中谷巌の「プロになるならこれをやれ!」

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532193607

作品紹介・あらすじ

「自分の価値観にこだわれ」「つねに辞表を胸に仕事をせよ」「自らの考えを100語でまとめる力を磨け」「英語を身に付けよ」-。組織を抜け出し、独立した仕事のプロを目指す人へ贈る、三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長・多摩大学学長の熱きメッセージ。

感想・レビュー・書評

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  • 時間があれば

  • 明日死ぬかもしれないという覚悟を持てれば、この瞬間瞬間を精一杯輝いて生きていける。
    アメリカの大学院では誰もが必至に勉強しているから、遊んでいる人間などまるで相手にされない。

  • ソニー社外取締役も務めた経済学者の中谷巌氏の「プロ論」。スペシャリストになるには1万時間をかけよと。(=平日8時間×5年間)。あとはほとんど精神論(笑)。

  • 友人に薦められて読みました。

    はしがきで筆者自身書いていますが、
    ハウツー本というよりは、プロはどうあるべきかといった哲学めいた本です。

    筆者の周りには色々な「プロ」の方がいるんだろうなと感じました。
    その方たちを見る中で見つけた共通点と、筆者自身の「プロ」に関する考え方。
    その両者を軸に、プロであるにはどうあるべきかを記したものだと感じました。

    哲学めいているといっても、イチロー選手を例に出したり、非常にわかりやすく読みやすい文章になってます。

    「『自分の価値観』を確立し、それにこだわること」

    志を整理でき、普段の生活に対するモチベーションを高めてくれます。
    自分も、何か、打ち込めること、コミットできるものを見つけ出したいとこです。

    この本は、とりわけ、今の職が適しているのか悩んだり、
    自分の人生の道に迷ったりしてる人にとって、
    「この道でもう一度頑張ろう」「新しい道に行ってみよう」
    どんな結論を出すにしろ、ちょっとした気付きを与えてくれると思います。

    200P程度の短い本で、さっと読めるのでぜひ。

  • プロになるには、プロになるためのマインドが必要だ。
    その上で、「10000時間」の努力。この10000時間がポイントだ。これは、大学院で博士号をとるために必要な時間だという。つまり、それだけ一つのことに注力すれば、ひとかどの男になれる、ということだ。
    中谷巌氏は一橋大学で教鞭をとった経済学者であり、「入門マクロ経済学」は多くの大学で使われているらしい。ソニー社外取締役や多摩大学の学長も務めていた。
    中谷氏は27歳のときに、日産を休職してハーバード大学大学院へ留学。このとき既に結婚していた。一橋大から日産、そしてハーバードへ、というとエリートをイメージするが、ハーバードでは自分の無知に打ちのめされ、猛勉強したという。ここが中谷氏の原点だ。彼のハングリー精神や行動力はここから生まれるが、ただ一点、自由主義史観的なところがあるのが気になった。

  • 迷った時、また読みたい本

  • ◎イチロー選手が大きな成功をかちとれたのは、彼が確固たる人生哲学を持っているから。
    話しぶりや歩き方ひとつとっても、深い何かを感じさせてくれる。


    ◎欧米の指導者となるべき人間が受けるエリート教育の基本は、自分はどういう生き方をしたいのか、何をしたいのか、ということを考えさせる教育。
    人生の目的を早い段階で明確にしようとする。


    ◎生きているという証を実感できているのか、といったことを自分に問いかけてみる。
    もし未知の世界に飛び込むことで、心のともし火を消さずに、生きている証をもち続けることができるならば、金銭的な問題や人間関係など様々な心配ごとは、相対的に小さなものに見えてくる。


    ◎改革を実現するには、早期に結果を出すという点が重要。ゴーン氏はしがらみの中で身動きできない日本人経営者ができなかったことをすべて断行した。


    ◎退路を断つ
    フランスから手勢わずか15,000人で英国に攻め入ったウィリアム1世は、ドーバー海峡を渡り終えたとき、乗ってきた船を焼き払った。もう故郷に帰ることはできない。兵士たちが戦う決心を新たにした。


    ◎普段から、論理を積み上げてひとつの結論にたどりつく思考法を常に意識する。
    自分の考えをいったん整理して、簡潔に相手に言う習慣をつける。


    ◎講演の際に1,000人の聴衆のなかに1人でも居眠りしている人がいると耐えられない。その人が瞳を輝かせて聞いてくれるような話をするためには、どうすればいいか、そのことを必死で考える。そうした心構えは、プレゼンテーションスキルの初歩の初歩。


    ◎いちばん大事なのは、どれだけ自分の主張に深みがあり、かつ、心がこめられているのかということ。
    魂から出る叫びやメッセージを持っているか。


    ◎言いたいことを30秒、100語でまとめる力を磨け。
    究極はワンセンテンス、あるいは一語で物事の本質を表現する。これはまさにキャッチコピーの精神。
    普段から、自分なりの仮説を立てて物事を観察することが有効。


    ◎リーダーは本質を見抜いて、瞬時に言葉に変える能力が求められる。


    ◎特別なプロフェッショナル意外は、みな英語が必要
    言葉さえできれば、インターネットは情報の宝庫
    英語のスキルを磨くための自己投資に絶対「損」はない。
    むしろ、英語ができて当たり前の社会で、自分だけ取り残された状況を想像してみる。


