メンテナンスと投資の必要
    続けてやらないと友人をなくしたり、知識の価値が下がる


    ■新しいステージ

    ①エクスプローラー
    ・一か所に腰を落ち着けるのではなく、身軽に敏捷に動き続ける
    ・身軽でいるため金銭面の制約は最小限に抑える
    ・生涯を通じて探検と旅を続け、新しい経験を追求
    ・自分を日常の生活と行動から切り離し、多様なものに触れ、真の実験が行われる時、自分の価値観と物事の優先順位を改めて深く考える
    ・人的ネットワークを広げ、その多様性を高める
    ・自分と言う存在の境界を押し広げ、固定観念から脱却し、他の人たちの行動をじっくり見る
    ・「システムの端」に立ち、自分の思い込みや価値観に新しい光を当てる
    ・他人の人生の物語に触れることにより、自分の人生の物語が揺さぶられる
    ・ただし、単なる受け身の時間にすると、重要な資産を劣化させ減少させかねない


    ②インディペンデント・プロデューサー
    ・自分の職を生み出す人
    ・成功することよりも、ビジネスの活動自体を目的にしており、永続的な企業を作ろうと思っているわけではない
    ・組織に雇われずに独立した立場で生産的な活動に携わるためにまとまった時間を費やすことに大きな意味を持つ
    ・素早く試行錯誤を繰り返すことにより、絶えずフィードバックを得てプロジェクトを成功させる方法を見いだしていく
    ・金銭的資産を大きく増やせるケースは滅多になく、生産活動を通じて学習することに重きが置かれる
    ・経費を差し引いて生活費をギリギリ賄えるくらいの収入を得ようとするスタイル
    (このスタイルによりシェアリングエコノミーが発展した)
    ・知的財産を公開し、他の人たちとシェアすることを重んじる 高い価値を生み出せる協働型の人的ネットワークの本質


    ③ポートフォリオ・ワーカー
    ・異なる種類の活動を同時に行うステージ
     生産活動に携わる時期のいつでも実践できる
    ・支出を賄い、貯蓄を増やす
    ・過去の経歴とつながりがあり、評判とスキルと知的刺激を維持できるパートタイムの役割を担う
    ・新しいことを学び、やりがいを感じられるような役割を新た担う
    ・旧来型の第二ステージを生きてきただけでは柔軟性が身につかない
    ・フルタイムの職についているうちに、小規模なプロジェクトを通じて実験を始める(早い段階で準備に取りかかる)
    ・社内中心の人的ネットワークを社会の多様なネットワークに変えていく
    ・非効率を緩和する
    すべての活動に共通する能力や知識を持たせるようにする
    時間を細切れにせず、大きくまとめる

    いずれの移行期間も無形の資産への投資が大切
    エネルギーを最重点して活力資産を増やしたり、自分を再創造(リ・クリエーション)して生産性資産に磨きをかけたりする
    また金銭的準備も必要


    ■新しいお金の考え方
    ・お金に関する知識と判断力が不可欠
    ・ポートフォリオをマネジメントする
    ・貯金を増やすためのセルフコントロール
     昇給した分を自動的に貯金に回して生活レベルを一定に保つ


    ■変革への課題
    ・積極的に計画を立て行動しなければ、長寿化は厄災の種になりかねない
    ・一人ひとりの選択と価値観が人生の出来事やステージや移行の順序を決め、それが自己意識、つまりアイデンティティーを築いていく
    ・一斉行進型モデルが弱まり、自分についての知識を深め、内省の能力をはぐくむ
    ・計画と実験
    ・世界でなにが起きていて、変化に対処するために何ができるかについて理解を深めるため、自己効果力(自分ならできるという認識)を高める必要がある
    ・自己主体性を高めるために、余暇時間をレクリエーション(娯楽)から、リ・クリエーション(再創造)に切り替える
    ・未来に得られるかもしれない恩恵のために、いま厳しい決断ができるようセルフコントロール能力を高める


