本気の説教: 心に刺さる耳の痛い話

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532198572

作品紹介・あらすじ

「仕事の報酬は、仕事。労働は等価交換にあらず」「『やり直せばいい』なんて甘えだ。人生の選択には、覚悟が必要」「新人の配属はポーカーのカード、適性を思い悩むのは10年早い」――。
カリスマ経営コンサルタントが「仕事で結果を出し、評価されるための思考法」を伝授。

感想・レビュー・書評

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  • 上司や先輩の「耳の痛い話」にこそ、成長のヒントがある。長年、人材教育に携わってきた経営コンサルタントが、ビジネスパーソンが仕事で結果を出すための思考法を紹介する書籍。

    仕事の報酬は、給料ではなく仕事である。報酬を給料と考えると、自分の働きに対する報酬が低いという不満が生じる。
    一方、報酬を仕事と考えて働くと、信頼関係を構築でき、大きな仕事を任せてもらえる。また、経済的報酬も後から得られる。つまりタイミングとして遅行である。

    ロールモデルとなる完璧な人物との出会いを求め、転職を繰り返す若者は多い。しかし、完璧なビジネスパーソンなど存在しない。ロールモデルを探すよりも、身近にいる様々な人の長所を探して吸収して、職場を学びと成長の場にすべきである。

    最近の若手は、単純作業を繰り返す仕事を嫌う。だが、圧倒的な量をこなすことで、体に技術が染みつき、大きな仕事を可能にするしっかりした土台ができる。逆に、量をこなした経験がないと、小さな仕事でさえ満足にできない。

    同じ失敗を繰り返すと、周囲からの信頼を失う。そうならないためには、折に触れて過去の失敗を振り返り、書き出すなどの“失敗の棚卸し”をすればよい。
    そうすれば、自分がどんな時に過ちを犯すのか自覚でき、失敗を回避しやすくなる。

    仕事上で腹が立った時は、いつ、どんな状況で、誰のどんな言動に怒りを覚えたのかを記録し、保存する。怒りの内容を文字にすると理性が働き、次第に怒りが収まってくる。また、記録することで、自分の怒りの傾向と対策がつかめる。

    上司に提案をする時は、「2つの極論」を提示すべきである。すなわち、すべてが理想通りに運ぶ「ベストシナリオ」と、大失敗した時の損失を示した「最悪シナリオ」だ。この両方を示すことによって初めて、上司に判断を促すことができる。

  • 社会人の「リアル」を少しでも早く知っておく必要があると感じたため、購入。客観的に読むためにも2周しました。

    【3 OUT PUT】
    ①「演じる」
    ② 良き習慣を身につける
    ③「自分はしょせん『その他大勢』なのだ」

    「自分はしょせん『その他大勢』なのだ」という言葉が心に刺さります。自分は浪人時代の頃、極度の緊張状態で挑んだ二度目のセンター試験で大コケし、「他の周りと比べて1年間も長く勉強に費やしてきたのに結局何やってもダメなのか…」と感じる大きな挫折を経験しました。そこで、普段から一丁前に大きな夢を掲げて偉そうなこと言っているけど「自分はしょせん『その他大勢』なのだ」と感じることが出来ました。
    これってすごく大切な気づきなんじゃないかなと思っています。なぜなら日ごろから自分自身を過信しすぎてしまい、自分の理想と実際の実力値にかなりの差があることに気づけていないことが多いからです。この言葉を「お前は別に、特段他の人と比べて優れているわけでもないので、何をしたってそこそこにしかならない。」と捉えるのではなく、「しょせんその他大勢と変わらないからこそ過信しすぎずに、小さな努力を積み上げていこう」と捉えることが出来れば、大きなことを成し遂げられるような気がします。




