不透明な時代を見抜く「統計思考力」

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.51
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本棚登録 : 147
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532197087

作品紹介・あらすじ

その解説は適切か?その通説は正しいか?元データに当たり、統計学の基本を学べば「今」がわかり、未来の予測も可能になる。データ分析のプロによる、統計学ブームのさきがけとなったベストセラーを全面改訂し、文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 中級編「データを読む」の冪分布の説明が秀逸。株価のように時にものすごく変動するものについては、平均や分散が存在しない、という話などは関心を大いに惹くと思います。

  • 統計入門としてわかりやすい。
    難しい数式は出てきません!

    本書を読むとやっぱり統計学って大事だな、いつも世の中にだまされているなってわかります(笑)
    本書では、データを見る編として、いくつかの事例を解説、検証しています
    (1)アメリカのベンチャービジネスの事例
    (2)若者の読書離れはほんとうか?
    (3)小泉構造改革は格差を拡大したのか?
    (4)連続する事件や事故に関係があるのか?
    (5)バイオ燃料は地球温暖化を救うのか?
    などなどデータを見ることで一般的に言われていることと、データから見えることの差異を解説してくれています。

    さらに、データを読む編では、統計の基本である、平均や分散、正規分布とべき分布、相関などを紹介しており、それらを使って、平均年収の違和感や株価の動きなどを解説しています。
    とりわけ、株価は正規分布にはならない、平均や分散が存在しないとのこと。

    最後、データを利用する編では、失業率や出生率、人口ボーナス、人口オーナスについて解説してくれています。

    そして、まとめとして、自分で考えることの重要性と、その最大の敵は「自分にはわかっているという過信」と警告しています。
    そのためにはデータをしっかり分析できること。
    うーん、耳が痛い

    お勧め!

  • 統計に関して本でサラッと時々読むくらいだが、この本は私のような素人でも面白く読めた。

    統計=難しい、と考える前にいかにたくさんの数字をまずは見ていくかということが大切なのだと知れたのはよかった。

  • 相関分析と回帰分析の話は分かりやすい。

    反面、分散と標準偏差の話は少々分かりにくい。分散と標準偏差はもう少しオーソドックスな書き方でもよかったのではないか。式についても、標準偏差のみ示して「分散は√を外したものだ」というのではなく、両方示した方が分かりやすかったのではないか。それと、なぜ標準偏差が分散の平方根をとるのかについても、説明がやや足りないように思われる。

    ただ、それを差し引いても、「データを読んで考える」ことをイメージする上で良書であると思う。

  • やっぱりすごいなぁ.神永先生の本はいつもかならずおもしろい!

  • 直感と異なる結果があることをデータを読むことで理解する。
    理論の説明の大胆な省略はあるが、わかりやすい入門書。
    自分はわかっていると思い込まないこと。自らデータに当たること。

    ・正規分布として扱えるもの、極端な事象があり得てべき分布等、正規分布として扱えないものの注意
    ・べき分布は、平均、分散が存在しない

  • 【内容】
    現在は様々な情報を簡単に得ることができる時代である。但し、ニュース等のメディアが発信する情報にも何らかの解釈や意図が含まれている。本当に、自身で考え判断するためにはデータに基づく統計思考力が必要である。
    まずは、データを見ることの重要性、次に、データを分析する場合の基礎的な用語の説明、最後にデータを使って未来を予測するには。

    【得たもの?やってみること】
    統計思考力のポイント
    ・元のデータを見る
    ・解釈の入ってないデータを参照する
    ・自身の仮説に反するデータも収集して、正しい判断をする
    ・統計思考力の最大の敵は過信(自分は知っていると思うこと)
    ※過信というのはうなずける、データ分析に限らず、思い込みの排除が必要。

    べき分布ついて
    べき分布というものがあり、これは、平均や標準偏差を持っていない場合があるということを初めて知った。
    但し、正規分布とべき分布の判断は専門家でも難しい。
    ※平均を計算できないということではなく、平均が計算できてもその平均に値が収束していかない現象

    相関について
    統計でいう相関というのは直線的な関係があることを指す、グラフをみて明らかに関連するデータでも直線的でないと相関とはならない。
    知らなかった。
    相関の説明のR二乗でしめされるのはその相関関係が実績値をどれだけ(百分率)説明できるかの値

    【感想】
    うーん。しっかり読むと面白いのかもしれないが、考え方の説明をひたすら実例を使って説明していて、拾い読みで内容を把握するのは難しかった。
    その中でも、べき分布に平均や標準偏差がないという考え方をしったのは興味深かった。

  • ジニ係数では、独り占めが一番不平等
    べき分布とは、極端な差が出やすい性質を持つ分布
    標準偏差の考え方は、最短距離で測ることに相当する
    相関とは、あくまで対応関係を示したものであって因果関係ではない

  • とあるブロガーがイチオシしているのを見て購入。

    非常に読み易い。
    以前、『統計学が最強の〜』を読んだが、あまりしっくりこず、
    この本に期待し、まさに期待通り。

    まず文章自体が読み易く、
    導入本にはもってこいかと。

    参考文献も数多く記載されているため、
    今後の勉強にも役立つかも。

    こういった初心者向けの本ばかりだと
    なかなか込み入った内容までは理解できないため、
    いつかは参考文献などに挙げられている様な文章も読まないとな、
    と感じております。

  • 350.1||K13||Fu

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著者プロフィール

1967年東京都生まれ。博士(理学)。東北学院大学工学部教授。日立製作所中央研究所などを経て現職。著書に『「超」入門 微分積分』『直感を裏切る数学』『ウソを見破る統計学』『現代暗号入門』(以上講談社ブルーバックス)、『Pythonと実例で学ぶ微分方程式』(コロナ社)などがある。

「2023年 『Pythonでしっかり学ぶ線形代数 行列の基礎から特異値分解まで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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