生活者の平成30年史: データでよむ価値観の変化

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532176549

作品紹介・あらすじ

「社会のために」から「個の充実」を求める流れに、
働き方は「終身型」から「流動型」へ、
妻は強く、夫は弱く、家族は「運命共同体」から「ユニット」に、
「愛」より「お金」を信じる社会へ――

平成30年の生活観の変化をデータから読み解く。
2色。グラフや写真などビジュアル豊富な1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 「料理好き」減少! どこからが手料理? 調査で分かった新定義:日経クロストレンド(有料会員限定)
    https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00401/00025/

    生活者の平成30年史 データでよむ価値観の変化 | 書籍 | ひらけ、みらい。生活総研
    https://seikatsusoken.jp/about/publication/publisher/13080/

    生活者の平成30年史 | 日経の本 日本経済新聞出版
    https://nikkeibook.nikkeibp.co.jp/item-detail/17654

  • 博報堂生活総研による、全104の分析とデータの紹介。たくさんのグラフが並び、本文の多くがその説明文だが全く飽きない。淡々とファクトを並べつつも、切り口に単調さを廃する工夫がされており、データカタログではなく本として読ませる構成になっています。

    細かいですが、本書で最も誠実さを感じるのが、グラフの起点をゼロに統一するなど、きちんとデータとして見せることに徹底していること。社会学などの本にありがちな、ごく一部の区間だけを取り出してハイインパクトに見せようと言った小賢しい細工がない。これは読者に淡々とデータを示して考察を預けるという本書のスタイルがきちんと守られていることの証左であり、下手な印象操作を避けた形で示したいという姿勢を感じられて好感が持てます。

    ちなみに、本書がなるべく考察を読者に任せているところもあり、博報堂によるインサイトの記載は限定的ですが、それでも「イマ・ココ・ワタシの充実に向かう生活者」とか「家族というプロジェクトへ」などのキーフレーズが並び印象に残ります。「過熱期、冷却期を経て常温の時代へ」のインサイトは興味深い。

  • 日本がどう変わったか、その30年が全部書いている

  • テレビの話題を講義ですると、最近の若者、テレビ見てないですよ、と学生に教えられたことあります。こういうことやね。夫婦は連立政権かぁ。自分がちょっと前の価値観もってることがわかった。

  • ふむ

  • 平成の30年間で、人々の意識や行動、価値観はどのように変化したのか?

    ーーーー✂ーーーー

    平成の時代、「生活環境」には、次のような変化があった。
    ・平成の初期、「夫婦と子ども世帯」が全世帯の多くを占めたが、最近、「単独世帯」が最多となった。
    ・生涯未婚率が30年間で、男性は約20%、女性は約10%上昇した。結婚しないことも、人生の選択肢の1つになった。
    ・「共働き世帯」が「専業主婦世帯」の2倍近くになり、高齢者の就労も一般化するなど、誰もが働く社会になった。

    バブル崩壊やリーマンショックなどの経済的困難を乗り越えてきた生活者は、未来は大きく変わらないと考え、楽観も悲観もせず、身近なところで楽しみを求めようとする。
    こうした人々の社会は、熱くも冷たくもない【常温社会】といえる。

    ーーーー✂ーーーー

    生活者の「価値観」については、次のような変化が起こった。
    ・関心が「社会」から離れ、「個人の生活」へ向かっている。
    ・人づきあいを面倒くさいと思うようになり、友人知人、家族といるよりも、「ひとり」でいることを好む。
    ・お金との向き合い方が、「節約」から「獲得」(ポイントカードなどポイントサービスの利用)へとシフトした。

    平成初期から終盤にかけて広がった【常温社会】の時代認識の下、生活者の価値観は「いつか」「どこか」「誰か」の幸せではなく【イマ・ココ・ワタシ】の幸せを大切にしようとするものへとシフトした。

    生活者は、暮らしを楽しむのが上手になった。商品・サービスを「消費する」だけでなく、自ら好きなように「加工・生産する」。今後、企業は「完成品」ではなく、生活者も関与できる余地がある「半完成品」を提供する発想が有効だろう。

  • 目新しい話がなかったけど、データが沢山載っているので、この手の話の参考文献として役立ちそう。

  • 極普通の内容です。

  • 平成振り返る本がたくさん出版されている中、この本を選んだのはただの偶然。
    たくさんのデータから「あくまで我々はこう考えますよ」というスタンスが好感を持てる。

    読んでみて驚いたのが、高齢者の章にほとんど心躍らない自分。どれだけ冷たいんだよ。
    実生活でもそんな感じかなぁ。「ま、勝手に元気に生きてくれ」という感覚は、ある。
    同世代や子どもについては興味深く読める。
    この狭い心をどうにかしたい。

    【イマ・ココ・ワタシ】の充実に意識が向いてきているということだけど、どうなんだろう。
    昔ながらの隣近所の付き合いは薄くなっているんだろうけど、別なつながりの形がどんどんできていて、その中でみんなで楽しむ、という風に見える。

    楽しむ方法は、確かに多様化していると思う。
    みんな一斉に同じ楽しみをしなくなったから、【イマココワタシ】に見えるのだろうか。

  • データのとり方とか、いろいろ思うところはあるのだけれど。一人で暮らせる世の中になった、というところか。

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著者プロフィール

「生活者発想」を企業哲学とする博報堂グループのフラッグシップ機関として1981年に設立。人を消費者だけにとどまらない多面的で主体的な存在「生活者」として捉え、独自の視点と手法で研究を続けているシンクタンク。主な活動は、生活者の変化を長期にわたって追う時系列調査や、生活者と暮らしの未来洞察のほか、近年はデジタル空間上のビッグデータをエスノグラフィの視点で分析する「デジノグラフィ」も推進中。その成果は書籍はもちろん、発表イベントやwebサイトなどを通じて広く社会に発信している。

「2021年 『博報堂生活総研のキラーデータで語るリアル平成史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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