- Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
- / ISBN・EAN: 9784523264507
感想・レビュー・書評
-
小島正樹氏のデビュー作でありながら、あの島田荘司との合作。多分トリックは小島氏で、プロットは島荘ではないかと勝手に推測。特に、足で稼ぐ刑事の描写と、終盤の犯人の動機に繋がる、戦時中の凄惨な描写は流石。そして、バラバラの動機もらしさ抜群。
勿論、小島氏らしいとんでも物理トリックも健在で面白いが、やっぱり島荘のケレン味がたっぷりで、単体の作よりボリュームがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
舟とともに吊り下げられた死体、突然燃える死体、鎖で石に結びつけられた死体...
これら奇怪な死体を納得してしまう、壮大な物理トリックがとても面白い。義足も騙された。
途中で語り口を変えて死体を描写したり、最後に手記を持ってきたり、といった構成は島田荘司さんらしいなと感じた。 -
秩父で起こる連続殺人を休暇に来ていた刑事と旅館の宿泊客が捜査していく。話自体は面白くないわけではなかったが、その設定もトリックも可能なのだろうか。この作品は島田荘司作品の外伝的作品で、小島正樹のシリーズ1作目の位置づけのようであるが、どちらかを読んでみるか悩むところ。
-
見立て殺人、三つの物理的大技トリック、密室トリック、偽装トリックと盛り沢山ですが、犯人指摘の論理がご都合主義に感じました。
動機は島田氏が訴え掛けたいんだろうと思われる社会派テーマを用いていますが、今さら南京大虐殺や百人斬りを持ち出しても時代的に無理があるように思えました。
それでも、本格ミステリーとしてはまずまずの出来だと思います。 -
島田荘司とのコラボということで、とりあえず読んで見たが・・・。
確かに舞台装置や謎の提示の仕方は「いかにも」という感じで、それなりに楽しめたが、細かなツッコミどころが多く(刑事が民間人に捜査情報を漏らすか!?・・・等々)、いちいち気になって物語に入り込めなかった。 -
これまた派手なトリックだったけど、トリック云々というより物語としてイマイチ楽しめなかった。