    ◎大切なのは、言いたいことを持っているかどうか。始めに自己主張があり、英語はそれを表現する手段だと認識した人は驚くほど上達が早い。


    ◎明るく、そして自分の意見を堂々と言う。ビジネスの世界を見ても、国際舞台で活躍する企業のトップには、オープンで明るい性格の人が多い。


    ◎コアスキルに1万時間を注ぎ込め
    どんな分野でも1万時間を費やして造詣を深めた人は、ある共通の境地に立つことができる。
    →鉱脈クラブ


    ◎君が代に戦中の悪いイメージがあるのは事実。
    ところが多くの日本人はあまりにも無関心で、嫌悪感さえ持っている人も少なくない。
    日本人は愛すべき国家を持たない根無し草になってしまった。

    一方で現実の世界はナショナリズムで動いている。
    自分の国の欠点を知っておくことは必要だが、自国を誇れない人間など、国際社会では決して尊敬されない。


    ◎愛国心や国家観の喪失という話は一見、自己の確立と関係がないように思える。しかし自己と対峙する存在があって、初めて自分が見えてくる。そして、その対峙する存在こそ国家であり、社会。
    常に国家との関係を意識し、時にはぶつかり跳ね返される。
    その繰り返しの中で自己が鍛えられ、少しずつ自分が何者なのかが分かってくる。


    ◎場合によっては人民の敵になりうる国家。その強固な存在について考えることなしに、果たして自分の人生を真剣に考えることができるだろうか。


    ◎気づき

    1万時間の努力

    鉱脈クラブ

    鉱脈からの栄養の吸収

    社会性が身につく

    さらなる気づき

    より大きな努力への動機

    より高ランクの鉱脈クラブへの加入

    風格ある本物のプロへ成長


    ◎プロとしての腕が上がるにつれて、それにふさわしい教養と見識を磨くこと。
    特に自国の歴史や文化に強くなること。
    英語が苦手で、片言しかしゃべれないという場合でも、日本のことをよく知っている、世界に通用する常識があるほうが大事。

  • 「プロになるなら」というタイトルだが、
    サラリーマンこそ読むべき本。
    「ぶらさがりサラリーマン」にならないために・・・。

  • ■選書理由
    ・題目どおり、プロになるためには何をすべきか知りたかった

    ■概要
    プロになるためには、各分野のスキル・技術を究めることが前提となるが、そのためには本人が「心構え」と「人生観」を確立されていることが大事である。

    ■内容
    プロになるためには心構えと人生観が必須である。
    プロに必須と思われるポイントを挙げると、そのいずれもが心構えと人生観に関係する。

    1.自分の仕事に命をかけている。
    ⇒自分の時間やお金をプロとしての技量を磨くためには決して出し惜しみしない。とことん自分と向き合い、自分を痛みつけてもまだ足りないと感じている。

    2.少しでも高いところに到達したいと常に高い目標を自らに課している。
    ⇒とことん求める欲求が高く、自ら立てた目標に責任を持って飽くなき挑戦を重ねる。

    3.必ず結果を出す。
    ⇒環境の変化、身体の故障など、といったことを言い訳とせず、
    十分な準備と工夫により結果を出す。

    4.周囲に感謝する気持ちを持っている。
    ⇒周りの人たちのおかげで今の自分があると認識できている。
    社会への恩返しの気持ちを持つことがプロとしての風格を磨く。

    5.地道な努力は必ず報われるという信念を持っている。
    ⇒いったん進むべき道を決めたら、そこで努力すれば必ず結果が出ると信じている。いつも途中で結果を疑う疑い人はプロには向かない。

    プロになるための好循環
    問題などの気付き⇒専門分野への1万時間の投資⇒プロの素養を持つ人たちが集まるグループ(仮想)への参加からの学び⇒より深い気付き⇒本物のプロ達が集まるグループ(仮想)への参加からの学び

    まずは自分のスキル・技術を高め、他の人が持ち得ないその分野における暗黙知を身につける。
    すると他分野にも共通するテーマや考え方を発見する。
    そのレベルの感覚を持つ人が集まる場では多くの素養を得ることが出来る。その先にまた新たな気付きが得られ循環の輪が形成される。

    ■所感
    形式知ではなく暗黙知の獲得の重要性を改めて痛感できる一冊。
    形式知はITの普及によって情報としてはほとんど価値がないものとなってしまったいま、形式化できない情報こそが価値があることを思い知らされる。
    まずは専門分野におけるスペシャリストになることが、ゼネラリスト、そしてプロに通じる第一歩となることが理解できる。

  • 本書は、おすすめです。
    この手の価格帯の中では、かなり良い本だと私は思います。

    内容は、基本的には精神論ですので、本書を見たからといって
    すぐに役に立ったり、実行できたりするわけではありません。
    ただ、やはりある程度の大きな事を成し遂げようとする時には、
    こういった心構えや気持ってのが、とても大切なんだと気づかされますね。

    そして、内容をまとめると

    1.「個」にこだわれ!
    2.表現力を鍛えよ!英語やプレゼン技術を磨け!
    3.気持を決めよ!

    の3つになると思います。
    また本書をよく読むと、最近流行っているロジカルシンキングや
    仮説力の大切さも訴えている事から、やはり昔からこういった力は
    大切であったのがわかります。

    ただ、こういった精神論だと本書を読んだだけでわかった気になってしまう。
    やった気になってしまう。という事が一番のネックかなっと思います。
    しかし、多くの企業の社外取締役を担う人間はどういった人間なのか。
    どういった考えを持っているのかを理解し、知っておく事に関しても十分に
    価値のある本だと思います。

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著者プロフィール

株式会社不識庵代表取締役

「2021年 『入門マクロ経済学 第6版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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