ミステリーは非日常とともに!

著者 :
  • 南雲堂
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本棚登録 : 58
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784523266013

作品紹介・あらすじ

ファンとの交流会を豪華客船で行う企画を受けたミステリー作家の高沢のりおだが、クルーズ中に客船にまつわるトリックを二社分つくらなくてはならなくなった。高沢は友人でかつて航空機に関わっていた倉崎の同行をたのみ、彼の工学的な知識に頼ろうと考える。高沢の苦難のクルーズが始まる。

感想・レビュー・書評

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  • それほど感心する謎解きではなかった。

  • キャラ紹介が薄いので知らない人たちがワイワイやっているのを近くで眺めている感覚になった。

  • +++
    ミステリー作家、デザイナー、映像作家、警察官僚の友人たちが自身の経験と知識を駆使し非日常で繰り広げられる日常の謎に挑む中編集!!
    豪華クルーズ船で行われる謎解きゲーム、苦労して手に入れた旧いクルマにまつわる悲喜こもごも。
    ファンとの交流会を豪華客船で行う企画を受けたミステリー作家の高沢のりおだが、クルーズ中に客船にまつわるトリックを二社分作らなくてはならなくなった。高沢は友人でかつて航空機に関わっていた倉崎に同行をたのみ、彼の工学的な知識に頼ろうと考える。高沢の苦難の旅が始まる。
    念願の旧いBMWを手に入れた映像作家の深川は友人たちに自慢するためにドライブに誘う。旧いクルマ特有の問題に悩まされながらも楽しんでいる深川だが、友人の警察官僚・園部から車に関する謎を相談される。

    +++

    「クルーズはミステリーとともに!」
    「ドライブは旧き良きクルマとともに!」

    豪華客船のクルーズも、いつどんな状況で動かなくなるか判らない旧い車でのドライブも、間違いなく非日常感満載である。そして、クルーズ船の旅の間にトリックを考え出し、参加者に解いてもらうというイベントがまた新しい趣向である。車の方も、旧い車をはらはらしながら愉しんでいたと思ったら、いつの間にかちゃんと事件の謎解きになっているあたり、さすがである。前作から引き続き登場するさまざまなジャンルのメンバーの個性とともに、存分に愉しめる一冊である。

  • ファンとの交流を豪華客船クルーズで行うことになったミステリー作家。出版社のお金でクルーズできて最高と思っていたが、その客船ならではのトリックを使った問題を交流会でファンに公開することになる。

    念願の古いBMWを手に入れ、ドライブを楽しむ映像作家。友人たちにし自慢するためにドライブに誘うが、古い車ならではトラブルに見舞われる。そして、友人の警察官僚から車に関する謎を相談される。



    誰も死なない。ただミステリーがあるだけ。豪華客船の方が、まだ面白かったなというかんじ。車のミステリーは、この作者さんは車が本当に好きなんだなと思った。税金や車検、新車への乗り換え。車に関する愚痴とかすごい。あといくらいい車でもあんなに故障ばかり起こる車、本当大変だし遠出も満足に出来なくないかと思うのだ。


    んー星3つになってるけど、本当は2.5ぐらい。ちょっと読むのが辛かった。


    2022.7.2 読了

  • クルーズ船で謎探しは面白かった。マニアとはいえ車が壊れ続けるのは乗ってて怖くないのだろうか。

  • 2つの中編集を収めたミステリー小説です。
    ミステリーではありますが、殺人(物語に出てくる問題には登場します)といった重たい出来事はありません。

    全体的に可もなく不可もなく、微笑ましく終わったなという感想でした。感動させたり、心が辛くなるといった心理描写がなく、純粋に「ライトなミステリー」として楽しめました。

    作家さんは、工学部航空学科を卒業し、社会人では大手メーカーで航空機の設計に携わっていたそうです。なので、その分野での知識が、色んなところに散らばっていました。

    今回は、大型客船と車を特集しています。

    前半は「クルーズはミステリーとともに」。
    ミステリー作家とファンとの交流会を豪華客船で行うことに。ただ交流するだけではつまらないので、クルーズ中に皆が乗る客船を使って、トリックを作り、ファンにお見せしようという企画も追加することになった。

    いわば謎解きゲームといったところでしょうか。実際に文中には、問題文が提示されています。読み手もファンと同様に参加できるような体験ができるので、ワクワク感がありました。

    ミステリーとしては面白かったですが、船に関する情報や知識をもう少し掘り下げて欲しかったなと個人的には思いました。思ったよりも、専門用語や計算式といった本格的な要素がなかったので、あっさり感がありました。


    後半は「ドライブは旧き良きクルマとともに」。
    旧い車を手に入れた映像作家。ドライブをしようにも、旧いためかトラブル続出。そんな時、警察官である友人から、ある謎を相談される。

    こちらは、前半とは逆で、車に関するコアな情報や知識はあるものの、ミステリーに活かされていない印象がありました。トラブルの原因をミステリー作家に相談するのですが、別にミステリー作家じゃなくても良いのでは?とちらほらそういった箇所が多くありました。

    「ミステリー」というよりは、「相談」といったところでしょうか。もちろん謎解きはあるのですが、どこかで聞いたことがあるような既視感がありました。せっかく車のコアな知識があるのに、謎解きに活かされていなかったので、ちょっと残念感がありました。

    他の作品を見てみると、ドローンや航空機といった専門分野を駆使した作品も高評価な作品もあるので、今後注目して行きたいと思います。

  • 作家とファンの読者が一緒にクルーズ船に乗って、作家の考えた謎を解くという、緩やかなミステリー。もう一つは、警察が修理工場を頼りにして、何事件を解決するというもの。そろそろ飛行機関係の本を出して欲しい!もしくは続編。

  • 殺人事件は発生しない。
    クルーズ船でサスペンス小説の作家がトリックを作るという微妙に緩い設定。その途中で殺人事件が起こるとか失踪するとかは一切なし。確かにミステリーだわなあという緩い設定のままで終わる。
    爆笑できるわけでも、ほっこりできるわけでも、感動できるわけでもない。旅情もないし…

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。東京大学工学部航空学科卒業。大手メーカーで航空機の設計に携わる。1997年よりフリーのデザイナー。2014年『推定脅威』で第21回松本清張賞を受賞しデビュー。他の著作に『ミステリーは非日常とともに!』『リヴィジョン A』『ドローン・スクランブル』『ファースト・エンジン』『絶対解答可能な理不尽すぎる謎』『音速の刃』。

「2022年 『天空の密室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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