波に乗れにっぽんの太陽電池: 温暖化のリスクをチャンスに変えるシナリオ (B&Tブックス)

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  • 日刊工業新聞社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (147ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784526062186

感想・レビュー・書評

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  • 太陽光発電は環境的だけでなく経済的にも十分意味がある、というところから入って、
    出版直後に導入が決まったFIT制度の説明など。

    太陽光発電(他の再生可能エネルギーもだけど)の分野はものすごく進んでて
    ちょっと前の常識は通用しないと言うことがわかったり、
    FITの話とかはあまりニュースにはなっていないので、どういう意味かを
    知るのにおすすめ。

  • 初心者には一読ではなかなか理解できない部分が多い。入門書としてはオススメしないけど情報量やデータのまとまり具合など参考文献としては価値があると思われます。

  • 著者は太陽電池ハードウェアの研究者だが、産業政策についても研究を深め、固定価格買取制度の必要性について熱く発信している。
    温暖化対策が世界的に必要なことは明白
     ⇒ 今後、日本は経済成長と環境保護を両立させるために有望な技術を国全体で育てていかなければならない
     ⇒ 太陽電池が有望
     ⇒ だから固定買取価格制度を作り、皆で少しずつ負担して育てよう
    ・・・というもの。
    多くの文献をきちんと引用し、議論が分かれるところははっきりと明示しつつ、バランスのとれた主張を行っていると見た。

  • 念願のFIT導入/ただ、マイナス1, 2009/3/20


    本書が低減している固定電力買い取り制度(フィードインタリフ;FIT)は本書の出版とほぼ同時期に決まりました、買い取り価格 約50円/kWh、契約期間10年。まあ、太陽光先進国のドイツ、スペインより条件は良くありませんし、家庭用を中心とし、大規模メガソーラーと呼ばれる1000kWクラス以上の事業用発電所が除外されましたが、大きな一歩だと思います。
    本書では、このFITという制度のメリット、これによるドイツ、スペインなどの急速な普及、あっという間にドイツが日本を抜いたことの理由がよく分かると思います。
    また、このFITは政策のさじ加減が難しく、スペインでは太陽光バブルを生み、問題を起こし太陽光普及を減速させた事まで説明しているのは良いことだと思います。
    太陽光は今非常にブームで当面は急速な普及が期待できるでしょう。ただ、急速な普及では同時に様々な問題が発生し、特に太陽光発電システムの建設コストを、NEDOなどがもくろむような急速なコストダウンを実現しなければ、バブルが弾けてしまうという事も考えておく必要があります。本書を含め、現在の発電コスト46円/kWhを2030年に7円/kWh(これなら火力発電とも互角水準)を実現する明確な道しるべがまだありません。この点のみ、太陽光発電の懸案事項だと思います。
    本書の内容につうては、専門家らしく丁寧に分かりやすく、太陽光発電を取り巻く環境を幅広く掲載していて、読みやすいと思います。
    ただ、1点、全ページ、白黒印刷なのが残念。グラフや構造図、パネル写真などはカラーであれば、大変使いやすい、より分かりやすい内容だったと思います。
    カラーなら定価1800円を2000円にしても価値あるものだと思いました。ここだけ残念です

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