    [内容]
    ¶1:働くための「心構え」
    ・自分の"信頼残高"を貯めることで自由に仕事ができる
    ・仕事の報酬は仕事
    ◎自分でコントロールできないことに神経を使い、思い詰めても仕方ない。
    ◎配られたカードからどんな役を作り上げていくかは自分次第。
    ◎(学生ではないので)正解を「自分で作る」ステージにいる。
    ◎どの道を選ぶにしても「選んだのは自分である」ということを忘れない。一度決めたら戻らない覚悟。そして「自分が決めた道に間違いはない」という己への信頼をもって進めば悔いのない人生が送れるはずです。
    ・どうしようと並んでいるヒマがあったら、やればいい。
    ・夢の役割は「今」に意味を持たせること。
    ◎個性の尊重も、自分が好きだという気持ちも、それ自体が悪いわけではありません。こういった性向がもたらす、視野の狭さこそが成長を妨げる。そこが問題なのです。自己愛が強いあまり全く自分が見えなくなるのです。
    ◎自らを、「自分はしょせん『その他大勢』なのだ」と相対化できることが大切

    ¶2:成長に効くツボ
    ◎信頼とは最大のコストダウン
    →信頼を貯めておくと、色々なところでスムーズに事を進めることが可能になる。来るその時までに信頼貯金を貯めておくと良い。信頼を積むためには小さいことから有言実行を繰り返していくことである。
    ・「強み」の反対側を意識しながら、2本の軸を身につけることで、自分の値段を高めておく。
    ◎圧倒的な量をこなすことで、体に技術が染みつく。単純な作業をひたすら繰り返すことでしっかりとした土台が出来、それが時に神がかり的な仕事を可能にする。
    ◎意味は後で考える。考えることがあるとすれば工夫についてだけ。
    ・仕事には3つの段階がある。①試され仕事、②任され仕事、③託され仕事

    ¶3:折れない心の作り方
    ◎良き習慣を身につける。
    ◎自分を人生というドラマの主人公に見立てて、過去を物語化する。
    ・①分ける②くくる
    ◎「つもりの自分」と同僚の目に映る自分のギャップを埋めることが、成長に繋がる。

    ¶4:「組織」との向き合い方
    ◎自己投資は決して「デイトレード」ではない。
    ◎「演じる」という行為がとても重要。
    ◎"役作り"をせずに舞台に上がってしまうと自分の全人格が否定されたかのような錯覚に陥ってしまう。しかし、実際にダメだしされているのはあなたの仕事に対して出会って、あなた自身に対してではない。
    ◎現場に「素の自分」を持ち込まず、その都度要求される役を演じ続けていくことで、職業人としての自分の形を作っていく。
    ・同僚は共演者である。
    ◎演じられる役柄を増やしていくことこそが成長
    ◎人間関係のいざこざは人を責めずに、人と人との「間」について発言すればよい。

    ¶5:仕事の「基礎体力」をつける
    ・100の内容を伝えようとしても、心に残るのは2~3です。人の記憶力はせいぜいその程度のもの。ならば欲張って多くのことを伝えるのではなく、絞って伝えたほうが良い。
    ・成果を上げている人は、自己紹介が上手。
    ・最高と最悪のしなりをを想定し、「見過ごすことのリスク」を持ちかけて交渉・提案する。
    ・読書はアウトプットが大切
    ・最後の藁

    ¶6:「デキる」と思わせる対人スキル
    ・「やれること」と「やるべきこと」が重なる部分はオススメ
    ・グー・パー・チョキ作戦
    ・「それは結構難しいですよ」とカマして、「でも何とかやってみましょう」と加えるのは評価を上げる近道
    ・要素を分解して身につける

  • まあもっともな仕事訓。
    タイトルにつられたM男・M子には物足りない。
    「厳しさ」は足りないし、何が「本気」なのかわからない

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著者プロフィール

1961年生 大阪府出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。組織人事コンサルティング室長、ワークス研究所主幹研究員などを経て、2000年株式会社リンクアンドモチベーション設立、同社代表取締役社長就任。2013年代表取締役会長就任。

「2019年 『モチベーション・ドリブン 働き方改革で組織が壊れる前に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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