なきむし せいとく: 沖縄戦にまきこまれた少年の物語 (童心社の絵本)
- 童心社 (2022年4月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (49ページ)
- / ISBN・EAN: 9784494012480
作品紹介・あらすじ
《沖縄に40年以上通い続けてきた著者が描く「沖縄戦」》
ここは1945年の沖縄。ぼくの名前は「せいとく」です。
いつも泣いているので、みんなから「なちぶー」とよばれています。
父に続き、兄も兵隊となり、ぼくは母と妹の3人で、南へ逃げることになりました。
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絵本作家・田島征彦は、40年以上取材を重ね、これまでにも「沖縄の絵本」を描いてきました。
(『とんとんみーときじむなー』[1987年]『てっぽうをもったキジムナー』[1996年]『やんばるの少年』[2019年、いずれも童心社・刊])
本作では、長年の取材の集大成として、真っ正面から「沖縄戦」を描きます。
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「悲惨な戦争を子どもたちに見せて怖がらせる絵本を創るのではない。平和の大切さを願う心を伝えるために、沖縄戦を絵本にする取り組みを続けているのだ」
田島征彦(「母のひろば」685号より)
感想・レビュー・書評
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今年出版されていて気になっていた絵本。沖縄戦の一般人たちが辿った悲惨な状況をたんたんと絵本サイズで読める。主人公は泣き虫な男の子、二年生のせいとく。アメリカ軍の上陸でアンマー、妹と逃げ回る生活が始まります。
それなりに文字数あるので、絵本にありがちな内容薄すぎてこれだけよんでもわかんないんじゃない?っていうことにならず安心。もう少し知って欲しいけど、ひとまずこの絵本で沖縄戦を知るのはとても良いと思いました。★4にしたのは、この本からもっと進んで多くを知って欲しいから。沖縄で日本兵が沖縄の人にやったことは、割と簡単に読めるから知っていてほしい。他の国では絶対にもっとひどいことが行われているのだから(こっちは探さないと読めないし児童書はほぼない)。 -
「沖縄戦を描くというのは、困難な仕事だ。悲惨な戦争を子どもたちに見せて怖がらせる絵本を創るのではない。平和の大切さを願う心を伝えるために、沖縄戦を絵本にする取り組みを続けているのだ。」
という作者、田島征彦さんのことば。
この思いが、未来を背負う子どもたちに伝わりますように。 -
沖縄戦をテーマに絵本「子どもたちに平和を大切なものとする心を」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/177114
2022/05/18 更新 -
平和を願い、戦争を忘れないために。
理不尽で、恐ろしく、悲惨な事が沖縄であった。
そして、今も世界で起きている。
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たじまゆきひこ(田島征彦)さんの絵は恐ろしくも美しく、「悲惨な戦争を子どもたちに見せて怖がらせる絵本を創るのではない。平和の大切さを願う心を伝えるために、沖縄戦を絵本にする取り組みを続けているのだ。」との意図は果たされていると思う。
沖縄戦で家族を亡くし体を傷つけられ、物語の終わりでは戦争が終わって10年経ち、1955年。畑をつくってやっと収穫できるようになったところでiアメリカー(アメリカ人)に土地をとりあげられ、軍事基地をつくられてしまう。
「いまはアメリカーに占領されています。/でも、沖縄が日本にもどったら、こんなものは、/すぐになくしてしまうさぁ。」
この一文が何とも悲しく、本土の人間として限りなく申し訳ないと感じる。 -
沖縄戦の酷さが描かれている
2023絵本50
https...
https://style.ehonnavi.net/ehon/2022/08/1_736.html