POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス): 学習する組織に進化する問題解決アプローチ
- 東洋経済新報社 (2021年3月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492534359
作品紹介・あらすじ
世界41カ国で実践!
SDGs時代の問題解決バイブル、待望の翻訳!
ポジティブデビアンス(PD)とは、同じコミュニティや組織などで、問題が発生している悪条件の現場のなかで良い結果を出している「逸脱者」です。このPDが成果を出したプロセスを問題解決につなげるのがPDアプローチです。
PDアプローチは、世界41ヶ国で、複雑で解決が困難な問題、たとえば子どもの栄養不良、学校の退学率、ウイルスの院内感染、新生児や母子保健、少女の人身売買などを解決するための手法として長年使われています。
最近では、本書でも、製薬メーカーのメルク、投資銀行のゴールドマン・サックスが事例として扱われているように、PDアプローチの導入で、現場主導で問題を解決し、現場がさらに自ら考える組織に進化することから、ビジネスの世界でも注目されています。
本書は、最難関課題を、予算をかけずに、短期間に解決に導いたさまざまな事例を取り上げ、PDアプローチについて解説しています。社会起業家、イノベーター、企業リーダー、政策立案者など、喫緊に解決するべき社会的問題やビジネスの問題を解決したいチェンジメーカーをワクワクさせる一冊です!
【付録】
・PDアプローチを実践するためのフィールドガイド
・日本語版オリジナルのビジネス視点の訳者解説
感想・レビュー・書評
-
めっちゃ良かった。
外部からベストプラクティスを持ってくるのではなく、「あなた達にとっての最適解をどうやって探すか」というボトムアップ・アプローチの問題解決手法論。
また、解を見つけて終わりでなく、以降も学習し続ける組織を作ることも含まれている。
最終章だけ何か翻訳がわかりにくかった気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
例が医療と特殊でイメージが湧きにくい上、翻訳もあまり上手くないので読みづらいし、内容も今ひとつ汎用性が低い。
-
外れ値としての成功事例にこそフォーカスすべきということ、ただしそれをベンチマークとして、別集団に水平移動させようとすることは課題があることなどを、具体的な社会課題ケースから掘り下げた良著。
特に後者の、ベンチマーク化することの愚については、文化や規範的なものから外挿できないという理由だけでなく、(タレブが「身銭を切れ」と表現したような)痛みを伴わない分、行動に繋がらないといった実際上の理由がある点の説明は参考になる。 -
うまくいかない、複雑、長年解決できていない…そんな問題を解決する方法なんかなさそうに見える。でも、よくよく観察すると、同じ条件下にあってもうまくいっている人や事例は存在する。
この本は、ある一定の問題意識を持つ人々が自ら「なぜ、ここではうまくいっているのか」を徹底的に調べ、発見し、改善をするというプロセスを事例によって解説したものだが、読後はものすごく希望が持てるようになる。
うまくいったのはなぜ?と観察することは、個人でも始まるが、コミュニティだと一層強固に進んでいく。問題を抱えた時、仲間を探すことから始めるこの手法を知っていれば、なんとなく、「どんなことが起こっても大丈夫」と思えるようになるから不思議。 -
企業変革系の本。
翻訳が読みにくいが、題材と中身はおもろい -
今は興味が持てない
-
すごい本だった。
貧しい村の栄養失調を減らすプロジェクト、資金不足で調査や食糧支援など通常のアプローチが取れないという局面でPD(ポジティブな逸脱)を手掛かりにして解決策を見出して行くー。
いままでのいわゆる「問題解決」の方法とはまったく違う概念を用いるので、まだきちんと理解・咀嚼できてなく、気の利いたまとめとか言えない