    ほぼ400ページのなかなかのボリュームであったが、あまり真新しい新鮮な情報はなく少々残念であった
    長寿化に備えようと考えている人には当たり前の内容ではなかろうか
    これから考えていきたい人向けということか
    働き方については別の本でもう少し掘り下げていきたいし、お金の面は逆に世間の知識のなさに驚いてしまった
    一番響いたのはやはり自己分析が足りないことだと実感
    自分が何がしたいのか、何をしていれば幸せで苦なく続けられるのか…
    とことん自分と向き合わなくてはいくらこういう本ばかり読んでもダメな気がする
    また人的ネットワークを広げるのは正直ハウツーがわからないのでここも調べていきたい
    問題点が明確になったので読んで良かったであろう

  • 【星:2.5】
    読むのに結構時間がかかった。

    売れている本なので期待したが、正直響いてこなかった。

    寿命が伸びて、これまでの①子供時代→②勤労時代→③老後という3段階ステージの人生モデルが崩れていくので、色々準備しなければならない、ということを延々と繰り返しているだけにしか思えなかった。

    相性が良くなかったのかなぁ?

  • 過去の読書会の課題本。平均年齢が100歳になる時代という前提が、どうしてもぶっ飛んでいる印象しかなく、そこがひっかかるので、なかなか議論も頭に入ってこない。結婚・出産の価値を貶めているように見える議論展開にも違和感。テストケースとしてあげている「37歳で出産」というのもあまり現実的ではない。終始「言いたいことは解るが」とモヤモヤしたものが残った。

  • 終章でも触れられていたが、マルチステージを生きることが想定されるのは現状高スキルを持った人々であり、本書の内容は全体的にあらゆるレベルの人に当てはまる話ではないように感じた。
    自分は比較的若い方だと思っており引退年齢はかなり上がるだろうという自覚はあるため、これからの人生で転職したりどこかで学んだりリフレッシュする期間を設けたりする人生をあれこれ想像・計画するのは楽しい。だが、そのためには高スキル労働者であり続けるための努力が相当必要であることも理解した。

  • 人生100年あるから計画的に資産形成していこうていうお話。
    100年も生きる必要あるのか。終わりを決められる人生がいいなって思う。どうだろう。

  • 2016年の発売されたばかりの時に読めばさらに新鮮な内容に感じられたかもしれないが、現在2020年8月時点では、本書に述べられていることほ多くを耳にするぐらいに社会課題として世界、日本全体で共有されているように思う。

    逆に言えばこれだけ早く、本書の内容が少なくとも日本では社会が考える問題として掲げている点において、重要な提言をした本だと思う。

    その理由として、この本の持つ読みやすさがあると思う。私自身想定していた3倍くらいのペースで読むことができた。

  • 内容ほぼわかってたのに、ブックオフで購入して、流し読みです。人生が100年になるということに伴ってどういう世界になるかということです。

  • 2007年生まれの人は100歳まで生きる確率が50%以上(ここ説得力なし)

    資産を以下の3つに分けて考える
    ?生産性資産
     知識・評判・人脈
    ?活力資産
     健康・家族友人関係・人生のバランス
    ?有形の資産
     貯蓄・資産
    人生のステージによってこれらの資産は変化する。
    寿命が延びるに従い、旧来の3ステージ型人生では立ち行かなくなる。
    マルチステージ型人生を個人も企業も社会も目指すべき。

  • 長寿化だけでなく、人口構成や社会情勢の変化、技術の進展などから、人生が『教育→仕事→引退』から大きく変化している。なので、100年生きると考えて、再設計しよう、という啓蒙の書。
    本書のベースが欧米社会であり直接参考にならないことや、内容がやや冗長であることなど、読みにくい要素はあるものの、この視点と考え方は重要。

  • 3ステージから5ステージの人生というのは、言われてみればなるほどと思う。超ムラ社会である日本では5ステージの人生を送ることができるのは、まだまだ時間がかかるかもしれない。

著者プロフィール

リンダ・グラットン
ロンドン・ビジネス・スクール経営学教授。世界経済フォーラムの「新しい教育と仕事のアジェンダに関する評議会」責任者。世界で最も権威ある経営思想家ランキングであるThinkers50のトップ15にランクイン。「人生100年時代」の提唱者として2018年には「人生100年時代構想会議」のメンバーに任命された。


「2022年 『まんがでわかる LIFE SHIFT 2(ライフ・シフト2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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